2007年 01月 16日

「らしさ」の追求

バーバリー3月に英国工場閉鎖、広がる波紋 - 英国

【ロンドン/英国 15日 AFP】先日、イギリスの老舗ファッションブランド「バーバリー(Burberry)」は国内生産を中国生産に移行すると発表した。それに伴い、3月には英国工場を閉鎖することを明らかにした。閉鎖に伴い約300人が職を失う可能性があるとして、工場のあるウェールズ南部Treorchyでは反対運動が行われている。写真は、1月14日に撮影された工場への張り紙。紙には、‘ロンザ(Rhondda)地方で働くバーバリー職員を救おう’というメッセージが書いてある。(c)AFP/Geoff Caddick

AFPBB News


生産コストを削減するために工場を閉鎖し、労働力の安価な海外に生産拠点を移転する。こうした事業戦略は日本企業だけでなく、世界でも決して珍しいものではない。

しかし、工場があるTreorchy出身でハリウッドスターのヨアン・グリフィズ氏が抗議状を同社幹部に送りつけたり、チャールズ皇太子が「中国への工場移転を何とか止められないか」との問い合わせを関係閣僚に行うなど、ちょっと様子が異なっている。

バーバリー側では「マドンナやベッカム夫妻などの意見も合わせて考慮したい」とコメントしたというが、一ブランドの事業戦略に王室やスターが抗議・意見するあたり、単なるブランドではない。

そもそもバーバリーはどのようなブランドなのか。
解説書等によると、創業者はトーマス・バーバリー。「ギャバジン」といわれる耐久性・防水性に優れた新素材を生み出し、第一次世界大戦時にはトレンチコートとして英国陸海軍に正式採用され一躍有名になった。

「バーバリーコート」と称されるそのアイテムは、作家のコナン・ドイル、英元首相ウインストン・チャーチル、女優キャサリン・ヘプバーンら数々の著名人が愛用したことでも有名で、英国王室御用達を拝命している、格式の高いブランドだ。

では「ブランド」とは何か?
ひとことでいえば、「らしさ」ではないだろうか。バーバリーでは、「伝統」「格式」「英国代表ブランド」「仕立ての良さ」「品」「王室」が「らしさ」であり、ブランドとして成り立っている。

そして、「らしさ」は顧客だけでなく、従業員や株主に「価値」を与えている。つまり、企業が顧客に提供する「顧客価値」、企業が従業員に提供する「従業員価値」、企業が株主に対して提供する「株主価値」だ。

確かに工場移転はコスト削減戦略の一つであろう。しかし、今回の騒動をみると、移転によって、バーバリーらしさの総てを失ってしまうかのように思えてならない。

ブランドだけでなく、全ての企業が勝つために必要な武器は、「らしさの追求」ではないだろうか。

あなたの会社は「らしさ」を追求していますか?

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登録日:2007年 01月 16日 13:29:11

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プロフィール
如月 薫
東京都在住。外資系メーカーの営業職を経て、某サービス系企業の人事部に在籍。人事・労務業務の他、企業の倒産・再生の取材活動も実施。現在は社員教育、採用に注力する傍ら、フリーで教育・ビジネス関連(ビジネス文書書式集本、中小企業向採用・教育等冊子)の執筆も行っている。
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