2006年 12月 29日
日本の子供もうつ病予備軍?
【シカゴ/米国 28日 AFP】米国の小・中・高生らの間で精神疾患が「静かな流行病(silent epidemic)」として秘かにまん延していると、米国の精神医学専門家らが学術誌上で警告している。
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(c)AFP/PAUL J
この記事を見て最初に感じたのは「驚き」だ。日本ではうつ病というと、もっぱら会社員だが、米国では、子供に蔓延している状況は正直いってイメージできない。
日本では、社会生産性本部メンタルヘルス研究所が、今年の4月に上場企業2150社を対象に実施したアンケート調査が「驚き」を与えている。
調査結果によると、6割以上の上場企業が、「心の病」を抱える社員が増えたと回答しており、専門家の間では「成果主義や管理職の低年齢化が一因ではないか」と分析しているという。
そして、「心の病はどの年齢層で最も多いか」を聞いたところ、「30代」と答えた企業が最も多く、全体の約6割をしめた。2002年、2004年の調査では4割だったことを鑑みると急増が目立っている。
その影響も手伝って、心の病で1カ月以上休んでいる社員のいる企業の割合は、7割を超え、なお増え続けているのが現状だ。
興味深いのは、コミュニケーションに対する回答とうつ病との関係にある。
「職場でのコミュニケーションの機会が減ったか」との質問に対して、「そう思う」「ややそう思う」と答えたのは約6割。「職場での助け合いが少なくなった」と思っている企業も5割あった。
そして、コミュニケーションが少なくなったと回答した企業で、「心の病が増加傾向」と答えたのは7割超だったのに対し、減少していない企業では半数以下にとどまり、職場環境の違いが反映した結果となったというのだ。
うつ病は、まじめで責任感の強い人が、発病しやすいといわれる。期待される役割を忠実にこなすことに存在価値を見出している場合が多く、人に相談するといったコミュニケーションをとらない傾向と重なる。
同研究所では「心の病の増加を抑えていくためには、職場内の横のつながりをいかに回復していくかが課題だ」としているが、それには上司主導でコミュニケーションをとり、サポートすることが重要ではないだろうか。
最近では、管理職一歩手前の事務職に対する「ホワイトカラーエグゼンプション制度」への取組みが強くなっている。制度導入で長時間労働が助長されるという見方もあり、賛否両論だ。
ただ一ついえるのは、会社が安定して生産性を確保できるのは、「従業員が心身ともに健康である」ということ。
会社にとって、まじめで責任感のある優秀な従業員が、うつ病で働くことができなくなるデメリットは計り知れないはずだ。まして、うつ病で退社する社員が続出する企業に、誰が勤務したいと思うだろうか。
今回の制度を導入する前に、キチンとうつ病対策を講じないと、今の子供たちが将来の「うつ病予備軍」になる可能性もある。
あなたの会社は、うつ病対策を講じていますか?
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登録日:2006年 12月 29日 14:11:16
- プロフィール
- 如月 薫
- 東京都在住。外資系メーカーの営業職を経て、某サービス系企業の人事部に在籍。人事・労務業務の他、企業の倒産・再生の取材活動も実施。現在は社員教育、採用に注力する傍ら、フリーで教育・ビジネス関連(ビジネス文書書式集本、中小企業向採用・教育等冊子)の執筆も行っている。
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