え~、ルグエン、ルグエンはいっかがですか~。

<サッカー リーグ1>パリ・サンジェルマン ルグエン氏の監督就任会見を行う - フランス

【パリ/フランス 15日 AFP】サッカー、フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-Germain)は、成績不振を理由に更迭したギー・ラコンブ(Guy Lacombe)監督に代わって新監督に就任したポール・ルグエン(Paul le Guen)氏の監督就任会見を行った。
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(c)AFP/BERTRAND GUAY

AFPBB News


 中村俊輔選手が所属するセルティックの永遠のライバルであるレンジャーズのポール・ルグエン監督が年明け早々辞任をしました。

 昨年に引き続き、宿敵セルティックに大差をつけられたことに対して責任を取ったと言いたいところですが、厳格な規律を重んじ、徹底した自己管理を求めるルグエン監督と、スコットランド人気質とでも申しましょうか、自国の文化や習慣を貫く地元選手達の間に生じた軋轢が修復不可能なところまで来てしまったというのが真相のようです。早い話が、厳しい食事制限や禁酒を課そうとした監督に対し、地元選手達がピッチ外でラガーを呷り、大量のフィッシュアンドチップスをパクつくことを止めなかったということです。

 監督と選手間の信頼関係が崩れれば、結果は自ずと見えてくるもので、現実としてレンジャーズは昨季、今季と唯一無二のライバルであるセルティックに独走を許すという屈辱を味わっているのです。

 
 では、ルグエン氏が監督失格かと言えば全く的外れな話で、古くはバルセロナのバイスバイラー監督対クライフ、最近ではマンチェスター・ユナイテッドのファーガソン監督対ベッカムといった対立の構図に似た現象と捉えるべきです。つまり、クラブの強化上、極稀に起きる監督と選手同士の避けがたい拒絶反応なのです。

 この反応が起こってしまうと、どちらかがクラブを去らない限り状況は好転せず、クラブ首脳はどちらを切るかの選択を迫られますが、今回の場合は、首を言い渡される前に外国人であるルグエン監督が自らクラブを去ったということになります。選手との騒動をしょっちゅう起こすようでは監督失格ですが、良い監督でも信念がある故にキャリアの中で1回か2回起こってしまう、というより表面化してしまう現象と言えばお分かりいただけるでしょうか。

 さて、その渦中のルグエン氏ですが、過去に騒動は起こしてもバイスバイラーやファーガソン両氏がフットボール史上に燦然と輝く名監督であるように、私は間違いなく名監督であると考えております。否、正確に言えば必ずやその仲間入りをする監督であると考えております。レンヌ、リヨンを強化した手腕は伊達ではありません。

 その理由は、昨年私がこのブログで書かせていただいた良い監督の条件を同氏が満たしているからであり、詳しい解説は割愛させていただきますが、その他にもオシム氏同様、日本人選手の特徴を最大限に引き出せるタイプの監督であることを付け加えたいと存じます。

 さあ、ここまで書けばお気付きの方がいらっしゃるかも知れませんが、今回のブログで私が声を大にして申し上げたいのは、「Jクラブよ、チームを改革し、本当に強くなりたければルグエン氏を獲得せよ!」ということであります。Jクラブの強化担当が一同に介するJリーグ実行委員会席上で、彼を肩車して「え~、ルグエン、ルグエンはいっかがですか~。」と売り込んで廻りたいぐらいでございます。

 勿論、私がルグエン氏の代理人であるはずはなく、面識すら無い人間ですが、彼がエメ・ジャケ、ジェラール・ウリエ、アーセン・ベンゲル、ブルーノ・メツ、フィリップ・トルシエ、レイモン・ドメネクらに代表されるフランス協会発行のライセンスを取得した名将群の中で、最も将来を嘱望されている監督であることはこれまでの流れから確信できます。

 本来なら、日本に流れて来るような人材ではないのですが、今ならチャンスです。今しか無いと申し上げても良いかも知れません。ちょうどベンゲルが絶妙のタイミングで日本にやって来たように、今なら本場欧州の執拗な報道と喧騒から逃れようと日本からのオッファーを受けるかも知れないのです。

 私の意見に賛同するGMがJクラブにいるかどうかは知る由もありませんが、いてくださることを祈るばかりです。もう間もなくキャンプインの時期ですし、どのクラブも監督は決まっているので難しい話であることは百も承知ですが、今の監督に不安のある強化担当責任者がいれば、違約金を払ってでも獲得する価値があること間違いなし!本当にお薦めです!!

 もっとも年俸が決して安くないので、現実的に可能性があるのは、それも極めて小さな可能性があるのは横浜Fマリノスぐらいなのかも知れません。現早野監督には大変に失礼な話ではございますが・・・。


(注)このブログは1月10日に書いたものですが、私の手違いで掲載が遅くなってしまったことをお詫び申し上げます。因みに皆様ご存知のこととは存じますが、ルグエン氏はレンジャーズの監督を退任後、2週間と立たないうちにフランスの名門であるパリ・サンジェルマンがラコンブ監督を解任してオッファーを出したのを受け、後任の座に就きました。本場のマーケットは名将を2週間と放っておかないのですねぇ。さすが!としか言いようがありません。

コメント[1], トラックバック[0]
登録日:2007年 01月 29日 20:00:03

コメント

ルグエンさん、良い監督です。

リヨンを退団する際も、「海外でのチャレンジ」等の事を仰っていて
選手、サポーターからも残念だと言うコメントと共に退団でした。

# その後のウリエさんに対する不安もあったかもしれませんが。;p

ノボやプルショを中核に、若手スコットランド人を起用して好転の兆しが
見えた感じもしましたが、難しかったんですかね。
海外での挑戦があっさり終わって、名門PSGの立て直し。
一番いいところに収まったのかな。

ヴィルトールやゴブーのように、明らかにウリエさんを嫌い、という態度を示しながらも
ちゃんとチームとして機能させる選手・監督。
名門チームとはいえ、ちぐはぐで機能していないのに、自分たちでナントカしようという
選手の姿が無い中で奮闘する監督。

プロフェッショナルってナンですかね?

ルッぐん @ 2007年 01月 31日 10:09:09

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プロフィール
小谷泰介
小谷泰介
(著者近影:昨年7月にチェルシーFCのレジェンドで元イングランド代表のケリー・ディクソン氏とともに)

1955年、タイ王国バンコク生まれ。
フットボール・ジャーナリスト。
四半世紀に及ぶ取材経験をベースにしたジャーナリスティック、かつ辛口の解説はラジオ、テレビで人気を博した。
また、欧州のプロクラブの指導者や選手に知己が多く、クラブ経営にも造詣が深い。
チーム強化に重点を置いたクラブ運営に関する講演も好評。

著書に『拝啓 川淵三郎殿』(モダン出版)などがある。
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