出よ、和製ケルクホフ兄弟!!

<サッカー A3チャンピオンズカップ2006>ジェフ 蔚山現代との接戦を制する - 東京

【東京 2日 AFP】サッカー、A3チャンピオンズカップ2006(A3 Champions Cup 2006)、ジェフユナイテッド千葉(JEF United Chiba)vs蔚山現代(Ulsan Hyuindai)。ジェフの佐藤勇人(Yuta Sato、中央)は、蔚山現代のビニシウス(Vinicius)をかわしてゴールに迫る。試合はジェフが3-2で勝利を収め、初戦を白星で飾った。(c)AFP/TOSHIFUMI KITAMURA

AFPBB News


 オシム・ジャパン初の公式戦となるアジアカップ予選対イエメン戦のメンバーに、サンフレッチェ広島の佐藤寿人選手と、ジェフ千葉の佐藤勇人選手の双子兄弟が選ばれ、マスコミの話題となっています。

 フル代表で双子の兄弟が選出されるのは初めての事のようですが、スポーツ界に於ける双子兄弟の活躍は珍しくありません。

 ’84年のロス・オリンピックで活躍したマラソンの宗兄弟、’98年の長野冬季五輪の複合で活躍した荻原兄弟、そして間もなく日本で開幕する世界バスケットボールの日本代表にも竹内兄弟が選ばれたりしています。

 また、フットボールの世界でも’73年の全国高校選手権大会優勝の北陽高校は山野兄弟が中心選手でしたし、’85年のアジアユースに手倉森兄弟が、そして’01のワールドユースには現広島の森崎和幸、浩司兄弟が出場しています。

 世界に目を向けても、古くはロンとポールのフッチャー兄弟がすぐに思い起こされますし、ワールドカップでも’78年大会では、準優勝を飾ったオランダのウィリーとルネのファンデケルクホフ兄弟、’90年大会ではエジプトのハッサン兄弟、’94年大会にはまたしてもオランダ代表でフランクとロナルドのデブール兄弟がそれぞれに大活躍をしました。

 とまあ、ざっと並べただけでも十指に余る双子のカップルがスポーツ界でその名を馳せた歴史があり、今に始まったことでないことはおわかりいただけたと思います。

 しかし、それにはちゃんとした根拠があって、スポーツ医学的に見ると双子がチームにいることで、息の合ったコンビ・プレーによる効用は勿論のこと、チーム全体の結束力そのものにもプラスアルファの効果をもたらすそうです。

 このことは、元清水エスパルス監督のゼムノヴィッチ氏により直接聞いたものですが、スペシャルライセンスを取得する際に学んだベオグラード体育大学の講義で身に付けた知識とのこと。

 となれば、同大学でライセンスを取得している先輩格のオシムも当然熟知していることであり、納得の人選ということになります。

 もっとも佐藤兄弟の場合は二卵性双生児なので、顔は似ておらず、相手を惑わす忍者作戦は通用しませんが、ピンポイントのパスによるゴールを得意とするストライカー、佐藤寿人選手にとって、ミッドフィルダーである兄勇人の加入は百人力を得た思いでいることでしょう。

 しかも、勇人選手は巻、羽生選手らジェフ千葉の同僚とともに、オシムの申し子と呼ばれる存在であり、佐藤兄弟とオシム・ジャパンの今後に大いに期待したいと思います。

 2010年に同兄弟が揃ってピッチ上に立っている保証はまったくありませんが、それぞれストライカーとミッドフィルダーとして70年代後半のオランダ代表を支えたケルクホフ兄弟のような存在になってくれることを祈って止みません。

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登録日:2006年 08月 15日 15:20:48

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プロフィール
小谷泰介
小谷泰介
(著者近影:昨年7月にチェルシーFCのレジェンドで元イングランド代表のケリー・ディクソン氏とともに)

1955年、タイ王国バンコク生まれ。
フットボール・ジャーナリスト。
四半世紀に及ぶ取材経験をベースにしたジャーナリスティック、かつ辛口の解説はラジオ、テレビで人気を博した。
また、欧州のプロクラブの指導者や選手に知己が多く、クラブ経営にも造詣が深い。

著書に『拝啓 川淵三郎殿』(モダン出版)、『来日サポーターPERFECT図鑑』(東邦出版)などがある。
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