日本で初めて開催されたテスティモニアル
少し古い話になりますが、2002年FIFAワールドカップの各開催都市は、日本協会から分配された余剰金で、翌2003年の夏に様々なイベントを行いました。
その中で、大阪市は長居スタジアム周辺で「サッカーフェスタ in 長居」と銘打って様々なイベントを展開することになったのですが、たまたま私の学校時代の後輩がその運営を担当しており、何か有意義なイベントが出来ないものでしょうかと相談にやって来たのです。
そこで、この時とばかりに日頃暖めていたテスティモニアルの企画をぶつけたのですが、非常に意義深く価値的だということでめでたく採用の運びとなり、私はプロデューサーの役を仰せつかることになりました。
まずは、Jリーグの選手会を訪れて協力の要請をしましたが、事務局長は快くその年に引退された選手への通知と連絡係を引き受けて下さることになりました。
また、ユニホームはヒットユニオンさんにお願いしたのですが、プーマの最新モデルの提供を即決して下さり、当日のボランティアもゼミで「スポーツ産業論」を履修している一ツ橋大学の学生諸君が駆けつけてくれることになりました。
問題は大会の告知方法なのですが、大阪市内の地下鉄構内へのポスターの掲示とチラシ配布、そして大阪市の広報誌での告知ぐらいしか手配が出来ず、果たして当日(2003年8月10日17時キックオフ)に一体どのくらいのお客様がご来場なさるのか、不安は隠せませんでした。
ところが試合当日になると、どこからともなくかなりの数のお客さんが長居第2陸上競技場に現れ、キックオフ時にはメインスタンドがほぼ一杯になったのです。
しかも、関西だけではなく、九州、中部、東海地方から駆けつけてくださったお客様もいて、サポーターという存在はつくづく有難いものだと実感。そして、多くのお客様(サポーター)が、贔屓の選手の現役時代にスタジアムで掲げていたバナーを持参し、スタンドの手すりに括り付けて声援を送ってくださったのです。
ところで当日参加した選手達ですが、清水エスパルス一筋でJリーグ生活を送った大榎克己氏と、不動のボランチとして平塚ベルマーレ、清水エスパルス、セレッソ大阪等で活躍した田坂和昭氏の元日本代表組と、名古屋グランパス、アビスパ福岡等で活躍したいぶし銀のDF、飯島寿久氏、国見高校卒業後、横浜フリューゲルス、ヴィッセル神戸、サガン鳥栖、川崎フロンターレ、セレッソ大阪、ジェフ市原を渡り歩いた流離の長身ストライカー、上村崇士氏、関東大学リーグ得点王の看板を引っさげて川崎フロンターレに入団し、最後はヴァンフォーレ甲府で現役生活を終えた浦田尚希氏らが顔を揃え、浪速のイタリア人、本並健治氏と長身DFの渡辺一平氏が友情参加して下さるというなかなかの陣容でした。
対戦チームは関西リーグに所属するエルマーノ大阪の皆さんが一役買ってくださり、試合は元JリーガーOBチームが3点か4点を取って圧勝。試合後には、JリーガーOBチームを代表して大榎氏と田坂氏が挨拶をなさり、無事に閉幕致しました。
結局、入場無料とは言え、贔屓選手の最後の勇姿を見ようと1、401名ものお客様が応援に掛け付けて下さいましたが、例え一流選手ではなくとも、自分の応援するクラブに在籍して1年でも2年でも頑張ってくれた選手に対して、サポーターは感謝の念を抱いている事を実感できた次第です。
また、当日参加したOBチームの選手に対し、それぞれ交通費と決して多くはありませんが一律の報酬が支払われたのですが、思わぬ臨時収入に喜ぶ多くの元Jリーガーを目の当たりにして、この感謝試合をもっとグレードアップさせて、是非定着させるべきだと痛感しました。
しかし、一方で現実を直視すると、全ての引退したJリーガーを対象にした感謝試合は、サポーターの手で行うより他はないであろうと感じたのであります。
因みに、この一連のテスティモニアルのブログを読まれて、その主旨にご賛同いただき、我こそはそのムーブメントを起こしたいと思われた方がいらっしゃれば、是非ともコメントを寄せてくださいますようお願い申し上げます。
フットボールを愛する全てのJリーグクラブのサポーターが、党派を超えて団結し、まだまだ充分とはいえない環境の中で、プレーを続けている多くのJリーガーのために、行動を起こされることを期待して止みません。
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登録日:2007年 08月 13日 19:02:03
コメント
小谷さん、こんにちは。
仙太郎です。
出張やら夏休みやらで一週間以上ブログを見ることができませんでした。
事前に予告があったので、この記事楽しみに待っていました。
テスティモニアル、いいですね。
素晴らしい考えだと思います。
小谷さんの熱い思いが伝わってきました。
ただ、一点問題があるかなと思います。
それは、主催者がサポーターとなる点です。
一般の市民の方が、親善試合とはいえお金を取って、関係各所と交渉しながら開催するのは、結構ハードルが高いかなと思います。
ビジネス経験豊かな方が、いればいいのですが毎回、そうはいかないでしょう。
中心となる方は、強力なリーダーシップが求められると思います。
テスティモニアルを開催するNPOなどを作り、そこが中心となりボランティアスタッフとしてサポーターの方の協力を得るのが良いのではないでしょうか。
そうするとテスティモニアルを開催するNPOには、開催するためのノウハウも蓄積されてくるので、回を追う毎に運営も洗練されてくると思います。
ある程度の実績がある選手は単独でテスティモニアルを開催し、そうでない選手達の参加するテスティモニアルも年間1試合程度開催するのも一案だと思います。
そうすれば、年間1試合ではなくて複数試合の開催も視野に入れられるのではないでしょうか。
こうしてあれこれ、考えていると、楽しいですね。
細かい問題点は多々あるかと思いますが、決して乗り越えられないとは思えません。
このようなテスティモニアルが開催されたら素晴らしいと思います。
私でもお力になれるようでしたら、ご協力したいと思います。
よろしくお願いします。
仙太郎 @ 2007年 08月 21日 18:06:19
仙太郎様
出張ご苦労様でした。また、コメントをありがとうございました。
私の提案するテスティモニアルにご賛同いただきありがとうございました。しかし、貴殿のおっしゃる通り、開催にはNPO法人を立ち上げる必要があり、常勤でプロジェクトに携わる人材も何人か必要になると思います。
喜ばしいことに「お力になれるようでしたら、ご協力したいと思います。」とおっしゃってくださいましたが、まずは、お話しをさせていただければ幸いに存じますので、貴殿の連絡先をAFP BB Newsの編集部まで郵送にてお送りいただけますでしょうか。
住所は、〒105-0001 東京都港区虎ノ門5-11-2 オランダヒルズ森タワー
(株)クリエイティブ・リンク AFP BB News気付け 小谷泰介宛
何卒、宜しくお願い申し上げます。
小谷泰介 @ 2007年 08月 21日 18:45:31
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- プロフィール
- 小谷泰介
- (著者近影:昨年7月にチェルシーFCのレジェンドで元イングランド代表のケリー・ディクソン氏とともに)
1955年、タイ王国バンコク生まれ。
フットボール・ジャーナリスト。
四半世紀に及ぶ取材経験をベースにしたジャーナリスティック、かつ辛口の解説はラジオ、テレビで人気を博した。
また、欧州のプロクラブの指導者や選手に知己が多く、クラブ経営にも造詣が深い。
著書に『拝啓 川淵三郎殿』(モダン出版)、『来日サポーターPERFECT図鑑』(東邦出版)などがある。
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