だから、オシムで大丈夫!! (番外編)
<サッカー>記者の質問に答えるオシム日本代表新監督 - 日本
【東京 21日 AFP】日本サッカー協会は、理事会を開き日本代表新監督にイビチャ・オシム(Ivica Osim)氏を正式決定した。
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(c)AFP/Kazuhiro NOGI
7月21日、紆余曲折を経てオシム日本代表監督が誕生するや、オール日本人で構成される新制スタッフとともに、積極的にその活動を開始しました。
8月9日に初陣となるトリニダード・トバゴ戦を控える今、その活動の中心は勿論、スカウティングです。ただでさえ、ジェフ・ユナイテッドの監督として3年近くもJ1を戦っているのだから、かなりの情報がオシム氏の頭にはインプットされているはずですが、どうしてどうして、22日は川崎フロンターレ対浦和レッズ戦を川崎で、そして翌23日には横浜において横浜Fマリノス対アビスパ福岡戦をスタッフと共に、連夜観戦しています。
優秀な指導者はフットボールが生ものであり、日々進化していることを熟知しているので、現場を決して疎かにしないし、研究熱心です。元イングランド代表監督のエリクソン氏は、シーズン中には必ずどこかのプレミア・リーグの試合を観戦していましたし、メキシコ、コスタリカ、米国、中国をW杯で指揮した経験のあるミルチノビッチ氏もよく現場に顔を出す指導者として知られています。
また、私は良い監督の条件の一つに、どれだけサテライトチーム(リザーブチーム)の試合を観戦しているかを挙げていますが、それはサテライトの選手の生の情報をいち早く仕入れるばかりでなく、彼らのモチベーションを引き上げるという効用があるからです。サテライトには勿論、専属の監督やコーチがいるのですが、トップチームの監督が視察に来たとなれば、いやが上でも張り切らざるを得ません。逆にトップチームの選手にしてみれば、うかうかしていられないぞ、ということになります。
話をオシム氏に戻しましょう。7月24日付けの日刊スポーツにオシム教室と題して、同氏が反町U-21監督、井原U-21コーチ、里内フィジカルコーチらに横浜対福岡戦を見ながら熱弁をふるっている写真が掲載されました。これもジーコ政権下では全く見られなかったことで、さすがはオシム氏といったところ。
同じ試合を共にスカウティングするばかりでなく、自らの目指すチーム作りに対してスタッフの共通意識を高めようとするオシム氏の真剣な眼差しと、それを吸収しようとするスタッフ達の凛々しい表情が今後の日本サッカー界の行く末を示しているかのようで、頼もしかった次第です。
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登録日:2006年 07月 24日 16:52:17
コメント
小谷さんへ
我々、素人サッカー・ファンは、下記(↓)のような事は、全然わからないので
ぜひこの辺の事も書いて下さい。お願いいたします。
http://ketto-see.txt-nifty.com/blue_sky_blue/2006/07/post_71ba.html
ロベルト・アベリーノ @ 2006年 07月 28日 12:49:18
こんにちわ。
ゼムさんのニュースを見て検索してたら辿り着きました。
「かいくう」の姉の「なつめ」です。
ゼムさんマジなんでしょうか
オシムが監督ってだけで興味わいていたのに
さらに代表に興味わいてしまいます!
なつめ @ 2006年 08月 07日 22:58:48
こんにちわ。
ゼムさんのニュースを見て検索してたら辿り着きました。
「かいくう」の姉の「なつめ」です。
ゼムさんマジなんでしょうか
オシムが監督ってだけで興味わいていたのに
さらに代表に興味わいてしまいます!
なつめ @ 2006年 08月 07日 22:59:09
実はオシム氏の代表監督就任の噂が出た直後、ゼムノヴィッチ氏に電話をし、ジェフの監督になったらと薦めました。
その時、ゼムさんは「いや、もうアマルがやることになったんだ。」と言ったので、オシム氏とはコミュニケーションを取れているのだなと察した次第です。
今回、代表コーチ就任か?!のニュースを聞き、結構なことだと思います。
ただ、オシム氏と日本コーチ陣、或いは選手との潤滑油的な役割を果たすに過ぎませんから、私はもったいないと思います。
2年間でエスパルスに3つのタイトルをもたらしたオシム氏の直弟子とも言えるゼムさんなら、Jクラブの監督をやった方が、日本サッカーの為にはなるでしょう。
小谷泰介 @ 2006年 08月 15日 17:58:02
Jリーガーやサッカー選手の出身やスポーツジャーナリストなどのサッカー解説者は
マスコミに大勢出演していますが、誰一人として戦略論や組織論的な視点を
根拠にした科学的な解説をする、またできる解説者はいません。
Jリーグ監督経験者でさえ、試合の経過をなぞっているだけを解説と勘違いして
いるお粗末な内容なので、これでは日本のサッカーのレベルの向上は
期待できないと実感していました。
そうした中で日刊スポーツに、科学的サッカーのススメ/市川雄介
という大変興味深いブログがありましたので、掲載しておきます。
戦略家オシムと窮屈さ消えた三都主
★はじめに
これからコラムを書かせて頂くにあたり、まずごあいさつを申し上げたい。
僕はサッカー界のアウトサイダーである。サッカー関係とは別に本業を持ち、それは経営や投資に関するものである。世には、元プロフェッショナルの選手の方による現場感覚にあふれるレポートや、本職のスポーツジャーナリストによるみずみずしい感性に基づく文章などが多く発表されており、僕もそれを楽しんでいる。その中で、アウトサイダーがコラムを書くにあたり、ひとつビジネスパースンの方に取っては常に身近であり、僕にとっての本業と連関の深い戦略論、特に組織論的な所に視点を下ろしてみたい。
サッカーも企業経営も個人技と、組織としてのパフォーマンスのミックスであり、同じチームプレーだからである。サッカーにこんな見方が有ったのか、と1つでも発見があれば望外の喜びである。
★攻撃面での収穫
さて、8月9日に行われたオシムジャパンの船出の試合についてである。相手はカリブ海の人口120万人の島国、トリニダード・トバゴだが、先発メンバーの中でW杯に登録されていたメンバーが5人、その内ピッチでプレーした経験があるのが3人である。元マンチェスターUのドワイト・ヨークや、サウサンプトンのケンウィン・ジョーンズ、レンジャーズのマービン・アンドリューズの様な主力クラスは来ていないが、その点は日本代表も同様である。W杯でプレーしたのは、三都主、坪井、駒野、川口の4人であるから、お互い若手のテストマッチも兼ねた新しいチームの始動という位置付けだったのだろう。
試合自体は、日本代表にとって、収穫も課題も見えたというところであろう。2-0というゲームであったが、収穫は主に攻撃面であり、課題は守備面であると考える。攻撃面から見ると、オシムの「考えて走るサッカー」「3人目の動き」といったキーワードが、わずか3日の練習ながら、チームへ浸透が始まりつつあることが確認できたのは大きな成果である。
三都主が結果を出したが、これまで「自由」を標榜したジーコの下で、3-4-1-2でも、4-2-2-2でも、フォーメーションを問わず、左サイドで実に窮屈にプレーしていた三都主が、このチームでは自在にポジションチェンジを繰り返していたこと自体が、得点よりも価値のあることだろう。これまでよく日本代表について相手チームの監督から言われていたのが、攻撃がワンパターンで読みやすいという事である。こういうコメントを受けると、世界的に見ても優秀なエクストラキッカーをそろえた中盤を持っているがゆえに、原因はFW陣であると結論付けられてきたが、この試合ひとつで真の原因が理解できたように思う。
要は、優れたキッカーであっても、モダンフットボールにおいては、流動性や連動性から生まれる意外性がなければ、相手チームの脅威にならないのである。そして、この流動性や連動性を生む手段が「考えて走る」というキーワードに収斂(しゅうれん)するのであろう。
ミックNo.1 @ 2006年 08月 17日 12:44:19
★左右両サイドのタイプの違い
あと目に付いたのは、サイドバックのプレーヤーの攻め方の違いである。右の田中隼磨は深くえぐってペナルティエリア横のスペースを使おうとし、駒野はわりとドリブルをしてイタリアのサイドプレーヤーのように真ん中に入ってくることが多かった。両サイドで攻撃の型が違うのも、相手にとっては混乱を呼ぶ原因であっただろう。
課題としては、サイドの攻め方の差による中央の対応の仕方である。サイドプレーヤーがペナルティーエリア横まで進出した場合には、相手もカバーリングに入るため、必然的に中央が手薄になる。そこにこちらの2列目が飛び込んで数的優位を作れば、得点の匂(にお)いは強くなる。逆に、サイドプレーヤーが真ん中に入ってきたら、FW陣はサイドに張ってスペースを作ればいい。この試合では、こういった連動性が、出来ている時と出来ていない時があった。この辺が整理されて、右左で意識的にパターンを変えたり出来ると、非常に見ごたえのあるサイドアタックが出来るのではないだろうか。
攻撃面であと1つの課題は、ラインの間延びである。間延びの原因は足が止まったことである。今回のオシムジャパンのフォーメーションは、ACミランの様な4-3-1-2だったが、足が止まってくると、前の3人と後ろの7人が離れてしまって、攻撃に連動性が無くなり、この前後の間のスペースで相手にいい様にボールを持たれていた。走れていた時間もあったが、前半の終わりなど、完全に足が止まっていた時間も多々あった。足が止まると間延びして、危険なシーンにつながってくる。
ただ、本ポイントについては、今後フォーメーションも変わり得るだろうし、こういったラインコントロールはチームが熟成しないとなかなか解決しないので、今回の試合をもってどうこうと論評するのは酷かも知れない。
★守備はこれから。
次は、守備面である。短期間で守備を熟成させるのは不可能なので、十全に出来ないのが当たり前なのだが、1つ目についたのはボランチのポジショニングである。W杯を見ていると、ポルトガルがその典型だが、最終ラインの前にもう1つ迎撃ラインを構成して、最終ライン前のスペースを消し、かつボールを複数で取りに行く守備が欧州列強国では主流のように思う。今回の日本は、攻められるとボランチがズルズル下がって、最終ラインが6人にも7人にもなっていた。これだと最終ラインの前で自由にボールを回されてしまい、ミドルシュートや、正確なクロスを上げられる可能性が高まる。今回はトリニダード・トバゴに高いFWがいなかったのでことなきを得たが、本来は、正確なボールを上げさせないために、ボランチは相手の2列目につくべきである。普通の選手ならフリーにしなければ、なかなか正確なボールを蹴れないものだ。
ただ、守備面でも収穫はあり、相手のカウンターアタックはほとんどワークさせなかった。相手が2トップだった為、基本は3人で守るというのが徹底されていた。日本代表は4-3-1-2が基本の形だったが、バックは1人余っている為、攻撃力に優れる田中隼磨はポジションを1つ上げて3-4-1-2に近い形でずっとプレーしており、また駒野が攻め上がった時は鈴木啓太がポジションを下げて、必ず3人が残るようにしていた。この辺の相手に合わせた動的な守備は、試合中のフォーメーションが極めて固定的だったジーコジャパンにはなかったことである。
★オシムについて
さて、収穫も成果もあった試合だったが、オシムについても触れてみよう。やはり相当の戦略家である。記者会見を見ていると、「敗北は最良の教師」等と試合前は予防線を張った上で、課題を見つけることが重要で、結果は重要ではないかのようにコメントしていたが、試合後は時間のなさに起因するコンビネーション不足を補うためには同じチームからグループで選手を選ぶのが解決方法だと述べていた。つまり、代表監督として、初戦の政治的な重要さを理解した上で、テストではなく、完全に勝ちにいっていたのである。
当然の行動だと思うが、今回の代表に妙に浦和の選手が多かったのは、そういう理由があったのだ。本当のテストマッチであれば、コンビネーションを試合を通じて作るという観点で、監督は今後使いたい選手を出してくるだろう。そうしなかったのは、1試合分のコンビネーションの進化よりも、初戦に勝つことの方が、これからの4年間の仕事において重要だと彼が認識していたことを示す。難しい時期のユーゴスラビアで監督をしていたオシムらしい冷徹な判断である。今回は思惑通り勝利したが、次に彼はどういうチームを作るのだろうか。ここに彼の本音での選手評価が見えてくるだろう。
ミックNo.2 @ 2006年 08月 17日 12:45:22
ロベルト・アドリアーノさん
承知いたしました。近々に私の意見を発表させていただきます。
小谷泰介 @ 2006年 08月 19日 15:16:56
ミックさん
あなたの情報収集能力にはいつも感心させられます。
市川雄介氏のブログをご紹介いただきましたが、確かにロジックで鋭い戦評だと思います。
今後、彼のような人物が、私の「オシムが大学教授ならば、ジーコは家庭教師のアルバイトをする大学生です。」と発言した理由を、皆さんに解りやすく検証していってくださるものと大いに期待致します。
ただ、マスコミで活躍なさる元Jリーガーの解説者の皆さんは、時間の制約上こういった分析をする時間を持たせてもらえないことを、付け加えておきましょう。
もっとも時間がたっぷりあってもこのレベルの解説ができる人は反町さんぐらいかもしれませんが・・・。
小谷泰介 @ 2006年 08月 19日 15:43:10
他には、小谷さんしかいないでしょう!
小谷さんの元Jリーガーの解説者への優しい眼差しの援護には、人柄が滲み出ていて感服しますが、経験値だけに頼った多くの元Jリーガーの解説のレベルが余りにも低いので、例えば戦略論や組織論など他の切り口を勉強して、そうした違う視点を元Jリーガーの経験を踏まえた上で解説を展開するような、新しいタイプの解説者が出てきて欲しいものです。
試合→課題抽出→課題解決の仮説→実施→検証→修正→試合 このサイクルが試合前・試合中・試合後に行われるのがベストで、特に試合中の出場全選手が瞬時にこのサイクルで試合を把握・実行し、監督・コーチはそうしたアドバイスを選手にしてサポートするのが役目・役割だと思います。
オシム監督の「走りながら考える」サッカーとはこのサイクルのことを言っていると私は解釈しています。ですが千葉の教え子の選手の中でも、はたして何人がこうした内容を理解して練習や試合をしているのか。
自身で独自に理解し、実行していたのは引退したヒデくらいでしょう。だからレベルが余りにも違い過ぎて、他の選手が理解できずについてこれなかったのが実際だと思っています。
オシム監督の「走りながら考える」サッカーで、日本代表がどのように変化していくか、とても楽しみです。
ミック @ 2006年 08月 20日 02:11:13
「考えて走る」サッカーの間違いでした。訂正します。
ミック @ 2006年 08月 20日 02:23:50
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- プロフィール
- 小谷泰介
- (著者近影:昨年7月にチェルシーFCのレジェンドで元イングランド代表のケリー・ディクソン氏とともに)
1955年、タイ王国バンコク生まれ。
フットボール・ジャーナリスト。
四半世紀に及ぶ取材経験をベースにしたジャーナリスティック、かつ辛口の解説はラジオ、テレビで人気を博した。
また、欧州のプロクラブの指導者や選手に知己が多く、クラブ経営にも造詣が深い。
著書に『拝啓 川淵三郎殿』(モダン出版)、『来日サポーターPERFECT図鑑』(東邦出版)などがある。
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