2006年 08月
魅力の棚卸し?
7月の失業率、前月より0.1ポイント改善の4.1%へ - 東京
【東京 29日 AFP】総務省が29日に発表した労働力調査によると、7月の失業率は4.1%で、6月の4.2%よりも0.1ポイント改善した。
これはエコノミストの予想にほぼ一致する数値で、この5月に8年ぶりに実現した4.0%という数値をわずかに上回る。失業者数は前年同月より21万人減の268万人となり、8か月連続の減少となった。2006年に入ってから、失業率は1月の4.5%以降、6月を除いて減少傾向が続いている。
写真は、ランチに出かける都内のビジネスマン。(c)AFP/YOSHIKAZU TSUNO
■失業率が改善している。
総務省統計局が29日公表した労働力調査(速報)によると、7月の完全失業率(季節調整値)は4.1%で、前月に比べ0.1ポイント低下。男性は4.2%で前月と同率だったが、女性は3.9%で前月より0.3ポイント改善。就業者数は6,421万人と1年前に比べ11万人増加。完全失業者数は268万人で、21万人の減少となっているというのだ。
■また別の指標である、有効求人倍率も改善している。厚生労働省が29日発表した、7月の一般職業紹介状況によると、有効求人倍率(季節調整値)は1.09倍で、前月を0.01ポイント上回った。有効求人は1.2%、有効求職者は0.3%、それぞれ増加。7月の新規求人は前年同月比で4.5%増加。産業別にみると、医療,福祉(17.4%増)をはじめ、情報通信業(9.2%増)、サービス業(7.1%増)の伸びが大きいとう。
■こうした指標が示すとおり、企業にとっては、頭の痛い数値も出始めた。
総合人材サービスのインテリジェンスが、7月のアルバイト98職種の平均賃金(時給)を集計した結果を発表。関東、関西で発行する同社の求人情報誌、求人サイトに掲載された求人情報から算出した結果によると、関東は1,048円、関西は984円となっている。それぞれ前月から7円、8円アップし、02年の集計開始以降で、最高の額となったというのだ。
■バブル崩壊以降、社員の賃金は低下し、アルバイトの時給も、かなり長い期間にわたって抑えられてきた。新卒採用を大手各社が削減していたこともあって、正社員になれず、とりあえず、アルバイトで働いていた第二新卒組は、多かったはずだ。
■企業、特に人件費に多くを費やすことのできない中小企業にとっては、ほんのタッチの差で正社員となれなかった、第二新卒群を、安価でアルバイトとして採用し、これまで業績を伸長させてきた企業も多いだろう。
■しかし、景気の回復とともに、正社員指向が再燃し、アルバイトも、今までと同じ条件では採用できなくなっている。その数値的な表われが、インテリ社の発表を裏づけている。
賃金があがり、有効求人倍率も回復しているとなれば、何かしら、企業に魅力がなれれば採用はますます難しくなっていくだろう。
■ちょっと前だが、リストラされた中高年の再就職への対応に、「スキルの棚卸し」ということが盛んに言われた時期があった。採用活発化で、選ぶ側から、選ばれる側に回った企業は、「魅力の棚卸し」が必要かもしれない。
あなたの会社は、魅力的ですか?
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登録日:2006年 08月 31日 14:19:28
子供とは別な楽しみ方?
ディズニー4-6月期、39%増 映画・テーマパークが好調 - 米国
【ロサンゼルス/米国 9日 AFP】ウォルト・ディズニー(The Walt Disney)は9日、4-6月期の業績を発表した。映画産業の黒字転換、好調なテーマパーク事業により、前年同期比39%増となった。写真はフロリダ州のディズニーワールド(Disney World)で、城を背景にしたミッキーマウスの耳をモチーフにした黄金のつけ耳。(2005年5月撮影)(c)AFP/Robert SULLIVAN
■米国に限らず、日本でも、東京ディスニーランドの人気は高い。日本全国には、ディズニーランドのような、いわゆる「テーマパーク」はいつもあるが、なぜディズニーランドは成功しているのか。
■成功するテーマパークの要素には、いつかの要素があるといわれる。ひとつには、テーマパーク構築コンセプトの明確さだ。失敗した多くのテーマパークが「モノマネ」であったことを考えると、コンセプトの重要性は極めて高い。相当な投資も考えると、なおさらだろう。
■二つ目は、事業主体企業の持つ、その企業姿勢である 。悪い例としてては、いわゆる第三セクターだ。観光収入を得ようと、テーマパーク事業は「儲かる」という単純な動機で、短期間で構築しうるような、なまやさしいものではないはずだ。失敗した時の責任の所在も曖昧で、結局閉園に追い込まれるケースが多々あったのも事実だ。
■三つ目は、施設そのものの面白さ、いわゆる「ハード面の充実」と、そのハードを運営するサービスの調和にある。いくら、目玉のアトラクションとは言え、顧客に対するサービスが行き届かないのでは、すぐに離れてしまうものだ。
■そして四つ目は、リピーターの獲得だ。失敗した多くのテーマパークは、このリピーター獲得率が低く、当初の計算どおりに行かなかったケースがほとんどだろう。採算ラインの半分も入らないようでは、閉鎖も当然かも知れない。
■では東京ディスニーランドはこうした成功要素を含んでいるか。
コンセプトについては、そこに一歩足を踏み入れると「別世界」というコンセプトを徹底させているといえる。そして、事業主体であるオリエンタルランド社は、東京ディズニーランドの実現に、なんと23年もの歳月をかけたといわれ、地元、千葉県の全面的なバックアップ も得るなど、構築までの準備は完璧といえるだろう。
■一方、アトラクションをはじめとするハードと、サービス面の調和では、多くののアトラクションに加えて、入場者を迎える、従業員独特のサービスが相乗効果をあげていることは、周知のとおりであろう。リピーター獲得についても、入場者の9割近くがリピーターといわれている現状をみると、ディスニーランドは成功要素の宝庫だといっていい。
■では、リピーターをどのように獲得しているのか。リピーターの獲得策としては、数多くののエンターテインメントの要素を有し、一度では「楽しみ尽くせない」内容を持っていることがあげられる 。あまりにもアトラクションが多く、1回では廻りきれないのと同時に、その体験し損ねたアトラクションそのものが魅力的であることから、「もう一度きたい」と思わせる要素をつくり出しているのだ。
■また、テーマパークへの再投資が毎年行われていることも、リピーター獲得の大きな要素だ。いくら、人気の高いテーマパークといっても、リニューアルは必要であり、ほとんど毎年、新規アトラクションやイベントを導入し、「また行きたい」と思わせるしみが、用意されているのだ。
■もうすぐ夏休みも終わる。何か、新規事業のネタはないか、とお悩みの方は、是非一度ディズニーランドに行ってみてはいかがだろうか。
そこには、子供とは別な楽しみが発見できるかも知れませんよ。
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登録日:2006年 08月 28日 08:19:09
大切なのは、人材だ。
【東京 9日 AFP】スズキ自動車は海外の旺盛な需要への対応と、軽自動車から小型車への生産シフトのため、600億円を投じて静岡県牧之原市に新工場を建設すると発表した。新工場は今秋建設を開始し、2008年秋の稼動を目指す。年産24万台の小型車生産規模となる。写真は9日会見をする鈴木修会長(右)と津田紘社長。(c)AFP/YOSHIKAZU TSUNO
■スズキは、25年ぶりの国内工場の新設を発表した。国内の大手自動車メーカーでは、ホンダが10年の稼働を目指し、埼玉県内にエンジン製造から車両組み立てまでの一貫工場の建設を計画しているほか、トヨタ自動車が九州にエンジン工場を新設するなど、生産の「国内回帰」が鮮明になってきている。
■日本の製造業は、バブル経済崩壊以降、こぞって、生産拠点を次々に国内から海外へ移転させてきた。生産拠点移転の最大の目的は、コストの削減だ。同じものをつくるのに、日本と海外、特に中国などでは、コストは二十分の一ですむなど、コスト重視の経営をおこなってきた経緯がある。
■今回の回帰路線には、大きく3つの理由があるだろう。
ひとつは、日本の生産技術の漏洩防止だ。これまで、海外の生産工場は、日本の手となり足となり、生産さえすればよかった。しかし、現地で日本の生産技術が応用されたり、同じ技術を使って、現地法人が独自で生産する体制ができつつある。
これまでの輸出基地としての役割から、生産・提供へとかわりつつある事情がある。
■二つ目は、生産管理の問題だ。現地の人を大量に雇用し、日本式の生産体制を整備・維持することは、大変な苦労だ。日本の会社に雇用されているとはいえ、生活習慣から、風習、考え方、セクハラ問題まで、すべてにおいて、日本とは異なる。
こうした現地の従業員を、いかに管理するかは、経営戦略上とても重要だ。
■最後は、労務管理、特に、に品質の維持・向上のための人材を、いかに育成していくかが、極めて重要となっていることだ。日本と離れていては、なかなか目がとどかない。
問題が発生したときに、すぐに対処できないのだ。
■たとえば、トヨタの九州工場では、ベルトコンベアがないという。自動車工場といえば、ベルトコベアというイメージが強いが、それがないのだ。
理由は、なくしたことで、スペースを有効活用できること、そして、品質の最終チェックを「人」が実施するためという。つまり、機械より、人材が守護神なのだ。
■大量生産では、機械化は重要な生産手段であった。しかし、機械でいくら同じものを大量に作っても、他社製品との差別化には限界があり、品質が格段に向上する保証はどこにもない。やはり、最後は「人」によるチェックがどうしても必要なのだ。
■大量生産の、申し子的存在であった自動車産業で、こうした「人」の重要視姿勢は、今後、他の業界にも影響を与えることだろう。
人材の活用と育成は、企業にとっては、永遠のテーマだということを、この記事で思い知らされたような気がする。
あなたの会社は「人」を大切にしていますか?
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登録日:2006年 08月 13日 12:23:54
忘れ去られた従業員
【東京 3日 AFP】製紙業界2位の日本製紙は3日、独占禁止法に触れない10%未満の範囲内で、北越製紙株を取得する意向を明らかにした。王子製紙が2日に開始した北越に対する敵対的TOB(株式公開買い付け)を阻止するのが狙い。今回のケースは、日本の大企業による初の敵対的TOBとして注目されている。北越製紙の市場価値は1668億円に上ると見られる。写真は、記者会見を行う日本製紙の中村雅知代表取締役社長。(c)AFP/YOSHIKAZU TSUNO
業界一位の王子製紙が、業界第五位の北越製紙にしかけた、TOBをきっかけに、業界第二位の日本製紙が、北越の株式取得に乗り出すなど、製紙業界全体が、騒がしくなっている。この北越製紙をめぐる争奪戦は、第三者割当増資を引き受けようとする三菱商事の存在もあり、利害関係者が複雑に絡み合っている。
■これまでTOB関連の報道は、過去にもあったが、業界の一位と二位がからんだものはなかったかもしれない。そもそもTOBは、日本の企業には不向きだ思う。いくら「友好的」といっても、買収された側の心境は、ただならぬものがあるだろう。
■買収され側が抱くイメージは、ヅバリ「支配」だ。看板や名刺はかわり、今までの経営者はクビ。お茶の出し方から、文具の注文にいたるまで、全てのやり方が、買収した側の「企業文化」にとって変わるものだ。
■「企業文化」も、一言でかたずけられるほど単純ではない。部門や機能を切り売りする欧米の企業文化・風習と異なり、先輩や上司から、仕事を教えてもらいながら、一人前になっていく日本の企業文化には、そう易々と、他企業の風習を受け入れられる、習慣もなければ土壌もない。
■買収の目的は何か。最も端的なのは、「相乗効果」だ。今回、王子がTOBを仕掛けた目的は「需要の減少と原材料価格高騰への対応」というものだったが、要は、少量のものを大勢で分けるより、分ける方を少なくしようというものだ。
■ただ、買収によって、相乗効果が即生きるケースもある。レンタルビデオ大手のカルチャーコンビニエンスストア(屋号はTSUTAYA)が、同業者をいくつか買収した例だ。カルチャーは、買収した側の、従業員の士気を高めるため、買収側の店舗を、屋号のまま残したり、買収側だけのやり方を、押し付けるのではなく、お互いの従業員同士を交流させるなど、「した側」と「された側」の区別をしなかったのだ。
■こうした対応が功を奏し、今まで売れなかった商品が売れたり、新商品につながるアイディアが出たりと、ハード面だけでなく、ソフト面での相乗効果が出たのだ。
確かに買収によって、規模は拡大するかも知れない。
しかし、拡大した経営資源を、生かすも殺すも、そこに「集う」従業員次第とはいえないだろうか。
今回の結末はどうなるか分からない。しかし、北越の従業員にとって、モチベーションの上がる結果になって欲しいと思う。
あなたの会社はどうですか?
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登録日:2006年 08月 04日 18:56:02
- プロフィール
- 如月 薫
- 東京都在住。外資系メーカーの営業職を経て、某サービス系企業の人事部に在籍。人事・労務業務の他、企業の倒産・再生の取材活動も実施。現在は社員教育、採用に注力する傍ら、フリーで教育・ビジネス関連(ビジネス文書書式集本、中小企業向採用・教育等冊子)の執筆も行っている。
- 最近のエントリー
- [04/30] 組織消滅の覚悟必要
- [03/31] インド経済の舵取り
- [02/25] トップの判断
- [01/31] 銀行の常識は世間の非常識?
- [12/20] 危機管理と方針
- [11/27] 徹底的マーケティング戦略
- [10/31] 役所のコンプライアンスはどこに?
- [09/20] 人材育成と危機管理システム
- [08/29] 舛添要一氏は「社外取締役」になれるか
- [07/31] リーダーシップと決断力
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