頑張れ、東国原英夫宮崎県知事!

 先の宮崎県知事選挙で、タレントだったそのまんま東さんが保守派候補らに圧勝し、見事当選を果たしました。

 初登庁直後に鳥インフルエンザ騒動などが持ち上がり、前途多難を予期させる船出となりましたが、いち早く現場に駆けつけるなど、迅速な対応と論点をぼかさない明確な語り口には好感が持てます。また、これまでのタレント候補とは違って、大学に入りなおして政治を学んでいることと、選挙に出馬する前に所属事務所を辞めてタレントを廃業されている点も、高く評価したいと思います。さらには知事選出馬にあたっての公約とも言える「そのまんまマニフェスト」は秀逸の出来栄えですし、皆様には是非、一読をお薦めいたします(特に宮崎県民の方には!)。

 
 実はこの宮崎新県知事は、タレントと文化人によるフットボールチーム「THE ミイラ」の一員として長年ボランティア活動をしてきた同志でした。中学時代はサッカー部に所属し、高校時代にはハンドボールの選手として国体に出場なさっただけあって運動神経は抜群。たけし軍団の松尾伴内、井出らっきょ、ラシャー板前各氏らとともに、知名度と実力(勿論フットボールの)を兼ね備えた貴重な存在だったのです。ご本人のオフィシャルサイトにも活動の様子を綴っておられますのでこちらもご一読(過去の日記の2001年9月26日付け分)をお薦めいたします。

 一方で、そのまんま東時代には師匠のビートたけしらとともに「フライデー襲撃事件」を起こしたり、その後も「渋谷イメクラ事件」、「後輩暴行事件」で記者会見を開いたりするなど、マイナスのイメージが強い印象がありますが、私の知る限りのそのまんま東さんは奢り高ぶらず、謙虚なフットボール好きのタレントさんでしかありません。前述の事件についてもご本人がオフィシャルサイトの「過去の不祥事について」や、著書の「どん底」で詳しく述べられておりますが、歪曲された報道でかなり損をしていらっしゃると私は感じています。

 いずれにしましても、そのまんま東改め東国原英夫氏は念願かなって宮崎県知事としての第一歩を踏み出され、恐らくは命を懸けるに足る天職に就かれたのでしょうから、これからが大事なのだとつくづく思う次第です。

 わが日本国の政治は、無責任な官僚主導の政策と大企業癒着の政党政治で戦後を突っ走り、その弊害とも言うべき膿がそこかしこで流れ出している状況にあります。県民の心を知らぬ保守派が官僚出身の候補を立てるという愚行を犯したとはいえ、保守王国といわれた宮崎でも与党候補が惨敗を喫しました。従来の政党政治では通用しない世の中になりつつあるこの過渡期に、東国原英夫氏のような気概と純粋な心を持った政治家が出現したことは、意義のあることに違いありません。

 レーガン元米大統領も俳優出身の政治家ですが、従来のタレント出身議員の概念を大きく打ち破る政治家になっていただきたいと心より切望致します。そしてフットボールを愛し、スポーツマインドを理解する同世代の政治家の誕生を心から喜び、応援していきたいと思います。

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登録日:2007年 01月 26日 22:42:48

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プロフィール
小谷泰介
小谷泰介
(著者近影:昨年7月にチェルシーFCのレジェンドで元イングランド代表のケリー・ディクソン氏とともに)

1955年、タイ王国バンコク生まれ。
フットボール・ジャーナリスト。
四半世紀に及ぶ取材経験をベースにしたジャーナリスティック、かつ辛口の解説はラジオ、テレビで人気を博した。
また、欧州のプロクラブの指導者や選手に知己が多く、クラブ経営にも造詣が深い。
チーム強化に重点を置いたクラブ運営に関する講演も好評。

著書に『拝啓 川淵三郎殿』(モダン出版)などがある。
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