U-20ワールドカップ、日本8強入りならず!

U-20日本 PK戦で敗れベスト16に終わる

【7月12日 AFP】07サッカーU-20W杯・決勝トーナメント1回戦、日本vsチェコ。試合は2-2の同点のまま延長戦に突入するも決着がつかず、PK戦の末3-4で日本が敗れ、2大会ぶりのベスト8進出を逃した。(c)AFP

AFPBB News


 カナダで開催されているU-20ワールドカップで、8強入りを目指してチェコと対戦した日本代表ですが、PK戦の末に惜しくも敗退してしまいました。

 イレブンに対して、よくやったと誉めてあげたい気持ちがないわけではありませんが、負け試合を見させられて非常に悔しく、また腹立たしいです!

 「前半にコーナーキックから見事な先制点を奪い、後半開始早々に2点目を奪っておきながら何故負けてしまったのか? しかも、相手は後半40分に退場者を出し、120分間の3分の1近くは10人で戦っていたのに!」とやり場のない気持ちをイレブンにぶつけたい気持ちです。

 しかし、当事者である選手達が一番悔しく、また(自分たちのことを)腹立たしく思っているに違いないのであって、この敗戦を糧に今後大きく成長してもらう以外に、このやるせない気持ちを収める道はありません。

 幸い、日本人選手達の試合後のコメントを読んでいると、そのことを充分に理解しているようなので救われます。特に梅崎司選手(大分トリニータ)のコメントが素晴らしかったので、その一部をここに紹介させていただきたいと思います。

 「後半立ち上がり2点を取るまでは、自分達のフットボールが出来ていました。でも、2点取ってから、グループリーグでも感じていたのですが、試合巧者になれませんでした。3点目をとって相手をいなすフットボールが出来ませんでした。

 強い国はああいう展開になった時、自分のペースで試合を進めようとします。自分達でボールポゼッションを高めて、ピッチをフルに使って攻めて、追加点を狙っていく。
僕らはそれが出来ませんでした。相手がパワープレーをしてきて押し込まれても、そこで蹴るのではなく、つなげて相手をいなすようにしないといけない。

 ただ、あの時は完全に飲まれていました。あの時間帯、周りは完全にアウェーの雰囲気になっていました。自分達を見失っていました。チームとして焦っていましたね。せっかく相手が前掛かりになってきて、そこを崩すチャンスがあったのに、出来ませんでした。
要因としては、経験が少なかったのだと思います。そこでもっとチームとして強い意識を持てればよかったと思います。」

 いやあ、何と素晴らしい分析と自己反省の弁であることか! 言うことなしの100点満点のコメントであります。感心致しました。このコメントで私のモヤモヤが吹っ飛んだといってもよいくらいです。

 私が幼い頃は、チェコのフットボールといえばステートアマの象徴であり、オリンピックでは常勝、ワールドカップでは強豪、欧州選手権では優勝経験国と、日本にとって全く歯の立たない相手でした。それがJリーグの誕生によって日本のフットボールの底上げが始まり、いまやフレンドリーマッチではアウェーでも勝てるようになり、今回もユースレベルではあるけれどもガチンコで互角の試合が出来るようになったわけです。

 でも、まだ勝てない。フル代表レベルでもガチンコならば勝てないでしょう。しかし、今後勝てるようになるには、今、何が必要で、何をなすべきなのか。

 現在、オシム監督が4年間を掛けて推し進めているプロジェクトにこそ、その回答があると私は確信していますが、今回ベスト16で散った若者達には、その悔しさをバネに大いに飛躍し、日本のフットボール向上のために貢献していただきたいと心から願う次第です。

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登録日:2007年 07月 13日 19:32:31

コメント

小谷さん こんにちは

いやぁ、U20の日本チームは運が味方すれば優勝も狙えたのでは?
というくらい良いチームだっただけに本当に残念でしたね。

小谷さんのおっしゃる通り、オシムスタイルは確実に全世代に浸透していて
非常にいい方向性だと思います。
しかも今回は今までに行われたフル代表の試合よりもスタイルを感じる事ができ、
(今のアジアカップでオシム監督のスタイルを100%求めるのは気候的に厳しそうですが・・・)
ちょっとした感動を覚えました。

梅崎選手のコメントは本当に素晴らしいですね。
ある程度の才能を持った上で賢い選手は確実に成長が期待できると思います。

中田英寿氏が世界的なプレーヤーになったのもあのインテリジェンスあっての
ものだと思っています。才能だけなら彼よりも上のプレーヤーは日本にもたくさん
いますし過去にもいましたからね。

梅崎選手は『明日からベトナムに飛んでくれ!』と
言いたくなるくらいプレー面でも今大会は素晴らしい出来でしたから、
語学力やコミュニケーション能力を磨けば、近い将来海外での成功が充分可能だと思います。
中田・中村選手のように、20歳過ぎには日本代表の中心になって欲しいですね

とにかく、久しぶりの『谷間』でない世代の出現にヒト安心というところです!

クライフターン @ 2007年 07月 14日 15:26:17

クライフターンさん

お久しぶりです。コメントをありがとうございました。

比較的技術の高い日本人選手に必要なものは、ハート(根性も含む)と頭(インテリジェンス)だと思っていますが、梅崎選手には確かに可能性を感じます。

何故グルノーブルで上手くいかなかったのかは分かりませんが、「メッシがライバルだ!」位の気概を持って今後精進して欲しいものです。

その他にも、可能性を感じさせる選手が何人かいましたが、1999年のチームと比較すると、どうでしょう?!私は物足りなさを覚えます。

でも、今後の努力次第で大きく変貌できる世代なので、そんな比較はくそっ喰らえともいえるし、ほんと、一番大切なのは、当事者がこの悔しさをバネにして、どれだけ今後に活かせるかに尽きますね。

小谷泰介 @ 2007年 07月 17日 11:29:25

小谷さん、こんにちは。
仙太郎と申します。

小谷さんのご意見には、とても共感が持てます。
今回のU20代表は素晴らしいチームで、幸運さえあれば決勝へ行くことは可能だと思っていました。
それだけにPK負けは残念なのですが、この試合を見ていて思ったことが一つあります。
それは、彼らの試合運びがナイーブだなと思うことです。

2-0で勝っていて、PKを二本も与えるというのはあまりにも不注意です。
その前に日本がもらったPKも、かなり厳しく取っていました。
だから、この審判がかなり厳格にPKを取ることを理解してプレーしなければいけません。
特に最初に与えてPKは相手選手がゴールに背を向けていましたから、まったくの不注意でしょう。

あの時間帯、日本は確かに押し込まれてはいましたが、決定的に崩されていたわけではなかっただけに残念です。

この逃げ切れない特徴は、U20だけでなくA代表のコンフェデ コロンビア戦、ワールドカップ オーストラリア戦や、アジアカップの初戦でも見られました。
日本という国は、試合の締めくくり方を、まだ学習中なのでしょうかね。

小さい年代から、ボールを回してキープして、機会を見てカウンターを仕掛けるというやり方を教えるしかないのでしょうね。
それとも、日本は正々堂々と勝負せずには、いられない国民性なのでしょうか。(^^)

仙太郎 @ 2007年 07月 31日 11:04:29

仙太郎さん

コメントありがとうございます。

アルゼンチンなどは、若いのにご指摘の問題に対してきっちりと対処出来ていますよね。各国の歴史、文化、生活習慣、フットボールの生活への浸透度の違いによって、その差が生まれてくるのだと思います。

少し変な表現になってしまいますが、日本が平和過ぎるのかもしれません。有事の国にいると、危機管理意識や、状況判断等が研ぎ澄まされてきますからね。

小谷泰介 @ 2007年 07月 31日 12:34:56

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プロフィール
小谷泰介
小谷泰介
(著者近影:昨年7月にチェルシーFCのレジェンドで元イングランド代表のケリー・ディクソン氏とともに)

1955年、タイ王国バンコク生まれ。
フットボール・ジャーナリスト。
四半世紀に及ぶ取材経験をベースにしたジャーナリスティック、かつ辛口の解説はラジオ、テレビで人気を博した。
また、欧州のプロクラブの指導者や選手に知己が多く、クラブ経営にも造詣が深い。

著書に『拝啓 川淵三郎殿』(モダン出版)、『来日サポーターPERFECT図鑑』(東邦出版)などがある。
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