Jリーガー諸君、あくまでも平常心だ!

<サッカー AFCチャンピオンズリーグ>全北現代 2試合合計3-2でアル・カラマを降し初優勝 - シリア

【ホムス/シリア 8日 AFP】サッカー、AFCチャンピオンズリーグ(AFC Champions League)・決勝、アル・カラマ(Al-Karama、シリア)vs、全北現代(Jeonbuk Motors、韓国)第2戦。
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(c)AFP/AMIN CHAMI

AFPBB News


 Jリーグに続き、明日3月7日からAFCチャンピオンズリーグが開幕します。

 日本からは浦和レッズと川崎フロンターレが出場しますが、ご周知の通り、アジアの頂点を目指す大会が現行のAFCチャンピオンズリーグとなってからの4年間、Jクラブは優勝どころか1次リーグすら突破していません。

 それ以前のアジアクラブ選手権の時代には古河電工、読売クラブ、そしてジュビロ磐田が優勝を手にしていますが、何故Jリーグクラブは勝てなくなってしまったのでしょうか。

 私なりにその分析を試みましたが、考えられる限りの要因を列挙してみましょう。

 
1. Jリーグの開幕とほぼ重なっているため、フィジカルコンディションが充分でない状況での戦いを強いられる。

2. 開幕していきなりの連戦となる上にアウェーゲームを海外で戦わねばならず、Jリーガー達がそのリズムに順応出来ない。また、過密日程克服のための唯一無二の解決策となるターンオーバー制をどのJクラブも確立出来ていない。

3. アジアの発展途上国のフットボール事情は全ての面に於いて劣悪であるが、荒れたピッチや高温多湿の天候の中で普段の実力を発揮出来ない。

4. 実力で劣っていることを自覚している発展途上国の選手は、往々にしてラフプレーで対抗しようとするため、Jリーガー達が平常心を失ってしまう。

5. グループリーグの1位のみが次のステージに進めるというシステム、即ちホーム&アウェー計6試合の総合点で勝ち抜きが決まるという状況下での星勘定、及びペース配分が下手である。

6. そもそも島国である日本人の傾向性として内弁慶が挙げられ、非常時の対応が弱い、環境の変化に弱い等々、根本的にチャンピオンズリーグのような大会が苦手である。

7. 持ち出しが多いなどの理由でJクラブ運営側の同大会に対するプライオリティーが低く、モチベーションが上がらない。

 以上ですが、前述のように前身となる大会のアジアクラブ選手権で、日本のチームが3回も優勝(韓国の6回に次ぐ同率2位の成績)していることを鑑みると、③④⑥の要因に関しては的を射ていないのかも知れません。

 また、⑦に関してもタイトルを手にすればFIFAクラブワールドカップの出場権が得られるために大きく改善されており、①と②、そして⑤を克服できれば自ずとタイトルが近づいてくるはずです。

 勿論、大なり小なり③や④のような要因への対処も必要ですが、とにかく今年は浦和レッズも川崎フロンターレも用意周到に準備を進めており、かなり期待しても良いのではないでしょうか。代表レベルでは、近年アジアで抜群の成績を収めているのですから、Jクラブも是非それに続くべきです。

 一方で現実的な話をしますと、レッズは①と②の対応に関して大いに疑問が残ります。しかし、アジアでもトップクラスの資金力と陣容を誇る同クラブのことですから、戦いながらコンディションを上げつつ、何とか課題を克服してもらいたいと思います。

 また、これは個人的な憶測であり、杞憂に終わって欲しいと願いますが、④の問題に関して今回対応出来ないケースが起こりそうな気が致します。個人名を挙げて恐縮ですが、特に川崎フロンターレのミッドフィルダー森選手には、どんなラフプレーや挑発行為にも平常心で臨んで欲しいと思います。

 フットボール選手に限らず人間の中にはどんなに平常心でいようと心掛けていても、沸点というか臨界点が低く、ある範囲を超えると、或いはスイッチが入ってしまうと全く制御が利かなくなる人がたまに存在するのです。

 森選手がそれに該当するとの確証はございませんが、過去のデータを見る限りは要注意です。私が監督ならば、明日の試合は万が一のことを考えて、彼をベンチスタートにするでしょう。

 何を大袈裟なと仰る方も多いかと存じますが、私は過去に於いて香港、タイ、シンガポール、マレーシアといった国々で信じられないラフプレーの数々を目撃してきました。
 そして今回、そのラフプレーが起こらないという保障はどこにもありません。特にインドネシアのマランで戦う川崎フロンターレの選手、コーチ陣には、何が起ころうとくれぐれも我を失わないようにアドバイスをさせていただきます。(最新の情報を読む限り、充分な対応はしているようですが・・・。)

 いずれにしましても、浦和レッズと川崎フロンターレには持てる力を全て発揮していただき、どちらかが年末のFIFAクラブワールドカップで、Jリーグの存在を世界に知らしめる活躍をしてくれることを熱望する次第です。

コメント[2], トラックバック[0]
登録日:2007年 03月 06日 19:53:58

コメント

サッカーに寄せる情熱は、少しも変わっていないようですね。
コメントの確かさ、鋭さ、は、さすがです。

お元気そうで、安心しました。

ご連絡をいただけると嬉しいのですが。

高崎のHです @ 2007年 03月 08日 13:29:28

高崎のHさん

大変ご無沙汰しております。

誠に恐縮ですが、貴殿の連絡先をAFP BB News編集部気付、私宛に郵送していただけませんでしょうか。受け取り次第至急、ご連絡させていただきます。

〒105-0001
東京都港区虎ノ門5-11-2  オランダヒルズ森タワー
㈱クリエイティブ・リンク  AFP BB News編集部

小谷泰介 @ 2007年 03月 08日 14:45:01

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プロフィール
小谷泰介
小谷泰介
(著者近影:昨年7月にチェルシーFCのレジェンドで元イングランド代表のケリー・ディクソン氏とともに)

1955年、タイ王国バンコク生まれ。
フットボール・ジャーナリスト。
四半世紀に及ぶ取材経験をベースにしたジャーナリスティック、かつ辛口の解説はラジオ、テレビで人気を博した。
また、欧州のプロクラブの指導者や選手に知己が多く、クラブ経営にも造詣が深い。
チーム強化に重点を置いたクラブ運営に関する講演も好評。

著書に『拝啓 川淵三郎殿』(モダン出版)などがある。
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