2006年 12月
日本の子供もうつ病予備軍?
【シカゴ/米国 28日 AFP】米国の小・中・高生らの間で精神疾患が「静かな流行病(silent epidemic)」として秘かにまん延していると、米国の精神医学専門家らが学術誌上で警告している。
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(c)AFP/PAUL J
この記事を見て最初に感じたのは「驚き」だ。日本ではうつ病というと、もっぱら会社員だが、米国では、子供に蔓延している状況は正直いってイメージできない。
日本では、社会生産性本部メンタルヘルス研究所が、今年の4月に上場企業2150社を対象に実施したアンケート調査が「驚き」を与えている。
調査結果によると、6割以上の上場企業が、「心の病」を抱える社員が増えたと回答しており、専門家の間では「成果主義や管理職の低年齢化が一因ではないか」と分析しているという。
そして、「心の病はどの年齢層で最も多いか」を聞いたところ、「30代」と答えた企業が最も多く、全体の約6割をしめた。2002年、2004年の調査では4割だったことを鑑みると急増が目立っている。
その影響も手伝って、心の病で1カ月以上休んでいる社員のいる企業の割合は、7割を超え、なお増え続けているのが現状だ。
興味深いのは、コミュニケーションに対する回答とうつ病との関係にある。
「職場でのコミュニケーションの機会が減ったか」との質問に対して、「そう思う」「ややそう思う」と答えたのは約6割。「職場での助け合いが少なくなった」と思っている企業も5割あった。
そして、コミュニケーションが少なくなったと回答した企業で、「心の病が増加傾向」と答えたのは7割超だったのに対し、減少していない企業では半数以下にとどまり、職場環境の違いが反映した結果となったというのだ。
うつ病は、まじめで責任感の強い人が、発病しやすいといわれる。期待される役割を忠実にこなすことに存在価値を見出している場合が多く、人に相談するといったコミュニケーションをとらない傾向と重なる。
同研究所では「心の病の増加を抑えていくためには、職場内の横のつながりをいかに回復していくかが課題だ」としているが、それには上司主導でコミュニケーションをとり、サポートすることが重要ではないだろうか。
最近では、管理職一歩手前の事務職に対する「ホワイトカラーエグゼンプション制度」への取組みが強くなっている。制度導入で長時間労働が助長されるという見方もあり、賛否両論だ。
ただ一ついえるのは、会社が安定して生産性を確保できるのは、「従業員が心身ともに健康である」ということ。
会社にとって、まじめで責任感のある優秀な従業員が、うつ病で働くことができなくなるデメリットは計り知れないはずだ。まして、うつ病で退社する社員が続出する企業に、誰が勤務したいと思うだろうか。
今回の制度を導入する前に、キチンとうつ病対策を講じないと、今の子供たちが将来の「うつ病予備軍」になる可能性もある。
あなたの会社は、うつ病対策を講じていますか?
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登録日:2006年 12月 29日 14:11:16
トップの責任と姿勢
シーメンスCEO、2004年初頭から不正銀行口座を熟知 - ポルトガル
【リスボン/ポルトガル 24日 AFP】独電機大手シーメンス(Siemens)のクラウス・クラインフェルト(Klaus Kleinfeld)社長兼CEOは23日、通信機部門での資金不正流用事件に関連する銀行口座が、スイスにあることを2004年1月から知っていたことを認めた。裏金疑惑が高まる中、11月中旬には同社経営幹部のオフィスで家宅捜索が行われた。写真は、ポルトガルのリスボン(Lisbon)で記者会見に臨むクラインフェルト社長兼CEO(2005年4月27日撮影)。(c)AFP/NICOLAS ASFOURI
今回の不正疑惑が不祥事、あるいは不正に発展するかどうか不明だが、疑惑そのものが取りざたされること事態、企業にとってはマイナスだろう。
不祥事や不正は、企業や団体の信頼を失墜させるだけでなく、従業員、家族など影響の及ぶ範囲は非常に多い。そして、その対応は、すべての業務に優先して対処しなければならない重大な問題なはずだ。
しかし、残念なことに近年の対応を見ると、トップが問題の重要性を本当に把握して対処しているのか、疑問を感じることが多い。例えば、「いじめ」があったにもかかわらず、全く無かったと発言したり、決算上のミスを一社員の過失にしたりと、まるで他人事のような「言い訳」をする姿勢が目立つ。
特に、一社員が犯したミスだと発言した某証券会社経営層の対応には、残念というより、正直がっかりとさせられた。有価証券報告書という公式の書類が一社員のミスで100億単位の計算違いがあること自体、あり得ないだろう。仮にそうだとしても、それではあまりにも杜撰すぎるといえないか。
また経営層が、問題の原因を社員に「責任転嫁」するような発言も、幹部の態度としては失格ではないだろうか。
人事部員ならずとも、日々の業務遂行上、ミスの責任を他人に転嫁するすることはあってはならない行為であり、行動評価、考課上も見逃せない重大な問題だ。
経営層は会社のリーダーであり、人材育成という職責がある。
企業や団体のトップ・経営層には、一社員と比較にならないほどの責任があり、問題の一つひとつに、その責任と同等の姿勢が求められるものだ。
今回のシーメンスは今後どのように発展するか、しばらくは経営トップの姿勢、発言を見守ることにしよう。
あなたの会社のトップは、常に責任ある姿勢をとっていますか?
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登録日:2006年 12月 25日 15:17:12
母親の積極的活用
ウィーン市、男女平等の意識を高める標識を導入 - オーストリア
【ウィーン/オーストリア 17日 AFP】男性の人型ではなく女性の人型を使った歩行者用信号、女性の走る姿を示した非常口の標識。
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(c)AFP
写真にある「スカート姿の信号機」、男女平等の意識を高めるためとはいえ、このようなアイディアが出ること事態、日本ではまず考えられない。実際に信号機は使用されないというが、オーストリアという国の男女平等に対する取組み姿勢を強烈に感じる。
この男女平等、特に女性労働者の問題については、日本、アイルランドとともに比較されることが多い。最近では昨年OECDが3国に対して実施した「仕事と家庭生活の両立」に関する調査報告書がある。
それによると、3国に共通しているのは、長時間労働と家庭をもつ女性が仕事を調整して、パートタイムで働くことが多いということ。しかし、決定的に違うのは、家庭をもつ女性の賃金、職場での扱いが、他の2国と比較して日本がかなり劣っているということだ。
日本の特徴として、母親が労働市場に参入しにくいことが挙げられる。働く母親を支援する施策はあっても、母親に対して非友好的な職場環境が多い。さらに女性の管理職が総体的に少ないことや、子育てのために一度退職した正社員が再度社員として雇用される機会はほとんどないという状況だ。
これに対して、オーストリア、アイルランドでは「均等待遇法」によって、パートタイムとフルタイムの賃金、昇進などの格差が比較的少なく、日本のような非友好的職場環境風土はほとんとないという。
また、報告書では日本の健康保険や厚生年金の第三号制度、企業の配偶者手当、扶養控除といった税務上の優遇措置が、母親の労働意欲、労働市場参入を拒んでいるとしている。
確かに指摘されるとおりだろう。このような優遇措置は直ちに廃止することはできないが、働く母親に対する労働環境全般については、もっと真剣に検討する必要があるといえそうだ。
日本は少子・高齢化が世界の類を見ないスピードで進展している。2007年には団塊世代の大量退職も発生し、生産性を維持・向上させる労働力が圧倒的に不足する事態に陥ることは明らかだ。こうした状況に対応するためには、労働意欲のある「母親」をもっと積極的に活用することが大切だ。
働く母親が、低賃金、単純作業という時代はもう古い。母親の感性、経験、知識を活かし、戦力化すること。これがこれからの企業に求められる人材活用術ではないだろうか。
あなたの会社は「母親」を積極的に活用していますか?
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登録日:2006年 12月 25日 08:49:25
明確な目標
<06クラブW杯>インテルナシオナウ バルセロナを降してクラブ世界一に輝く - 横浜
【横浜 17日 AFP】サッカー、06クラブW杯(FIFA Club World Cup Japan 2006)・決勝、インテルナシオナウ(Internacional、ブラジル)vsバルセロナ(Barcelona、スペイン)。
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(c)AFP/KAZUHIRO NOGI
圧倒的に優位とされていたバルセロナが敗れた。サッカーは、よく「何が起こるか分からない」と言われるが、戦いは始まる前から勝負がついていたように思えてならない。
というのは、追う者と追われる者の心理が、微妙に選手に影響を与えたと思うからだ。
選手層の厚さ、サッカーをする施設・環境、財政面など、あらゆる面でインテルナシオナルがバルセロナに劣っている。
それゆえ、勝利への意欲、飢え、欲望はインテルの方が、ピッチの内外でも勝っていたのではないだろうか。
試合後、「最後まであきらめず、必死にピッチを走るよう命じた」とコメントしたインテルナシオナルの監督に対し、バルセロナのライカールト監督は「相手は勝利に飢えていた」とコメントしている。
まさに、追う者と追われる者の心理状態が勝敗を分けた格好だ。
追う者と追われる者の心理の違いは、企業社会でも同じようなことがいえる。
例えば、長年ビールのシェアでトップの座を守り続けていたキリンが、新しいビールの味を開発したアサヒビールに、その座を奪われたことは有名だ。
追う者は、目の前の「敵」を倒すためにあらゆる手段を講じる。目標がとても明確なだけに、方向性にも一貫性があり、モチベーションも維持・向上が期待できるとされる。
これに対して追われる者は、次ぎの目標が明確に設定させーれていないと、方向性はバラバラ、モチベーションの維持も困難となる。
企業活動のような中・長期経営では、こうした状態を修正することは可能だが、サッカーの試合ではそう簡単にはいかない。
勝利への目標、目的を見失ったバルセロナと、勝利して、全世界にクラブの名を認知させる絶好のチャンスが目の前にあったインテルナシオナルでは、選手一人ひとりの勝利への執念、モチベーションは最初から違っていたといってもいい。
こうした意味では、何のために戦うのか、何のために勝つのか、その目的を選手に明確に伝え切れなかったバルセロナのライカールト監督の責任は重いといえるだろう。
あなたの会社は、指揮官が明確に目標を伝えていますか?
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登録日:2006年 12月 19日 10:22:47
- プロフィール
- 如月 薫
- 東京都在住。外資系メーカーの営業職を経て、某サービス系企業の人事部に在籍。人事・労務業務の他、企業の倒産・再生の取材活動も実施。現在は社員教育、採用に注力する傍ら、フリーで教育・ビジネス関連(ビジネス文書書式集本、中小企業向採用・教育等冊子)の執筆も行っている。
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- [04/30] 組織消滅の覚悟必要
- [03/31] インド経済の舵取り
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- [01/31] 銀行の常識は世間の非常識?
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- [11/27] 徹底的マーケティング戦略
- [10/31] 役所のコンプライアンスはどこに?
- [09/20] 人材育成と危機管理システム
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