2008年 01月 31日
銀行の常識は世間の非常識?
【1月25日 AFP】1人のトレーダーの不正取引により49億ユーロ(約7600億円)という巨額の損失を被った仏銀大手ソシエテ・ジェネラル(Societe Generale、ソジェン)。
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(c)AFP
フランスで、大手銀行ソシエテ・ジェネラルの男性トレーダー、ジェロム・ケルビーユ氏が、不正取引で約49億ユーロ(約7600億円)の損失を出すという事件が発生した。
これまで、欧州では1995年に英大手ベアリングズ銀行を倒産に追い込んだトレーダー、ニック・リーソン氏が出した約8・6億ポンド(約1800億円)の損失額が最高といわれていたが、今回はその額を大きく上回っている。
ソシエテ事件の発覚当初は、単独犯、巧妙な手口など、まるで銀行側に全く責任がなかったかのような報道が多かった。しかし、捜査が進むにつれ、銀行によるインサイダー取引や隠蔽工作など、様々なブラック情報が飛散。中でも銀行のリスク管理については、管理体制そのものが問われる事態にまで発展している。
そもそもリスク管理とは何だろうか。
金融ビジネスの世界では、リスクを市場リスク、信用リスク、オペレーションリスクに分け、それぞれのリスクを管理することがリスク管理とされている。
たとえば、市場リスクでは、市場に投資した資産の価格変動をリスクととらえ、運用を分散することで、収益率を保つというもの。いわゆる「分散投資」によってリスクを軽減し、それらを一元的に管理することで、さらに管理の精度を高めようというものだ。
また信用リスクは、個人や企業への貸付資金に対する金利回収や元本返済に伴う事前調査の徹底と、継続的な調査の実施で管理精度を高める。
さらにオペレーションリスクでは、人為的ミスやコンピュータそのものの障害によるリスクを、マニュアルやコンピュータ上に仕掛けた異常探知等で管理するというものとされる。
しかし、いくらこうしたリスクを管理してもリスクはゼロにはならない。
なぜなら、IT技術がいかに発展しようとも、操作するのは人であり、その人を管理するものまた人であるからだ。
前出、銀行を倒産させたトレーダー、ニック・リーソン氏は、逮捕されたとき「いつか失敗するのではと恐れ、多くのトレーダーが気持ちを静めるため大麻を吸ってから取引に臨んでいる。銀行の経営陣はリスク管理には関心がない。トレーダーがもっと稼ぐことだけを期待している」と言ったとされる。
今回の事件も、もしこうしたことが根底にあったとすれば、ソシエテ銀行は、過去の事件から何の教訓も得ていないといえるだろう。
「銀行の常識は世間の非常識」。そんな揶揄も聞こえ始めている。
あなたの会社の常識は、世間の非常識となっていませんか?
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登録日:2008年 01月 31日 16:31:44
- プロフィール
- 如月 薫
- 東京都在住。外資系メーカーの営業職を経て、某サービス系企業の人事部に在籍。人事・労務業務の他、企業の倒産・再生の取材活動も実施。現在は社員教育、採用に注力する傍ら、フリーで教育・ビジネス関連(ビジネス文書書式集本、中小企業向採用・教育等冊子)の執筆も行っている。
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