2007年 01月 31日
成長の秘訣
キャノン2006年12月期決算発表、過去最高記録更新 - 東京
【東京 30日 AFP】キャノンは29日、都内で会見し、2007年の12月期決算を発表した。発表によると、2006年通期純利益が連結で前年比18.5%増の4553億万円で大幅な増益となり、過去最高記録を更新した。好調なデジタルカメラやプリンター事業が売上に寄与したもので、2007年も堅調な株価推移を見込んでいるという。写真は同日、会見に臨む同社の田中稔三専務取締役。(c)AFP/Yoshikazu TSUNO
キャノンが元気だ。1998年には225億円の赤字だったのが、2000年には1,338億円の黒字、そして、今回の過去最高益と、見事なまでにV字回復を成功させている。
この成功の秘訣は一体どんなところにあるのだろうか。日本経済新聞社発行の「キャノン 高収益復活の秘密」をみると、いくつか見えてくる。
第一に、研究開発費に相当な投資をしているということだ。
売上高の10数%をその費用にあて、1987年には米国での特許出願数でIBMを抜きトップに立っている。カメラメーカーから始まった同社は、「多角化をやりながら、らせん状に高付加価値産業に変換」し、複写機、コンピューター周辺機器への事業で幅を広げてきた。
第二は、生産技術の改善だ。
従来のベルトコンベア式を止めて「セル生産方式」を導入したことだ。セルは「細胞」という意味で、少人数のチームが複数の工程を一貫してこなし、一つの製品を作り上げるシステムのことを指す。これはトヨタの生産方式である「個別一品受注生産」が原点とされるが、工場生産においては、キャノンやトヨタの方式が、今後あらゆる業界で参考モデルになるのではないだろうか。
第三は、リーダーシップだ。御手洗社長は、米国での業務経験が長く、米国流の「合理主義者」という見方も多い。しかし、この本をみる限りでは、基本的な考えは非常にシンプルなもので、日本型経営の良い点も多く採り入れている。
社長は、「終身雇用は維持する、雇用は守っても年功序列は壊す」といったとされるが、日本的雇用慣習である終身雇用を維持することで従業員に「安定」を約束し、一方で米国流の「実力主義」を取り入れているのだ。
また、マネージャーの心得についても、「上に行くほど私的な生活はなくなる。嫌ならおりろ。全体をよくすることに意義を感じるのが管理職だ」と語ったという。
必要な投資、改善、リーダーシップ。どれをとっても決して真新しいものではない。当たり前のことを当たり前にやる。確実にやることが、成長の秘訣といえそうだ。
あなたの会社は当たり前のことを確実に実施していますか?
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登録日:2007年 01月 31日 12:27:28
- プロフィール
- 如月 薫
- 東京都在住。外資系メーカーの営業職を経て、某サービス系企業の人事部に在籍。人事・労務業務の他、企業の倒産・再生の取材活動も実施。現在は社員教育、採用に注力する傍ら、フリーで教育・ビジネス関連(ビジネス文書書式集本、中小企業向採用・教育等冊子)の執筆も行っている。
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