新年明けましておめでとうございます。
【1月6日 AFP】Jリーグの浦和レッドダイヤモンズ(Urawa Red Diamonds)が6日、ドイツ・ブンデスリーガ1部のフランクフルト(Eintracht Frankfurt)から高原直泰(Naohiro Takahara)を獲得したことを発表した。
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(c)AFP
新年明けましておめでとうございます。
本年が皆様にとりまして、良き一年となりますようお祈り申し上げます。
さて、今年に入って早々に高原選手が浦和レッズに移籍したというニュースが飛び込んでまいりましたが、「うーむ,もったいない!」というのが私の正直な気持ちでした。
そうなのです。せっかく昨シーズン、日本人として初めてストライカーというポジションで本場のトップリーグで活躍して地元サポーターの信頼を勝ち得たのに、実に勿体ないと思った次第です。
今季は怪我もあって出場機会に恵まれなかったわけですが、これで高原選手は「フランクフルトにタカあり!」という名声を勝ち取ることが出来なくなってしまったわけで、そのことがとても残念なのです。
古くはレアルのウーゴ・サンチェスに始まりミランのファンバステン、そしてセルティックのラーション。そして最近ではアーセナルのアンリのように、外国籍選手ながらも地元のサポーターに敬われ愛されたストライカーに高原選手がなってくれることを期待していたのですが、それも叶わぬ夢となってしまいました。
ポジションと年代こそ違いますが、同じブンデスリーガで260試合以上に出場し、ブレーメンで数シーズンを過ごした奥寺康彦氏は、確実に地元サポーターのハートを掴んだ選手でした。
昨秋、私がブレーメンを訪れ、リーグ第4節の対シュツットガルト戦をホームのヴィーザー・シュタディオンで観戦した時のことです。
まず、シートに座るなり徐に後方のご婦人から「奥寺は今どうしているの?」と訊ねられました。そして暫くすると今度は前列の初老の紳士が「ここで日本人に会うとオクを思い出すんだよ!」と笑顔で語りかけてきたのです。
期せずして前後2人の地元サポーターから奥寺氏の名前を2回耳にすることになったのですが、クラブを去って20年以上が経ってもなお、彼らの記憶に残っているということは、同氏が地元サポーターにいかに愛されていたかの証明に他なりません。
私は、高原選手にはそんな選手になって欲しかったのです。しかもストライカーとして!
例えば10数年後にコンメルツバンク・アレーナを訪れたとして、もしもフランクフルトのサポーターから「偉大だったタカは今何をやっているんだい?」とか「高原は元気か!?」と訊ねられれば、日本人としてこんなに誇らしいことはありません。また、同じように将来セルティック・パークでも何人かの地元サポーターから「中村俊輔はどうしているんだい!?」とか「俊輔は実にファンタスティックな選手だったね!」と語りかけられたら、日本人としてこんなに喜ばしいことはないのです。
そんな夢が、高原選手に関しては潰えてしまったことが残念至極なのであります。(ドイツ語もあんなに上達していたし、勿体ないですねえ・・・。)
もっとも高原選手の場合は、どうしても怪我に付き纏われるイメージが払拭できず、ワールドカップアジア予選に賭ける想いも強いようなので、年齢も加味すると決断のしどころではあったかも知れません。
結論が出てしまった以上、残った稲本選手には出来るだけ長くフランクフルで活躍してもらうしかありません。また、中村俊輔選手には一刻も早く完全なコンディションでセルティックに復帰してもらいたいし、中田浩二選手には出来るだけ長くバーゼルにとどまって欲しいと願う次第です。そして松井選手も、近年チームが名門パリ・サンジェルマンを凌ぐ実力を付けてきているだけに、「ル・マンの太陽」でい続けることも悪くないというのが私の個人的な見解であります。
ところで新春早々、高原選手の移籍話に纏わる予想を立てさせていただきたいと存じますが、残念ながらオジェックの指揮下では、同選手にワシントン選手の代わりは務まらないと思います。
高原選手がレッズにあってワシントン選手並みの存在感を示すためには、体調万全の小野伸二選手がトップ下及び中盤に居続けることが不可欠の条件となるでしょう。ゴールを目指した時のタカ、シンジのコンビネーションプレーは、ワシントン選手のパワフルかつテクニカルな突破力をも凌ぐ武器になるはずだからです。
今年第一発目の私の予想はどうなりますことやら・・・。
いずれにしましても、皆様には今年も宜しくお願い申し上げる次第です。
コメント[11], トラックバック[0]
登録日:2008年 01月 07日 14:47:26
コメント
高原の移籍は日本サッカーにとっては大きい事だと思います。
個人的に今はフランクフルトのサポーターに日本人が愛される事より、海外で経験を積んだ高原がJリーグに戻ってJを活性化させた方がいいと思いますよ。
当然、代表の件もありますし、レッズサポの俺としては素直にうれしいです。
それからワシントンと高原を比べる必要は無いと思います。
高原には高原の、ワシントンにはワシントンのいいところがあります。
今年はエジミウソンも加入が決まってますから、新しい戦術、少なくとも攻撃的なサッカーをする必要があります。
正直、ワシントンがいなくなるよりオジェックが指揮を執っていくということの方が心配なのですが・・・・・・・
まぁオジェックが続投することも決まってますから監督に関して今は批判したくありません。
信じるしかないです。
aa @ 2008年 01月 07日 16:36:06
aaさん
早速のコメントを有難うございました。
多くのレッズファンの皆様にとっては、高原選手の入団は朗報に違いないでしょうね。(ただ、我が事務所のレッズサポーターのKさんは、今回の移籍を受けて、「なんだかレッズが読巨人軍見たいになるようでいやだ」といておりますが・・・。)
視点や立場によって意見や見解が違って当然ですが、どんな方であれフットボールを文化やアートとして捕える視点は持った方が、より良いフットボールライフを送れるかと存じます。
私はイチロー選手や松井秀喜選手をプロ野球で見たいとは思わないように、ブログに登場いただいた欧州のトップリーグでレギュラーとして活躍できる選手達には、出来る限り本場で挑戦をt続けていただきたいのです。
なお、高原選手とワシントン選手とを比較したのは、オジェックのように個の力を活かして効率良く攻めようとするフットボールに於いて、ワシントン選手は抜群に効いていたからです。
クラブW杯の3位決定戦はその典型的試合と言えるでしょう。あの2得点は、日本人ではなく、或いはJでプレーする他の外国籍選手でもなく、ワシントン選手でなければ決められないゴールだったと思っています。
そういった意味で、高原選手はワシントン選手の代わりにならないと申し上げた次第です。
小谷泰介 @ 2008年 01月 07日 17:27:07
高原の移籍にレッズサポでも嫌という人もいれば磐田サポでも頑張ってほしいと色んな意見を持った人がいるのは当然ですね。
海外移籍して1~2年の選手ならまだ頑張ってほしいという気持ちもありますが、年齢的にみても、海外経験豊富な高原にその経験をJにも取り入れてほしいと考えています。
まぁそこは自分とあなたの価値観の違いだと思います。
あと、話が変わって申し訳ないのですが他のJクラブのコラムも書いていただけませんか?
例えば今、窮地に陥ってるジェフや2冠達成をした鹿島をどう感じているのか書いてほしいです。
aa @ 2008年 01月 07日 19:09:16
aaさん
了解いたしました。JEFや鹿島についても近日中に書かせていただきたいと存じます!
小谷泰介 @ 2008年 01月 07日 19:27:21
無理言ってすいませんm(_ _)m
aa @ 2008年 01月 07日 19:30:53
はじめまして。いつもブログを楽しく拝見させて頂いております。
aaさんからもお話がありましたとおり、他のJチームのコラムもお願いします。
ジェフサポーターの私としても、毎年この時期になるとドタバタしている
愛すべき我がクラブの批評を期待しております。
お侍様 @ 2008年 01月 08日 01:17:07
お侍様さん(!?)
コメントをお寄せいただき有難うございます。
JEF UNITEDのサポーターの皆様は艱難辛苦の歴史を歩まれているなあといつも感じておりますが、前述のように近いうちに必ず論評させていただきます。
但し、かなり辛口になる恐れがあり、その節はご容赦いただきたく存じます。
小谷泰介 @ 2008年 01月 08日 10:37:50
Jリーグあるいは浦和の力を低く見ているわけではないのですが、やはり高原選手にはもっと海外で頑張ってほしかったなぁと個人的に思います。これからのワールドカップ予選で長距離の飛行機移動と、あの血栓の病気のことを考慮したのかなぁと勝手に想像してしまいました。
さて、なぜ小谷さんは日本人選手に頑張って本場と呼ばれる海外のリーグでプレイして欲しいと思うのですか?ハッキリ言ってしまうと、海外のリーグのほうがJリーグより厳しい競争があるからですよね?
ならばJリーグでも外国籍選手の増加を許したほうが、有能な日本人をてっとりばやくつくる方法であり、Jリーグそのもののレベルを高くするのではないか?と思います。
もちろん外国籍の選手が増加、日本人選手の減少は日本のサッカーに少なからず不の影響を生むでしょう。日本は島国であり、人の出入りが簡単な地続きヨーロッパとは違います。フットボールの歴史も力も全然違いますからね。例えは悪いかもしれませんが、これは江戸の終わりの攘夷か?開国か?に似ていると思います。
僕はこれからJリーグでも国人枠を増やすべきだと思います。枠を増やすと平行して、日本の育成世代において指導者や場所の確保。そして誰もが公式戦を年間20試合以上できるリーグ戦などを整備していくことで、優秀な自国の選手をつくることにもっと努力をする必要があるかと思います。意地悪に言えば、外国籍の枠を増やさないのは育成に自信が無いからともとれますよね。
今回の高校選手権をみても選手の体調を無視し、スポンサー様のみを意識したようなスケジュール。毒物だとわかっていても、外国人枠の増加で危機感を煽らないと、日本人は自分達の間違えや甘えそして言い訳に気づかないのではないでしょうか?
Jリーグの外国籍選手の増加に対して消極的なのに、なぜ日本人選手がJリーグに戻ってくることに残念だと思う小谷さんの意見にちょっとした矛盾を感じたのですが…?
k @ 2008年 01月 14日 18:37:06
kさん
コメントを有難うございます。
まず、Jリーグの外国籍選手に関してですが、今のJ各クラブの経済状況からすると、あの浦和レッズですら世界のトップレベルの選手を買うことはかなり難しい状況だと思います。因みにワシントンもポンテも欧州では並みの選手ですし、ネネに至っては通用しません。
それでも、大活躍する選手はいるわけですが、3人の枠をフルに活用できているクラブは多くなく、要するに外国籍選手も人材不足なのです。
そんな状況下で、外国籍選手を増やしても悪徳エージェントが喜ぶだけで、Jのため、日本フットボール界のためになるとは思えません。
但し、アジア国籍選手の枠に関してはアジアレの底上げのためにも特別な配慮があっても良いと思います。少なくとも在日韓国籍の選手は日本人扱いにするべきでしょう(もう、そうなっていましたっけ!?)。
また、私はJリーグ活性化に最も必要なことは、強化システムの整備だと考えています。つまり、良いGMがいて、良い監督を連れてこれれば、選手が成長してチームが強くなる・・・というシステム作りです。
オシム氏が率いていた時のJEF UNITEDが良い例ですね。あの時、あのタイミングでオシム氏が監督になっていなかったら、羽生、水本、水野、山岸、巻といった面々はあそこまでの選手になっていなかったと断言できます。
そう、良い指導者さえいれば、日本人選手はどんどん伸びるのです!そんな伸びた選手達が、各年代層に代表選手として送り込まれ、活躍して海外のビッグクラブに買われていく・・・。抜けた穴はまた若手がどんどん育って埋めていく・・・・。こういった好循環が私の理想とするところです。
かなり大雑把な解説ではありましたが、お分かりいただけましたでしょうか。
今後も疑問があれば、遠慮なくぶつけてください。
小谷泰介 @ 2008年 01月 16日 11:01:59
小谷さんこんにちは。初めてコメント書きます。
自分はブンデスリーガファン、とりわけHSVを応援しているのですが、
ブンデスを見始めたきっかけは、高原選手のHSV移籍に伴いWOWOWでブンデス放送が始まったのを、何気なく応援して見ていたからでした。
自分はサッカーは遊びでしかやったことがなく、何の知識もないブンデスでしたが、
リーグの熱さにすっかりハマってしまって現在にいたります。
ほとんど毎週のように高原選手の所属クラブの試合を見ていたので、
最初は屈強なブンデスの選手たちに子ども扱いされるがごとくコロコロと倒されたりする高原選手が
いまやしっかり前線で体を張ることも、持ち味を十分に発揮することもできる、
リーグで通用するFWに成長していく過程を見てきました。
高原選手がリーグで通用するFWだと感じられるようになったのは、個人的には昨季のフランクフルト移籍後から、いうなればごく最近のことです。
今季はケガや病気、また監督がより守備的な布陣をひくようになったこともあり、
高原選手は昨季とは違い、満足に出場することができなくなりました。
高原選手は常々、「自分はブンデスリーガが大好きで、できるだけ長くこのリーグでやっていきたい。」と語っていたので
まさかこのタイミングでJリーグに復帰するとは夢にも思いませんでした。
稲本が入ってきたばかりですし、移籍することはないだろう、
移籍するとしても、声をかけられているらしい他のブンデスのクラブだろう、と。
5年くらい?ドイツにいた高原選手ですが、コンスタントに力を発揮できたのはわずか1年程度です。
ある種の下積み的な時期からようやくブンデスで通用するようになり、
これからブンデスで思う存分活躍できる!いうタイミングで
高原選手は日本への帰国を選択してしまい、自分は非常に残念に思います。
まだまだブンデスでやってもらって、いずれは自分の大好きなバルバレスのように素晴らしい選手になってくれれば!とHSvファンの自分は思ったりしていたんですが(笑)。
なんにせよ、もう高原選手の浦和移籍は決まってしまったことです。
これからは時間のあるときは浦和の試合も観てみようかな、と思っています。
高原選手にはブンデスで成長した姿をJリーグやアジアで十分に発揮してもらい、
いずれはまた海外で活躍する姿を見せてほしいなぁ、と思います。
長々と長文失礼しました。これからも小谷さん、ブログがんばってください。
ton @ 2008年 01月 20日 18:44:49
tonさん
長文のコメントを有難うございました。
高原選手のHSV移籍を機に、ブンデスリーガのファンになられたとのことですが、大いに結構なことだと思います。
どんなスパースターだって、どんなに偉い監督だって、幼少時代に何らかのきっかけがあってフットボールにのめり込んでいったわけですし、少年時代のヒーローは存在するものです。
あれから5年が経っていますから、きっとHSVについてはかなり詳しい知識をお持ちなのでしょうね。
私にとってのHSVは愛すべきシャーフ監督の率いるブレーメンの北ドイツダービーの憎きライバル(笑い)でしかありませんが、かつてはウーベ・ゼーラーという偉大なFWが所属する名門で、私の大好きなケビン・キーガンも所属していましたし、80年代前半にはトヨタ杯にも出場しているドイツを代表するクラブですね!
今回の高原選手の移籍に関しては、あなたと全く同じ印象を受けた次第です。「せっかくブンデスリーガで、しかもFWとしてあんなに活躍したのに!」ということですね。
まあ、彼は飛行機による大移動や、連続したハードワークに弱い(体が頑強ではない)という欠点があり、そのおかげでW杯やその予選で思うような活躍が出来ず、実を切り裂かれるような辛い経験をしていますから、今回の決断を選択したのでしょう。
しかし、彼とて2010年の代表レギュラーを保障されているわけではありませんから、今後の活躍を祈るばかりです。
又、機会がありましたらコメントをお寄せ下さい!
小谷泰介 @ 2008年 01月 21日 11:06:34
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- プロフィール
- 小谷泰介
- (著者近影:昨年7月にチェルシーFCのレジェンドで元イングランド代表のケリー・ディクソン氏とともに)
1955年、タイ王国バンコク生まれ。
フットボール・ジャーナリスト。
四半世紀に及ぶ取材経験をベースにしたジャーナリスティック、かつ辛口の解説はラジオ、テレビで人気を博した。
また、欧州のプロクラブの指導者や選手に知己が多く、クラブ経営にも造詣が深い。
チーム強化に重点を置いたクラブ運営に関する講演も好評。
著書に『拝啓 川淵三郎殿』(モダン出版)などがある。
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