2006年 10月

大企業病

ソニー、年度業績下方修正、営業利益62%減 - 東京

【東京 19日 AFP】ソニーは19日、2007年3月期連結決算の営業利益予想を50%以上下方修正した。発煙事故が発生したパソコン向けリチウムイオン電池の回収問題、およびゲーム事業における次世代ゲーム機「プレイステーション3(PS3)」の発売延期や値下げなどにより、7月予想の1300億円から62%減の500億円となる見通し。写真は同日、記者会見で質問を受け、唇をかむ同社の大根田伸行CFO。(c)AFP/YOSHIKAZU TSUNO

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「大企業でありながら唯一大企業病とは無縁だ」と言われた世界のソニー。
しかし、近年のソニーは残念ながら低迷を続けている。ソニーもついに大企業病にかかったといってもいい状況だ。巷では、大企業病ならぬ、ソニー病というタイトルの本まで出版されている。

そもそも、大企業病とは、「社員が外=(お客様)に向いているのではなく、内(社内)に向いて仕事をしている状況」をいう。「官僚主義」、「セクショナリズム」、「事なかれ主義」、「縦割り主義」などが代表格だ。

また、大企業病は、大企業だけで発生するものではない。中小企業であっても、いつ患うかわからない。大企業病にかかれば、企業・組織の活力は低下し、目標達成はおろか、存続も危うくなる。

では、「大企業病」をどのように発見するか
それには、きるだけ早く、その兆候なり症状を発見することだ。たとえば、「自分はよくやっていると自惚れている社員が多い」「タブーが多い」「決めない。決まらない」「上を向いて仕事をしている」「新しいことに挑戦しない」「会議が多い」「内部資料づくりが多い」などといった症状だ。

では、どのように克服すればよいか
それは、行動基準を全社員に提示し、組織の統制を徹底的に図ることだ。組織を整備し、行動基準が方針としてうちだされてこそ、目標に向って進むことができる。それがやがて、企業風土、文化となる。

かつて、ソニーは「改革精神」が企業文化だった。組織が大きくなるにつれて、また時代の変化とともに、この精神が薄れていったといわざるを得ない。確かにソニーは大企業だ。世界的なブランドとして、知らない人は恐らくいないだろう。しかし、ブランド力=従業員の精神ではないのが、今のソニーだ。

同社のホームページには、株主に向けたハワード・ストリンガーCEOのメッセージが掲載されている。その中で、「組織間の壁“サイロ”を解消」「全事業間のコミュニケーションを円滑」という言葉が出てくる。

組織間の壁があり、コミュニケーションの円滑化が必要なくらい、同社は大企業病に侵されていたといっていいだろう。
かつてのソニーに戻るため、早期発見、早期治療に期待したい。

あなたの会社は大企業病にかかっていませんか?

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登録日:2006年 10月 30日 17:16:41

システムダウンは「予想外?」

ソフトバンクモバイル、新料金体系を発表 - 東京

【東京 23日 AFP】ソフトバンク孫正義社長が23日、携帯電話事業ソフトバンクモバイルの新料金体系を発表した。24日より実施する。同社は4月、英携帯電話事業ボーダフォン(Vodafone)の日本法人ボーダフォン・ジャパンを約1兆7500億円で買収し、名称を変更した。ボーダフォン・ジャパンは業績が伸び悩んでいた。写真は23日、都内のホテルで会見する孫社長。(c)AFP/YOSHIKAZU TSUNO

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予想外割引に続き、予想外のシステムダウン。ソフトバンクは大丈夫なのだろうかと不安になった購入者も多いだろう。
この事態で思うのは企業の危機管理体制だ。

そもそも企業における危機管理は、特定のリスクを対象とするのではなく、あらゆる可能性を想定して検討されるものといわれる。この点で、危機管理は、経営手法としての「リスクマネジメント」とはに含まれると解釈されている。

まず、リスクマネジメントは、企業の経営に、良くない影響を与えると想定されるすべてのリスクを把握し、リスクによって被る被害を最小限に抑えるというものだ。企業経営上のリスクがせ、合理的かつ迅速にコントロールすることができれば、損失はすぐに挽回できるといえる。

一方、危機管理は企業経営や事業活動がせ、深刻な損失を被る、または社会一般に影響を及ぼすと予測される事態を「危機」と捉え、その危機をコントロールする活動すべてをいうとされる。

つまり、リスクマネジメントは、まずリスクを把握することからスタートするものであるのに対し、危機管理は、企業経営に深刻な影響を与える重大なリスクのみに焦点を当て、リスク発生時の損失を、最小限に抑えるという活動といえる。

ソフトバンクがボータフォンを買収した時、業界にはかなりの衝撃が走ったという。
それと同時に、消費者は、ソフトバンクによる携帯料金の価格破壊に期待したことは事実だ。

しかし、今回の事態をみると、戦略推進の一方で、危機管理そのものが、後回しになっていたと思われても仕方あるままい。

戦略の推進と危機管理は表裏一体だ。予想外割引が、予想外に被害を受ける。ソフトバンクにとっては何とも皮肉な事態だが、早く事態が収束することに期待したい。

あなたの会社は、予想外な危機に陥っていませんか?

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登録日:2006年 10月 30日 10:30:11

イノベーションジレンマ

日産、日米で乗用車13万台以上をリコールへ - 神奈川

【神奈川 19日 AFP】日産自動車は19日、北米および日本国内で販売した乗用車13万台以上をリコールすると発表した。
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(c)AFP/Yoshikazu TSUNO

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改革、イノベーションの第一人者として旋風を巻き起こした、日産のゴーン社長。しかし、最近では工場減産、リコールと、改革とはほど遠い事態が発生しており、まさに「イノベーションのジレンマ」といった状態だ。

イノベーションのジレンマとは、ハーバードビジネススクールのクリストン・クリステンセン教授が述べた概念で、「優秀な企業が、その優秀さゆえに、新しく生まれた破壊的技術を持つ新興企業に追い落とされること」をいう。

教授によると、優秀な企業の持つ、高い技術や市場に適合したマネジメントシステムも、破壊的技術の前では、全く役に立たない。
それは、大企業が合理性の上から手を出せない領域(小さすぎて儲からない市場、低いマージン、低いパフォーマンスや品質、不確実な需要など)から、突如として現れるものであるとしている。

ではどうしたらよいか。
そのためには、「魅力ある利益保存の法則」が参考になるとしている。革新的な技術や製品も、いつかはありふれたものになる。
市場が成熟化し、製品が消費者の利用できる限界を超えた時、その製品がもたらす利益は、完成品メーカーから、部品組立企業や製造装置の設計企業、あるいは販売・保守など、他の部分に移行するようになるというのだ。

そして、企業は、利益がどの部分にもたらされているかを見極め、それに対応した措置をとることが重要だとしている。

また、顧客のもつ、心理的価値も非常に重要だという。それは、シャネルやグッチといったブランドが、ライフスタイルごとに商品を創造し、絶えず顧客に対して、心理的価値を高めることを実践していることから分かるとしている。

現在、ルノーとのCEOを兼任しているゴーン氏。第一の改革は成功したが、その成功体験に頼ってはいないだろうか。
後ろ向きなニュースは、それこそ顧客の「心理的価値」を下げることに繋がる。
この難局をどう乗り越えるか、まさに真の経営者としての正念場を迎えているといってもいいだろう。

あなたの会社はイノベーションジレンマに陥っていませんか?

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登録日:2006年 10月 23日 16:56:51

リーダーの条件とは

<北朝鮮核実験>ロシア、対北制裁措置を厳格に実施へ - ロシア

【モスクワ/ロシア 22日 AFP】ロシア政府は21日、国連安全保障理事会(UN Security Council)による決議に基づく北朝鮮への制裁措置を厳格に実施する方針を示した。
≫続きを読む…
(c)AFP/PRESIDENTIAL PRESS SERVICE/ITAR

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北朝鮮の核実験に世界中が翻弄されている。とにかく、情報がないのと、北がどう出るか予測しにくいのが難点だ。

だがアメリカの対応は、驚くほど早かった。ライス国務長官は、日本で麻生外務大臣と会談したかと思えば、すぐさま韓国へ飛び、その足で中国、最後にはロシアのプーチン大統領と会談するというスピードだ。

世界の警察を自称するアメリカとしては、国連や各国代表との交渉を、有利に進めるため、また周辺各国との歩調を確認するための行動と思われるが、この対応の速さは、日本政府として、また、企業のリーダーは多いに学ぶべき点だろう。

そもそもリーダーの条件とはなにか?それぞれの時代、時期によって、その条件はいろいろあるだろう。しかし、歴史を振り返ると、いくつかのパターンが見えてくる。

まず、行動のスピードだ。特にナポレオンは行動のスピードを重んじたといい、軍隊の移動するスピードは他の軍隊の倍もあったされている。何千という組織をできる限り早いスピードで統率することは、リーダーの意思伝達とも多いに関係がある。

また、「三国志」にも、「兵は神速を貴ぶ」という言葉が残っている。軍隊を動かすには迅速機敏であることが非常に重要だということだが、洋の東西を問わず、リーダーはスピードを重視している。

つぎに、率先垂範。江戸後期に、大胆な藩政改革で、財政危機と飢饉を乗り越えた上杉鷹山は、まさに率先垂範の姿勢だったという。たとえば、財政建て直しのはじめ、藩内に大倹約令を発したときには、まず鷹山自らが徹底して生活を切りつめたという。

生活費の引き下げはもとより、奥女中の人数削減、さらに食事も毎食一汁一菜としたという。リーダーがこうして自ら率先したからこそ、周囲もついてきたといえよう。

三つ目は、夢を与えること。従業員に夢と希望を与えた身近なリーダーといえば、本田宗一郎だ。彼は、会社がまだ浜松の小さな町工場であった時代から、社員たちに「世界一のオートバイ・メーカーになろう」とくり返し語りつづけたという。

最初は本気にしなかった社員たちも、やがて「この人についていけば世界一になれる」と思うようになったというから不思議だ。1949年に誕生したホンダ初の二輪車は、その名も「ドリームD型」。部下に夢を与え、それを実践する。リーダーとしてまさに名経営者だったということ言えるだろう。

スピード、率先垂範、夢。

あなたの会社には、こんなリーダーはいますか?

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登録日:2006年 10月 23日 14:51:47

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プロフィール
如月 薫
東京都在住。外資系メーカーの営業職を経て、某サービス系企業の人事部に在籍。人事・労務業務の他、企業の倒産・再生の取材活動も実施。現在は社員教育、採用に注力する傍ら、フリーで教育・ビジネス関連(ビジネス文書書式集本、中小企業向採用・教育等冊子)の執筆も行っている。
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