反セム人疑惑が晴れる日はくるのか【メル・ギブソン】

メル・ギブソン 逮捕後初めて胸中を語る - 米国

【ロサンゼルス/米国 14日 AFP】俳優メル・ギブソン(Mel Gibson)が4日、テレビ局ABCのキャスター、ダイアン・ソウヤー(Diane Sawyer)の独占インタビューに答え、7月に飲酒運転で現行犯逮捕されてから初めてTVの前でその心境を語った。
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(c)AFP/Getty Images Rick Rowel

AFPBB News


ハリウッドを代表する俳優で、監督としても活躍するなどカリスマ性の高かったメル・ギブソン。

アメリカ現地時間7月28日に彼が酒臭い息でユダヤ系の警官に吐いた人種差別的暴言は多くの人を驚かせ、そして落胆させました。

■ニューヨーク生まれのニューヨーク育ち■
メル・ギブソンは、オーストラリア訛りが強いので、オーストラリア出身だと思っている人が多いようですが、実はニューヨーク生まれで12歳までアメリカに住んでいたアメリカ人です。

母親の故郷であるオーストラリアに移ってからも、アメリカのパスポートは常に更新していたとのこと。

さて、10代で飲み始めたアルコールで彼は今までも問題を起こしており、1984年にも飲酒運転で逮捕されています。

アルコールを断つということは中毒患者にとっては想像を絶するほど苦しいものだそうで、禁酒に成功しても何十年後かにあっさりと戻ってしまうケースが少なくないそうです。

先日も20年間断酒していたロビン・ウィリアムズが再び飲み始め、短期間でアル中に戻ってしまいメル・ギブソンの事件がきっかけでリハビリセンターに入り断酒したというニュースがありましたよね。

■飲んだくれの馬鹿話だけではすまされない■
セレブが飲酒運転などで逮捕されるのはよくある話なのですが、今回問題になっているのはメル・ギブソンが取り調べをする警官に吐いた一言でした。

「The Jews are resposible for all the wars in the world. Are you Jew?」

この世に起きる戦争の全てはユダヤ人のせいだ。お前もユダか!と、いう内容で、泥酔していたとはいえ、ベテラン俳優として知名度も高く影響力も強いハリウッドスターの発言とは思えない内容です。

彼のユダヤ人に対する差別は今に始まったことではなく、2004年にはイエス・キリストを描いた宗教映画『パッション』を製作してることもあり、ここまで話が大きくなっているのでしょう。

「やっぱり、ユダヤ人が嫌いなんだな」と多くの人が確信し、怒り爆発ということのようです。

アメリカのメディアでは彼の発言を大きくとりあげており、人気のトークショーホストらが「もう、メル・ギブソンが出ている作品など見たくない」と発言。今後、ハリウッドで俳優・監督して仕事ができるのか微妙なことになっているようです。

■逮捕直後のステイトメント■
メル・ギブソンは逮捕直後下記のステイメントを発表しています。

「After drinking alcohol on thursday night, I did a number of things that were very wrong for which I am ashamed.」

「I acted like a person completely out of control when I was arrested. And said things I do not believe to be true and which are despicable.」

木曜の夜、お酒が入ってから色々な悪さをしてしまい反省している。逮捕されたときは、グデングデンに酔っ払っており酷いありさまで、信じてもいない卑劣なことまで口走ってしまった、という内容です。

■アメリカではanti-Semiticと呼ばれている■
アメリカでは、メル・ギブソンのことをanti-Semitic と表現しています。

これは「反セム人」という意味で、セム人=ユダヤ人、アラブ人のことを(おおまかですが)指しているのです。

ちなみに、2004年2月にグッド・モーニング・アメリカでインタビューを受けた際「あなたはanti-Semiticなのですか?」と聞かれたメル・ギブソンは「そんなわけないじゃないか」と真剣な表情で反論をしていました。

■7人の父親として■
7人の子供の父親として、また50歳にもなって、何をやってるんだかという感じもしますね。

自宅豪邸内に教会まで作り、熱心なキリスト教信者として知られてはいますが、前出の『パッション』では、十字に貼り付けられたキリストの足元にマグダラのマリアが接吻をするシーンで自分の足を使わせたり、キリストが十字に貼り付けられるときに釘を打たれた手もメル・ギブソン自身の手であったりと、彼なりに強いこだわりがあったのですが、今は全て悪い意味でとらわれてしまっています。

賛否両論ですが、話題性が高く良くも悪くも強いメッセージを発する名作を監督したり、悪を追い詰め正義のために戦う大ヒット映画シリーズに出演していたメル・ギブソンなので、この事件を残念に感じた人は多かったのではないでしょうか。

■禁酒65日目でメディアに登場■
長い間沈黙していたメル・ギブソンですが、禁酒65日目にして国民的モーニング・ショーにインタビュー出演しました。生放送ではなかったのですが、逮捕時に警察で撮影されたマグ・ショットから感じられた怪しげな酔っ払いの雰囲気はなく、こざっぱりした「いつものメル・ギブソン」でしたが、アルコールのせいで心にもないことをグデグデと話してしまったなどと懸命に弁解。

発言により傷つけた人々だけでなく、自分自身も癒すために、今後も映画を撮影したり出演したりしたいと語っていました。現時点では監督として3作品手がける予定となっており、俳優としても3作品出演する予定となっています。あくまで予定なのですが。

オーストラリアを代表するイメージの強いメル・ギブソンのこの事件を、やはりオーストラリアを代表する先日亡くなられた「クロコダイル・ハンタ」ことスティーブ・アーウィンはどんな思いで天国から見ているのでしょうか。

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登録日:2006年 10月 14日 23:30:50

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プロフィール
堀川 樹里
(女)
■フリーライター・トランスレーター
■経歴:海外ドラマを中心に海外エンターテイメントに関する記事を公式サイトや雑誌で執筆、翻訳。豪州→中東→東南アジア→米国を経て現在台湾在住。海外在住歴19年目
■得意ジャンル:海外エンターテイメント(ドラマ・映画・音楽・TV番組)
■ひとこと: "ちょっと"の知識があれば"もっと"面白くなる海外エンタメ!トリビア情報満載のブログを目指します。
■連絡先:juri1210@hotmail.com
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