良いお年を!

オシム氏 集中治療室を出てリハビリを開始

【12月25日 AFP】日本サッカー協会(Japan Football Association:JFA)の田嶋幸三(Kozo Tajima)専務理事は25日、脳梗塞のため入院していた前日本代表監督のイビチャ・オシム(Ivica Osim)氏が集中治療室を出てリハビリを開始したと明らかにした。
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(c)AFP

AFPBB News


今年は何といっても「オシム監督、急性脳梗塞で倒れる!」の報が衝撃的であり、本当に打ちのめされましたが、幸い病状も快方に向かっているようで一安心です。

最新ニュースによると既に歩けるまでに回復していて、日常会話でオシム節を炸裂させているとのこと。長い入院生活により体重が10キロ減ったことも吉報ですし、左半身に麻痺は残るもの既に懸命のリハビリを始められており、監督業復帰も夢ではなくなってきました。本当に良かったと思います。

来年はいよいよW杯の予選も始まり、北京オリンピックも開催されますからフットボールファンの皆様にとっては楽しみな1年となりそうですが、2008年から2010年は日本のフットボール界にとって非常に重要な時期となり、間違った舵取りをすれば再び無駄な4年間を送ってしまいかねません。

残念ながら名船長のオシムさんは下船してしまい、変わりに岡田船長が乗り込んできました。

オシム氏は、自身の標榜する戦術を徹底させるべく、豊富な練習メニューと創意工夫で選手を見事に調教していくタイプであるのに対し、岡ちゃんは選手個人の特性をしっかり把握しつつも相手の特徴を消しながら勝機を伺うタイプ(少なくとも今までは)なので、全く違う指導者であると私は認識しています。

しかし、この岡ちゃん。実は頑固そうでいてその向上心は半端でなく、日々多くのものを学んで貪欲に吸収しているに違いないのです。いきなりお気軽なコーチから日本代表監督に据えられた1997,8年当時の岡ちゃんはひどいもので、本人も述べていらっしゃるように運だけで予選を突破したに過ぎませんでした。

しかし、その後はコンサドーレ札幌、横浜マリノスと監督経験を積み重ねていく中で、驚くほどの進化を遂げていきます。その変化はまるでスポンジか軟体動物このようで、実は今の指導者としての岡ちゃんの実態は誰も把握出来ていない(ひょっとして本人も!?)のだと思います。

監督業を休止してから岡ちゃんが何を思い、何を学んできたかを私が知る由もありませんが、最近の岡ちゃんの言動を観察していると、人間性を磨くこともさることながら、監督業をやっていく上で大切な引き出しを増やす作業は怠っていなかったと思うのです。

一体、どのような監督として現場に戻ってくるのか!?来年が楽しみであります。

さて、皆様にとって今年はどのような年だったでしょうか?

贔屓のチームがどのような成績であったかで随分と印象も変わってくるでしょうが、フットボールという最高の文化に日々接し、関わっていられることの幸せは忘れずにいてくださればと存じます。

私にとっての2007年は、ブレーメンで2週間にわたって怪我に苦しむトップレベルの選手達に接することが出来たことが最大の収穫でした。

華やかなスポットライトを浴びているスター選手達も怪我には勝てず、ひたすら復帰に向けて治療やリハビリに専念するしかないのです。そんな彼等の苦闘する姿に接し、会話出来たことは、フットボールピープルを自負する自分にとっては得難い経験でした。

来年はどのようなエポックが待ち受けているのでしょうか!?

皆様にお於かれましては健康に留意なされ、良いお年をお迎えくださいますよう心よりお祈り申し上げます。

コメント[4], トラックバック[0]
登録日:2007年 12月 28日 15:04:09

コメント

あけましておめでとうございます。

日本代表の監督も岡田さんに落ち着きましたね。こんなことを言っては新しい監督には失礼かもしれませんが、(期待されたほどの結果を残すことはできなかったけれども)アジアカップの内容にある程度の満足を得たオシムの目指すものをもう少しみたかったという気持ちもあります。

メディアが言う「考える走るサッカー」なるものを、僕は「攻守において相手よりも早く動き出し、数的優位をつくりだすことで局面を打開する」と勝手に理解しています。実は他の人の言う「考える走るサッカー」とは一体何を意味しているのか、僕にはよくわかっていません。もしオシムがこれを意味していたとするならば、小さい体で大きな相手に勝つヒントの一つだと僕は賛同します。(どうぞ協会が発行する指導書などに加えて欲しいですね。)

ただ新監督には新監督の考えがあるので、まずはそれを尊重させてあげたいと僕は思いますが。

ただ、昨年納得のいかないことがいくつかあったことも事実です。
一つに、もし岡田さんがどこかのチームの指揮をとっていたのなら、一体誰が代表監督になっていたのだろう…?という疑問です。ジーコ、オシム、岡田の3名について共通することは、国内リーグのチーム果を残した人間を協会がそのまま引っ張ってきたに過ぎません。もちろん国内リーグで結果を残してきた人間が選ばれるのは極々当然で説得力もあります。では技術委員会のお仕事とはそれだけなのでしょうか?ということです。いくら緊急事態とはいえ、岡田さん以外にももう少し現実味のある選択肢はなかったのでしょうか?その名前がメディアに漏れてないだけなのでしょうか?

次に、基本オシム支持をしていた自分がいうのは何ですが、周りを見渡すと彼への賛同があまりにも多すぎるのではないかと思われます。メディアの記事をみるとなにやら彼のことを神や伝道師のようにあがめているのではないか?と思われる記事さえ目にします。(ヨーロッパの一流クラブのオファーを蹴って日本にいるとか、契約時に金銭のことを気にしないといった類の記事です。)

岡田さんからトルシエ、トルシエからジーコ、ジーコからオシムといった、前の監督になかった部分を、新しい監督は持ち合わせているから大丈夫というお決まりの傾向があるから、これだけ支持が高いという部分が大いにあるように感じます。もう少し疑いの目を持つことも僕らは必要ではないでしょうか?

彼の交代采配は果たして本当に効果的だったでしょうか?交代枠も含めて本当に最適な人選をしていたでしょうか?基本オシム支持を訴えていた小谷さんだからこそ、そういう部分についてもコメントしてほしいと僕は思っています。それがジャーナリストのお仕事ではないでしょうか?(すいません。偉そうな発言で)

ということで、今年もユニークなコラム楽しみにしてます。

k @ 2008年 01月 03日 10:15:47

kさん

新年明けましておめでとうございます。また、今年最初のコメントを有難う御座います。

オシム監督の選手交代がどれだけ有効であったかについては、私も正直疑問符が付きます。特に、アジア杯での選手起用法及び、交代要員の起用法には当時は全く理解できずにイライラした次第です。

オシムさんのことなので、きっと何らかの意図があっての不可解な起用及び交代法だったに違いないのですが、今のところは推測の域を出ていません。

いつか、お会いする機会があれば是非訊ねてみたいと思っています。

但し、完璧な監督等存在するはずも無く、オシム氏にも欠点はあるに違いありません。

なお、近代フットボールに於いては、3枚の交代要員の札を有効に使う事が名監督の条件と言っても良いと私は確信しています。

小谷泰介 @ 2008年 01月 04日 00:13:21

あけましておめでとうございます。
サッカーはあまり詳しくない私ですが、
小谷さんのパーソナリティに惹かれて
このブログを今年も拝見いたします。
岡田監督の手腕はお手並み拝見というところでしょうが、
的確なレポートを期待しています。

もんまっち @ 2008年 01月 06日 20:27:26

もんまっちさん

新年のご挨拶とコメントを有難うございました。

今年はワールド予選がスタートし、北京オリンピック、本場ではEURO2008とフットボール界は注目行事が目白押しですが、明るい話題の多い1年であればよいですね!

私も、もんまっちさんのご期待に沿えるよう精一杯頑張ります。

小谷泰介 @ 2008年 01月 07日 10:27:52

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プロフィール
小谷泰介
小谷泰介
(著者近影:昨年7月にチェルシーFCのレジェンドで元イングランド代表のケリー・ディクソン氏とともに)

1955年、タイ王国バンコク生まれ。
フットボール・ジャーナリスト。
四半世紀に及ぶ取材経験をベースにしたジャーナリスティック、かつ辛口の解説はラジオ、テレビで人気を博した。
また、欧州のプロクラブの指導者や選手に知己が多く、クラブ経営にも造詣が深い。

著書に『拝啓 川淵三郎殿』(モダン出版)、『来日サポーターPERFECT図鑑』(東邦出版)などがある。
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