タンタンと大貫妙子
タンタンが描かれた列車がブリュッセルにお目見え - ベルギー
【ブリュッセル/ベルギー 12日 AFP】ブリュッセル南部の駅に10日、漫画「タンタン(Tintin)」シリーズのタンタンとスノーウィー(Snowy)を描いた高速列車が登場した。
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(c)AFP
タンタン、スノーウィーと聞くと、大貫妙子が聴きたくなる。
彼女の歌詞で「タンタン、スノーウィーついておいでよ」というフレーズのある曲がある。
曲を聴いたころは、そんな漫画があることを知らなかった。
図書館でその漫画を見たとき、その絵のあたたかさがストレートに伝わってきた。
線は単純だったけれど、表情は繊細だった。
いかにも外国の匂いがするその装丁と作風は、不思議な懐かしさに満ちていた。
そして、その懐かしさが大貫妙子に通じていた。
初めて彼女のレコードを聴いたのは、大学一年のときだった。
当時、レンタルレコード店が全盛だった。
「友&愛」というお店に言って、レコードを選んでいるとき、その店に流れている曲が心に入ってきた。
「色の消えた街角に 花を並べ売る男と 足をとめて買う女」。
歌詞がすっと体に沁みてきた。
シンプルだけど力がある詞と、綺麗なメロディ。
僕は店員に「これ、なんていう曲ですか?」と聞いた。
「あ、これ?『雨の夜明け』です」と店員は言った。
「ロマンティック」というそのアルバムを借りた。
自分の部屋にレコードプレーヤーがなかったので、同じ住み込みのひとの部屋でレコードを聴いた。
そのときのせつなさと哀しさは、今も忘れられない。
マグカップのコーヒーが冷たくなっても、繰り返し曲を聴いた。
それから大貫妙子のレコードを探しては聴いた。
そのせいで、レコードプレーヤーを持っていたひとは、すっかり大貫妙子ファンになった。
大学時代は彼女の曲とともにある。
さまざまなシーンで、そのメロディと歌詞があった。
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登録日:2007年 01月 15日 00:46:09
飛ぶ!
<競馬 有馬記念>ディープインパクト 引退レースを制し有終の美を飾る - 東京
【東京 25日 AFP】競馬、第51回有馬記念(2006 Arima Kinen)。
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(c)AFP/Yoshikazu TSUNO
競馬のことはよく知らない。
小さいころから、賭け事はしないように、母から言われてきた。
男は、ストレスで次の三つのものにはまるときがくる。
「お酒、女、賭け事」。
そのうち、最も避けたほうがいいのが「賭け事」。
なぜなら、自分の体がきつくならないから。
お酒も、女も、度を過ぎると、からだを壊すけれど、賭け事は際限がない。
だからやめなさい。そう母に言われてきた。
馬券は買わないけれど、ディープ・インパクトには、しびれた。
パリの凱旋門賞のときも、テレビの前で息をするのも忘れるほど見入った。
そうなったのには、理由がある。
二つのドキュメンタリーを観たからだ。
ひとつは『情熱大陸』である騎手を見たとき。
彼はずっと武豊に勝てなかった。
番組の最後であるレースに出た彼。
でも、結局、ラストで武に抜かれた。
彼は武を評してこういう。
「あんなにアタマのいいひと、いないですよ。天才っているんだと思いました」。
大胆で繊細。
武豊のインタビューのおだやかな姿勢がいいなと僕も思った。
もうひとつの番組は、『NHKスペシャル』。
ディープインパクトはなぜ強いかを解説してみせた。
他の馬と違い、ディープインパクトは、後ろ足の踏み出しが大きい。
ゆえに、強く蹴る。
このため、横からスローモーションで走りを見ると、ある瞬間、空を飛んでいる。
空を翔る馬。
そしてディープインパクトの勝ち方がいい。
最初は、とにかくいちばん最後の集団にいる。
ぶっちぎりでトップをいく馬があっても、焦らない。
第四コーナーを回る頃には、あっと間に追いついている。
「さあ、ここから加速だよ」というときの走りがすごい。
ワクワクする。
これだけ強い馬が、これほど人気があるのがわかる。
あの疾走感、抜いていく感じは、なかなか人生で味わえないものだから。
ただ勝てばいいのではないのが、プロスポーツ。
そこに感動やエンターテインメントがなければ、ひとは沸かない。
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登録日:2006年 12月 31日 13:44:34
北の岬
【パリ/フランス 3日 AFP】フランス人女優クロード・ジャド(Claude Jade)が1日、ガンのためパリ市内の病院で亡くなった。
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(c)AFP
女優、クロード・ジャドについて知っていることと言えば、
映画『北の岬』に出たということだけだ。
しかもこの映画を僕は観たのか観なかったのか、よく覚えていない。
おそらく他の加藤剛の映画と混同しているのだろう。
たとえば、ジャド演じるマリ・テレーズが海を眺める横顔を鮮明に観た気がする。
でもそれは、小説を読んだイメージなのかもしれない。
もしかしたら観てもいない映画を観たように錯覚させるほど、僕はこの小説が好きだった。
辻 邦生の『北の岬』。
今も僕の手元には、昭和56年7月と書かれた文庫本がある。
18歳の夏に買った。
辻先生は、僕の大学のフランス文学の教授で、学内でも有名なひとだった。
特に文学青年の間では、カリスマ的な(当時はそんな言葉では表現しなかったけれど)存在だった。
ドイツ文学科の数人(僕とその友人たち)は、単位にもならないのに辻先生の「フランス文学史」を聴講した。
ある日、どういう流れかは定かではないけれど、先生と中華料理店に行った。
目白の揚子江飯店。
何人もの学生がいたと思う。
辻先生は、僕の隣にいた。
どういう話の流れかわからないが、先生は「ひとと、違う生き方を選ぶというのは、たいへんなことだよ」と言った。
「でも、ひとと同じことをやっても、つまらないからなあ」と笑った。
僕は、そのころ、ひとと同じように生きられないことにコンプレックスを持っていたので、その言葉に救われたのだと思う。
先生は、大学で教えながら小説を書くということに疲れていたのかな、と今思う。
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登録日:2006年 12月 05日 22:41:46
守りつづける
<2006バレーボール世界選手権>女子・決勝ラウンド、日本 中国にストレートで敗れ大会6位に終わる - 大阪
【大阪 16日 AFP】2006バレーボール世界選手権(Volleyball World Championships Japan 2006)・女子・決勝ラウンド・5位決定戦、中国vs日本。日本の杉山祥子(Sachiko Sugiyama、右)は、中国のワン・イメイ(Wang Yimei、左)とリュウ・ヤナン(Liu Yanan)のブロックをの間にスパイクを叩き込む。試合は日本がセットカウント0-3(19-25、22-25、22-25)のストレートで敗れ、6位で大会を終えた。(c)AFP/KAZUHIRO NOGI
女子バレーボールの世界大会を、何度か観戦した。
もちろんテレビだけれど、その熱気が伝わってきた。
そして、のめりこんで観ている自分がいた。
セルビア・モンテネグロに勝った試合は、再放送でも涙が出る。
逆転する精神力。
チームワーク。
諦めない心。
たったひとつのブロックで、たったひとつのアタックで、流れが変わる。
それにしても、こんなにルールが変わったスポーツを僕は知らない。
子どものころ、あるいは学生時代やっていたバレーボールと違う。
野球でもサッカーでも、少しはルールに改正はあったかもしれないが、そもそも点の入り方まで変わるとは、隔世の感がある。
サーブ権という特権は、もうない。
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登録日:2006年 11月 21日 02:20:20
メヴラーナの影
【コンヤ/トルコ 18日 AFP】トルコ中部のコンヤ(Konya)郊外で17日、日本人観光客を乗せたバスが横転し、日本人1人が死亡、数人が重傷を負った。事故原因は明らかになっていないが、事件を報じたアナトリア(Anatolia)通信によると、バスには日本人乗客乗員25人とトルコ人運転手1人の計26人が乗っており、急ハンドルを切って対向車線に進入、そのまま対向車線を横切って横転した。写真は18日、観光バスの事故現場を検証するトルコ警察と消防隊。(c)AFP/ANOTOLIA NEWS AGENCY
「コンヤでバス横転事故!」と聞いて、シルクロードを疾走していたバスの揺れを思い出した。去年の夏、僕はトルコを訪れた。
カッパドキアから南西へ。
トゥズ湖を見ながら、バスは平原を走り続けた。
ふだんでは考えられない雨が、今回の不幸を招いたのかもしれない。
思えば、バスの運転手の技術よりも、「道があまり整備されていないなあ」というのが感想だった。
砂埃と何処までも広がる大地。
北海道をさらにスケールアップしたような風景が続く。
バスが、ある軽トラックを追い抜いた。
その荷台には、二頭の羊と少女が乗っていた。
羊も、少女も揺れていた。少女は顔にスカーフを巻いていた。
深い赤に黄色い模様がついているスカーフが風に揺れていた。
少女は荷台に腰掛けて、後方を見ていた。
バスの窓から外を眺める僕と、目があったような気がした。
追いぬいた一瞬のことだ。虚ろな目をしていた。
何かを見ているようで何もみていない目だった。
彼女は、これから家に帰るのだろう。二頭の羊とともに。
この風景を毎日見ているのだろう。ふと、「持ちすぎる」ということについて考えた。
自分は、なぜ、こんなにも何もかも欲しがるのだろう、そんな考えが意味もなくアタマにやってきた。
遠くに石を積み上げるクレーンが見えた。
赤い屋根の石の家が、その脇にあった。
クレーンは、石を持ち上げ、それを下ろす。
持ち上げ、下ろす。
ただ繰り返していた。
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登録日:2006年 10月 22日 02:42:44
向こうからやってくるもの
<F1・第17戦 日本GP>レッドブル 琴欧洲関を招いて食事会を開催 - 東京
【東京 3日 AFP】F1・第17戦・日本GP(Japanese Grand Prix)の開幕を6日に控え、東京で来日イベントを行っているレッドブル(Red Bull)のデビット・クルサード(David Coulthard)、ロベルト・ドーンボス(Robert Doornbos)は、大相撲の大関・琴欧洲(Kotooshu)関を招いて都内のちゃんこ料理屋で食事会を催した。写真は、本物の力士を目の当たりにして笑顔で抱きつくクルサード(左)と、満面の笑みを見せる琴欧洲関。(c)AFP/Dean TREML
相撲についての知識は、皆無に近い。
でも幼い頃、一度だけ父に連れて行ってもらった記憶がある。
両国だったと思う。
その広さにも圧倒されたが、僕の記憶には匂いがある。
あの髷を結う油の匂いなのか。
独特の空気が会場内にあふれていた。
生身の人間がぶつかり合う音も、なんだか刺激が強すぎた。
今なら、もっと違う目で観戦できるだろうなと思う。
先日、相撲に詳しい方に逢った。
相撲についての本も出されている女性だった。
彼女にきっと今まで何千回も聞かれたであろう質問をした。
「そこまで相撲にのめりこんだのは、なぜですか?」
彼女は、嫌な顔をせず答えてくれた。
その答えを僕なりに、ひとことでいうと「そこに全てがあるから」かなと思う。
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登録日:2006年 10月 05日 23:31:16
キリンと月
【パリ/フランス 16日 AFP】パリ近郊のボア・ド・バンサンヌ(Bois de Vincennes)動物園には、野生の状態で約100匹しか生存していないGiraffa nigerianaという種類のキリンと同類のキリンが14匹いる。写真は、この動物園で8月に生まれたキリン2頭のうちの1頭(9月上旬撮影)。(c)AFP/F-G GRANDIN PZP/MNHN
今年の春、ハワイに行った。
僕は、その精霊の島で、奇跡のようなキリンを観た。
トロリーバスでオアフを巡った。
快晴だったかと思うといきなり雨が降り、やがてやんだ。
緑は濃い。風もしっかりと吹く。
トロリーバスが終点に近づいていた。
またいきなりのスコール。
それは今までにないくらい激しい雨だった。
僕は開け放たれたトロリーの中から、信じられない光景を見た。
街の中、ふと目を動かすと、高い所にキリンのアタマが三つあった。
動物園があるという。キリンはバスの走る方向を見ていた。
アタマを動かさず、まっすぐ前を向いていた。
三つのアタマは重なりあうこともなく、それぞれが独立して横顔を見せていた。
雨に打たれたその姿を見ていると「神」の存在を感じた。
それは言葉では説明できないけれど、実感としてそこに存在した。
キリンは、大きな瞳で雨の中に何かを見ていた。
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登録日:2006年 09月 20日 02:12:10
シカゴ
【ニューヨーク/米国 4日 AFP】ブロードウェイのアンバサダー劇場(Ambassador Theater)で10月1日までR&B歌手のアッシャー(Usher)が出演中のミュージカル「シカゴ(Chicago)」の公演に2日、ニューオーリンズのレイ・ネーギン(Ray Nagin)市長が訪問した。
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(c)AFP/Getty Images Astrid Stawiarz
ブロードウェイで『シカゴ』を観た。
10月1日までは、アッシャーが出ているので是非観たほうがいいよと薦められた。
アッシャーなる人物をよく知らなかった。R&Bの有名なシンガーなんだろうなくらいの知識だった。それよりも、できれば『オペラ座の怪人』の方が観たいなあと思っていた。
迷いつつ、『シカゴ』を上演するアンバサダー劇場の前で撮影をしていた。『シカゴ』の看板を入れてモデルを撮る。撮影隊と路上にいたら、いきなり劇場のスタッフ・オンリーのドアが開いた。黒人の男女が出てきた。男性には、不思議なオーラが漂っていた。つい目で追ってしまった。
撮影していたカメラマンさんが「いまのアッシャーだったね」と言った。『シカゴ』を観てみたいと、そのとき思った。その不思議なオーラをもう一度確認したかった。
『シカゴ』は、ミュージカルの名作。1996年リバイバルされ、初演のロングラン公演で、トニー賞6部門を受賞。同作品の映画版が2003年のアカデミー賞で、最優秀映画賞を受賞した。振り付けは鬼才、ボブ・ホッシー。迫力ある音楽とダンスが有名だ。
劇場は、それほど広くなかった。舞台との距離が近いということがブロード・ウェイの良さだ。ある日本人観光客が、本場ニューヨークでミュージカルを観たときに、「有名だって騒がれているから行ったのに、狭い劇場で、なんかしょぼくて、これだったら劇団四季の方が絶対ゴージャスよね」と言ったらしい。
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登録日:2006年 09月 13日 22:48:08
ルルーシュ
【ドゥービル/フランス 20日 AFP】ドゥービル競馬場で19日に開催されたグラン・ハンディキャップ・ドゥ・ラ・マンシェ(Grand Handicap de la Manche)レースにフランス人映画監督クロード・ルルーシュ(Claude Lelouch、左2)と娘さんが訪れた。写真はレース前にジョッキーのオリビエ・ペリエ(Olivier Peslier、左)とエリ・ルルーシュ調教師(Elie Lellouche、右)の話を聞くルルーシュ親子。(c)AFP/MYCHELE DANIAU
映画監督クロード・ルルーシュという名前を久しぶりに聞いた。
その名前は、何処か懐かしい。大学時代の暑い夏を思い出す。
大学時代、僕はたくさんの映画を観た。名画座という映画館が、貧乏学生を助けてくれた。『シティロード』という月刊情報雑誌を持っていくと、もともと安い映画がもっと割り引かれた。池袋の文芸座、高田馬場パール座、早稲田松竹、八重洲スター座など、授業をさぼって観にいった。二本立てで400円だったと思う。その二本のセレクトが面白かった。なぜこの二本が?というものから、二つともいい映画だったというものまで、さまざまなカップリングがあった。
『天国からきたチャンピオン』と『チャンス』は、もし先に観た映画が『チャンス』というコメディだったら、僕の映画の趣味が変ったかもしれない。『天国からきたチャンピオン』があまりにもよかったので、その思いを消したくなくて、僕はその一本でそっと映画館を出たのだ。それは、最高の贅沢に思えた。
その後、『チャンス』も観た。これも素晴らしい映画だった。ただの庭師が、大統領になってしまう話。でも、もはや『天国からきたチャンピオン』の思い出には勝てなかった。
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登録日:2006年 08月 27日 23:41:45
船の錨
歴史遺産の多く残る町ハサンケイフでのダム建設計画に反対の声 - トルコ
【ハサンケイフ/トルコ 6日 AFP】トルコ南東部に位置する小さな町ハサンケイフ(Hasankeyf)は、チグリス川のほとりにあり、古代メソポタミアでは要塞を誇る強大な都市であったが、現在計画中の水力発電所を備えた巨大ダム建設でこの町の一部がダムに沈む恐れが出てきた。このダム計画によりアッシリア、古代ローマ、オスマン帝国時代の貴重な遺跡が破壊され、ここに住むクルド人やアラブ民族の伝統的な生活様式が崩壊するのではないかと危惧する声が上がっている。写真は美しい景観を誇る町ハサンケイフ。(c)AFP
去年の夏、トルコに行った。
日なたの温度は40℃を超えた。アンカラからカッパドキアへ。その後、シルクロードを西へ走った。コンヤ、パムッカレ、エフェス、イズミール。終着は、東洋と西洋の交差点、イスタンブール。日本人には好意的で、建物、風景も何処か懐かしさを覚えた。クルド人のテロは頻繁に起こっていたが、危険な匂いはしなかった。
アンカラに到着したのは、夜23時30分。飛行機のタラップを降りるとき、牧草と牛の匂いがした。世界で7カ国しかない自給自足の国。そのうちのひとつトルコは、第一次産業を大切にしてきた。アンカラとは、フェニキア語で「船の錨」という意味だと聞いた。または、泉の湧き出る「谷底」という言葉。5000年前のヒッタイトの言葉では、シンプルに「水」という意味だという。世界最初のアルファベットを創った国は、チグリス・ユーフラテス川の源にある。水は、豊かさの象徴であり、トルコを支えてきたもの。南東部のハサンケイフには行かなかったけれど、チグリス河畔に残る遺跡のある場所だ。ハサンケイフとは、シリア語で「鉄の城」という意味。かつては城塞があった。今も残る建物の多くは、11~12世紀のアルトゥク朝時代に造られた。中でも美しさを誇るのは、チグリス川に架かった橋。その橋脚は、美しいアーチ型の橋を支えている。そんな場所にダムができるとは。人が暮らすための大切な建築計画だとは思うけれど、勝手ながら、かつてあったものをそのままにできない人間の業を感じる。
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登録日:2006年 08月 13日 01:00:51
- プロフィール
- 北阪 昌人
- (男)
- http://homepage2.nifty.com/m-kitasaka/
- ■プロフィール:大阪生まれ。学習院大学文学部ドイツ文学科卒。 〔日本放送作家協会会員・日本脚本家連盟会員〕
■血液型:A型■星座:山羊座
■得意ジャンル:映画、演劇、ドラマ、音楽、美術
■一言: 日常のなにげない光景から「今」を見ます
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