2007年 06月 14日
会社は誰のものか?
【6月13日 AFP】複数の日本企業に次々と敵対的買収を仕掛けている米系投資ファンド、スティール・パートナーズ(Steel Partners)は12日、東京都内で記者会見を開き、 事前警告型の買収防衛策を導入した複数の日本企業に対して訴訟を起こす可能性に言及した。
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(c)AFP
「姿を見せない株主」がベールを脱いだ。この世界発の記者会見で、ステイールパートナーズ社のリヒテンシュタイン氏は、日本の証券市場の未成熟さを痛烈に批判したが、「単に自己の欲求を満たせない不平・不満を言っただけ」というのが正直な印象だ。
ス社のやり方は、世界中の株を取得し、株主として増配の要求や、取得した株を高く売って利益を上げることだと伝えられている。
ライブドアショックを引きずったままの日本の株式市場で、ス社のこうしたやり方は、氏がどんなに「企業価値を高めてきた」と主張しても、「乗っ取り屋」のイメージは払拭されまい。
しかし、今回の会見で、あらためて考えておきたいのが、そもそも「会社は誰のものか」ということだ。これには多くの見解があるが、一般的には次の三つに大別される。
ひとつは、資本主義に基づく「会社は株主もの」という見解。つまり、出資した株主が役員を選任し、経営を委任している以上、株主に利益を還元するのが選任された役員の仕事であり、それが株式会社という考え。
二つ目は、「会社は従業員のもの」というもの。つまり、会社は従業員が働くことで利益を上げることができるのであり、結果として株主に利益が還元されるという考え。
三つ目は、「会社は地域社会のもの」という見解。これは、会社の存在意義を「地域社会の発展」に置いたもので、地域社会の代表者として雇用される以上、会社は地域社会のものであるという考えだ。
どの見解も間違ってはいまい。だが、強いていえば「会社は、会社を取り巻く多くの利害関係者のものであり、特定の人や物に所有されるものではない」といえないだろうか。会社を取り巻く環境は、日々進化しており、誰のものかという考えも、絶えず変化しているのだ。
大資本主義が隆盛の頃は、資本家と労働者という区分が明確であり、会社は株主のものであるという考えは当然だったであろう。しかし、世界恐慌や戦争、敗戦復興やバブル崩壊といった様々な経験をとおして、日本企業には変化してきた。
こうした変化の歴史を理解せず、一方的な見方をしていたのでは、それこそ「多くの利害関係者」から理解は得られないだろう。
あなたの会社は「誰のもの」ですか?
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登録日:2007年 06月 14日 17:00:01
- プロフィール
- 如月 薫
- 東京都在住。外資系メーカーの営業職を経て、某サービス系企業の人事部に在籍。人事・労務業務の他、企業の倒産・再生の取材活動も実施。現在は社員教育、採用に注力する傍ら、フリーで教育・ビジネス関連(ビジネス文書書式集本、中小企業向採用・教育等冊子)の執筆も行っている。
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