春の珍事!?

日本 アウェーでバーレーンに敗れる

【3月27日 AFP】2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)・アジア3次予選・グループ2、バーレーンvs日本。
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(c)AFP

AFPBB News


東京では、桜が見ごろとなり、春たけなわです。

私は、本年4月12日に東京お台場の大江戸温泉物語敷地内にオープンするフットサル場の運営に携わっている関係から多忙を極め、ブログの方がすっかりご無沙汰になってしまいました。申し訳ございません。

そこで、ここ2週間ほどの間に起こったフットボール関連のニュースを振り返りながら、徒然なるままに想いを述べてみることに致しますが、気楽にお付き合いの程、宜しくお願い申し上げます。

Jリーグが開幕しましたが、各評論家が優勝候補に挙げている強豪クラブが苦戦しています。浦和レッズの低迷は予想できたものの、ガンバ大阪、川崎フロンターレまでが攻守のバランスを崩してお付き合いをするとは思いませんでした。大相撲では、春場所は荒れるものと相場が決まっていますが、Jリーグもそこかしこで春の珍事が起きています。

ガンバ大阪は、代表組とパンパシフィック選手権で優勝を果たしたメンバーとのコンビネーションがしっくり行かず、悪循環に陥っている感じが致します。救いは、西野監督が想定内の事象と捕えて悠然となさっていることでしょうか。巻き返しが期待されます。

川崎フロンターレは、ワンマンプレーが得意のジュニーニョに加え、もっとワンマンプレーが好きなフッキが加わり、攻守の歯車がすっかり噛み合わなくなってしまいました。さあ、どのように修正していくのか、関塚監督のお手並み拝見と思った矢先にフッキ選手が退団!いやあ、ビックリしました。

しかし、どう考えてもフッキの態度は不可解です。私には、ヴェルディ東京在籍中の活躍によって商品価値の上がった自分を、川崎フロンターレのようなお金のあまりないクラブではなく、お金持ちクラブに高く買ってもらいたいがために、代理人と仕組んだ出来レースにしか見えません。フッキの代理人が、浦和レッズにいたあのエメルソンの代理人と同一人物と聞いて、ピンときた次第です。

そのうち「フッキ、浦和入団!」、或いは「フッキ、カタールリーグへ!」といったニュースが流れるのではないでしょうか。そして2010年のW杯で、カタール代表のツートップとして活躍するエメルソンとフッキが見れたりするかも知れません。

いずれにしましても今回は、フットボールへの愛や、クラブへの忠誠心、或いはサポーターへの感謝の念よりも、お金が優先してしまうフットボール界の闇の部分を垣間見てしまったような気分です。フッキ選手が勘違いによって、その豊かな才能を潰してしまわないことを祈るばかりです。

さて、ゴタゴタ続きの浦和レッズですが、何ともお粗末なオジェック監督の解任騒動でした。一連のクラブ首脳の言動からは、危機管理能力の低さを感じざるを得ません。

彼らの態度は、ダムの堤防に極小さな亀裂が出来た時に、大したことはないと迅速な処置を怠り、亀裂が誰の目にも明らかになって水が染み出し、このままでは決壊するという事態になってから、「苦渋の決断の末、大々的な改修工事を行います」といっているようなものだと思うのですが、皆様はいかがお考えでしょう。

一方で、サポーターが抗議行動を起こす気持ちは理解できますが、「社長出て来い!」のあの手段はいただけません。以前にも申し上げましたが、サポーターは株主ではありませんから、スタジアムに居座って、あのようなことを行使する権利は持ち合わせていないのです。株主であったとしても、意見や苦情は株主総会にて行うのがルールです。

また、入場開始時刻以前にスタジアムに入ることは許されていませんし、試合終了後は出来る限り速やかに退場するのがマナーです。試合後に勝利の余韻に酔いしれる時間はあって然りですが、スタジアムに40分以上も居残って社長やGMを呼び付けて抗議をするのは、やりすぎです。あの光景は、世界中を見渡しても、日本でしか見ることの出来ない不思議な光景です。まさに春の珍事といって良いでしょう。

Jリーグのクラブ運営は興行ですから、Jの試合を観戦するということは、大好きなアーティストのコンサートに行くことと、基本的には変わりません。彼らの行動は、今日のパフォーマンスは手抜きだったと騒いで、コンサート終了後に客席に居残り、アーティストを出せといっているようなものなのです。

社長やGMも、ノコノコと出て行ってしまうからいけないのですが、サポーターは見るに値しない試合と思ったり、フロントの運営に文句があるのなら、「観戦に行かない」ことです。

勿論、スタンドでブーイングを浴びせるのも、抗議の横断幕を掲げるのも結構ですし、“We are Reds!”と叫ばないのも自由です。或いは、一切声を出さずに観戦するのもサポーターの権利かもしれませんが、フロントにとって一番効き目があるのは、観に行かないことであり、理にかなった方法だと私は確信しています。

「いや、どんな状況下でも私はレッズを応援します!」という人は、スタジアムに足を運べば良いと思いますし、「レッズのシーズンチケットを持っていて、もったいないから俺は行く!」と言う理由で観戦する人がいても結構だと思います。

ただ、試合後にスタジアムに居残って「社長を出せ!話がある!」というのは、応援に対して見返りを求めているようでスマートではありません。また、フットボールが娯楽であるということを理解していらっしゃらないと思いますし、ルール違反でもあります。

私のこの意見に対しては、反発なさる方がいらっしゃるかも知れませんが、異論のある方はコメントをお寄せ下さい。ディベート致しましょう。

ところで、春の珍事の極め付けと言えば、何と言っても先日行われたW杯アジア1次予選です。日本代表の1次予選での黒星は19年ぶりというのですから、珍事と言わずして何と呼べばよいのでしょうか。

しかし、一方でバーレーンは今、中東の中でも旬のチームですし、岡田ジャパンを危ぶむ声が試合前から上がっていたのも事実です。

ただ、それにしても内容が悪すぎました。オシム監督が築いてきたものが、たったの4ヶ月でアイスクリームが溶けるが如く崩れてしまったようで、悲しい気持ちでした。

岡ちゃんは速攻を意識していたようですが、あの試合のどこで速攻を意識する必要があったのでしょうか!?

後半の中盤以降、一瞬だけオシムジャパンがアジアカップで見せた「早いボール回しと、高いポゼッションで好機を伺う」時間帯があったのですが、日本代表の活路はそこにしかないことを改めて確信した次第です。そして、大好きな岡ちゃんには申し訳ないのですが、オシム氏と岡ちゃんでは、監督として埋めきれない程の大きな差があることを思い知った次第です。

岡ちゃんを総監督に格上げ?し、元気になりつつあるオシム氏を監督として再び迎え入れる英断を、日本協会がなさることを願って止みません。

さて、明日からJリーグが再開しますが、つむじ風と共にどんな春の珍事が待ち受けているのでしょうか。

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登録日:2008年 03月 28日 19:05:17

コメント

小谷さん、初めまして。いつも小谷さんのblogを大変楽しく、また興味深く拝見させていただいています。
先週の浦和サポーターが起こした行動については、私もゴール裏でフロントの意見を聞いた人達の一人です。
今率直に思うのは、サポーターが起こしたあの行動を客観視すると、こうも虚しく映ってしまうのかと思い、大変悲しく感じます。
また、
「株主であったとしても、意見や苦情は株主総会にて行うのがルールです。」
「世界中を見渡しても、日本でしか見ることの出来ない不思議な光景」
「今日のパフォーマンスは手抜きだったと騒いで、コンサート終了後に客席に居残り、アーティストを出せといっているようなものなのです」
と言うのは、フットボールを愛する小谷さんらしからぬ発言だと思います。
株主総会とはつまり何を意味してるのでしょうか?
日本でしか見ることが出来ないことの何がいけないんでしょうか?
我々はアーティストに対して、あの日最大の拍手を送りましたよ?
また、「観戦に行かない」という行動は、今の日本のフットボール文化を考えると余りに非現実的ではないでしょうか?
正直、今回の記事を読ませていただく限り、小谷さんが日本のフットボール文化の現状を正確に捉えているとは思えません。
20日に起こした行動は、「あれしかなかった」と言える方法であったと思います。

TOKU @ 2008年 03月 29日 01:06:50

TOKUさん

初めまして!また、コメントをありがとうございます。いつもこのブログをご覧いただいているようですが、感謝申し上げます。

TOKUさんは、あの試合後に抗議をされていたレッズ・サポーターの一団の中にいらっしゃったとのことで、熱心なレッズサポーターでいらっしゃるわけですね。

実は、今回のブログを書きながら、「うーん、この話題をこんな形で書くと、また一部のレッズサポーターから非難というか、それこそ抗議のコメントが寄せられるのだろうなあ」と思った次第です。

しかし、日本のフットボール界は、大手メディアをはじめ、専門誌にいたっても批評、論文、分析記事などのレベルが低く、さりとて朝まで生テレビのような本格的な討論番組もないので、私のブログでも皆様に少しだけでもお分かりいただけたらと願って敢えて記述した次第です。

そういった意味で、TOKUさんは紳士(淑女?)的にディベートの場に臨んでくださったわけで、心より感謝申し上げます。

そうは言っても、私とTOKUさんでは、フットボールに関わってきたきた歴史や、スタンスが恐らく全然違うでしょうし、このテーマはデリケートであり色々なな要素を含んでいるので、一筋縄で相手を納得させられる、或いは分かり合えるとは考えにくいと認識している次第です。

従って、許されるのならば、私とTOKUさんとで、キャッチボール方式で対話させていただけたら幸いに存じます。

早速ですが、まず、私がルール違反だと述べている点について言及させてください。

本文の繰り返しになりますが、Jリーグの試合は興行であり、勝負事とはいえ、その本質はフットボールという文化を鑑賞することです。

そして、チケットを購入するということは、お金を払って定められた演目に従ってその娯楽を鑑賞する権利を買うことで、入場時間と退場時間は守らなければなりません。

どのような熱い想いや、祈りや、願いがあったとしても、マナーは守らなければならないのです。

本来、フットボールの試合は、ゲーム終了後には、選手もサポーターも、クラブの社長も家路に着かなければならない時間もありますし、運営者側は、清掃や消灯といった後片付けをしなければならない義務があり、それを優先させなければなりません。

サポーターも、試合後は勝利の余韻に浸る、或いはは多少の罵声や、試合内容やブーイングを浴びせる時間は許されても、スタジアムに居残って抗議をする権利はないのです。
(次のコメント欄につづく)

小谷泰介 @ 2008年 03月 29日 03:17:56

TOKUさん

以下、続きですが、ここまでの私の主張はお分かりいただけますでしょうか。

実際、法的にはあの居残ったサポーターの皆さんの要求にたいして、主催者側は答える必要は全くなく、フットボール先進国ならば「閉演の時間なので退場してください」というアナウンスが繰り返され、一定の時間が過ぎても立ち退かない場合は、警官隊なり騎馬隊が導入され、大騒動になります。法的に言えば、強制退去させられても文句を言えない状況にあるということです。もっと言うと、いつまでも居残った方達は、逮捕されても致し方がないということなのです。

非常に杓子定規な言い回しですし、限定的な部分について述べているため、誤解を招くかもしれませんが、ルール違反だ、或いはスマートな手段ではないと私が記述したことの根拠として列記させていただきました。TOKUさんには冷静に読み解いていただいたうえで、よろしければこの記述に関するお返事をいただければ幸いに存じます。

因みに、次のテーマとしては、サポーターの抗議の有り方について述べさせていただければと思います。

長文にお付き合いいただきありがとうございました。

小谷泰介 @ 2008年 03月 29日 03:46:10

僕は先日のバーレーン戦は、最悪引き分けぐらいが妥当だろう思っていたのですが、まさか負けてしまうとは想定外でした。

確かにバーレーンにとってはホームでしたし、ナイジェリア、モロッコなど沢山の帰化選手がいたのもあり、脅威であった事は事実なのですが、それにしても日本代表の出来は悪かったと思っています。

小谷さんも指摘されているとおり、オシムさんが構築していたベースがことごとく崩れてしまっています。

なかでも分り易いのが、オシムさんが監督の時に頻繁に行われたサイドチェンジが、岡田さんになってから極端に少なくなってしまったことです。

先のバーレーン戦を見ていてもサイドのフリーの選手がいるにも拘らず、その選手にパスを出す選手が殆どおらず、効果的な攻撃の組み立て方が最後まで出来ていなかったと思います。

少し話は変わるのですが、僕は小谷さんのブログ以外にもNIKKEI NETに掲載されている大住良之氏の「日本サッカー世界への挑戦」やWEBサッカーマガジンに掲載されている千野圭一氏の辛口コラムなど沢山の評論家の批評を見てきています。

先日、大住氏と千野氏が自身のコラムで先のバーレーン戦に触れていたのですが、わかり易く言えば、二人とも岡田日本代表を酷評していました。

小谷さんもご覧になっているかどうかはわかりませんが、見ていないのであれば是非ご覧になることをお薦めします。

最後に今さっき知ったのですが、岡田さんが都内でスタッフ会議を開き、その際にマスコミに対して「これからはオレのやり方でやる。高い授業料だったが、これで吹っ切れた。思い通りにやらせてもらう」と発言しました。

この発言は完全にオシムさんが作ったベースを壊し、完全な岡田スタイルで戦うと捉えていいかもしれません。

もし岡田さんが自分のスタイルで戦うとなれば、03、04年にJ1連覇を果たした横浜時代のスタイルで挑むことが濃厚だと思います。

・・・・僕はこの先本当に大丈夫なのか、結構不安になってきます。日本サッカー協会の技術委員会は相変わらず何がしたいのかわからないですし、全く頼りになりません。

日本代表の行く末が不安です。

ボン @ 2008年 03月 29日 08:40:49

ボクが以前に書いたように日本のサポーターは100年遅れているのだから小谷さんは相手にしなくてよろしい。貴殿の言うことが正論だとボクは思います。何が「社長を出せ」だ。社長が出てきて何の解決になるって言うの?日本人はすぐ感情的になるからな。
それより小谷さん、日本代表大丈夫?今度のオマーン戦の2連戦、勝ち点4以上取れなかったらマジでやばいよ。今日の新聞に岡ちゃんが「これからはオレのやり方で行く」
って言ったって書いてるけど、今さら何言ってるのって言いたい。今まで何してたんだ!?こんな連中に任せてたら日本は3次予選で消えるって可能性もあるよ。心配だな。

アニヤン @ 2008年 03月 29日 12:28:53

小谷さん、コメントのお返事ありがとうございます。また、小谷さんと議論が出来ることを大変光栄に思います。
小谷さんが返事の中でおっしゃった事は全くの正論だと思います。
その上で、少しだけ話は逸れますが、以下の文章をお読みいただければ幸いです。

私は生まれも育ちも旧浦和市であり、私が幼稚園生の時にJリーグが開幕し、それ以来浦和レッズと共に人生を歩んできました。
欧州のサッカーは有料放送で見るばかりで、実際にその土地へ出向き、スタジアムで観戦をした事は一度もありません。

そんな私が言うのもどうかと思うのですが、
果たして、日本のサッカー文化の未来の答えというのは、日本から西へ1万2千キロの地に存在するのでしょうか?
私は、現在の複数の日本人のフットボールに対する志に疑問を抱いています。
それは、実際に生でスタジアムで観戦をした事もないのに、やれ、ACミランのファンやら、バルセロナのファンなどと言い、自国のプロフットボールリーグであるJリーグをこき下ろす連中です。
確かに、欧州のトップクラブのプレーは日本のそれと比べ物になりません。
ただ、私の考えでは、彼らは他人が作ったラーメンのスープを美味いと言うだけで、自らスープを作らない弱者だと考えます。
つまり、完成品に頼るばかりで、自ら日本のフットボール文化を構築して行く作業を放棄している訳です。

我々は、日本のフットボール文化を作り上げなければなりません。
その為には、現在、収入、サポーターの数、選手の質において日本のクラブで圧倒的にトップにいる浦和レッズはそのプレーの質において、日本のフットボールの質を底上げしなければならない存在だと思っています。
しかし、残念ながら、この15年の浦和のフットボールと言うのはお世辞にも美しいと言えませんし、特に07年度は酷いものでした。
しかし、フロントは今年は美しいサッカーを魅せると公言しておきながら、ワシントンを切り、選手とのコミュニケーションが希薄だったオジェックを残留させました。
また、エジミウソンを獲得しておきながら、売り込みがあったという安易な理由で高原を獲得。ポンテが怪我で開幕から数ヶ月出れないというのを理解しながら、高原を生かす為のパサーである長谷部と小野を放出。
この時点で今期の苦戦は予想出来たはずです。しかしそれに彼らが気づいたのは開幕から2戦が過ぎた後でした。

サポーターはあまりに無能なフロントに怒りました。
確かに、あの行動はルールを逸脱しています。しかし、サポーターの「怒り」を伝えるには最良の選択であったと思います。
何も、毎試合あの様な行動を取るわけではありません。
また、試合後一時間ちょっと残っても、警官隊や騎馬隊が導入されれないのが現在の日本サッカーの良い所と見てもいいのではないでしょうか?
スマートな方法だと思われなくても結構です。
我々の目的は、フロントに対して、「しっかりしてくれよ!」「頼むぞ!」という思いを伝える事だったのですから。

余りディベートの経験が無いもので、少々不安ですが、小谷さんにお返事をいただければ幸いです。

TOKU @ 2008年 03月 29日 22:30:18

ボンさん、アニヤンさん!

いつもコメントを有難うございます。

バーレーン戦の戦いぶりと、試合後の関係者のコメントを聞いていると、代表の行く末が心配になるのは、よーく分かります。

タイはホームでめっぽう強く、6月のタイはくそ暑いときています。オマーンのアウェーも心配ですし、次のホームでの対オマーン戦に勝てないと非常にまずい事態となります。

コメントの返答になっていませんが、今後の代表の行く末については、次回のブログで書くつもりなので、この辺で失礼致します。悪しからずご了承下さい。

小谷泰介 @ 2008年 03月 31日 17:45:15

TOKUさん

コメントを有難う御座います。

早速、あなたがお寄せ下さった文章について、返答致したいと存じます。

まず、文化なるものは、発祥の地がとても大切であることは、お分かりいただけると思います。

江戸文化を例にとってみましょう。浮世絵を除けば、その文化に触れるには、東京を訪れるのが最も効率的で成果を得られることは、間違いありません。

大相撲も、いくら両横綱がモンゴル人であっても、やっぱり国技館とその周辺を訪れなければその真髄は分からないことと同じです。

従って、フットボールも大いなる文化ですから、深く知ろうと思えば、本場を知ることはとても大切なのです。「本場を知らずして、フットボールを語るな」とは言いませんが、あなたのように一生懸命な方には、是非とも機会を作っていただいて、本場の試合、特にフットボールの母国であるプレミアリーグの試合(出来れば、ブンデスリーガ、リーガ・エスパニョーラ、そしてセリエAも!)を観ていただければと存じます。何故ならば、そのことによって、私の主張をかなりご理解いただけると確信する次第です。

「行かなきゃ、だめだよ」と言い放つのは簡単なので、少し補足致しますと、やはり、本場のサポーターは、フットボールを楽しむ、或いは親しむ手段として、地元のクラブ、或いは贔屓のクラブの試合を観戦しています。「浦和レッズ命」、「寝ても覚めても浦和レッズ」といったサポーターがいないではありませんが、どちらかと言うと少数派で、大多数は贔屓クラブを媒介に、フットボールを鑑賞していることを痛感するのです。

それは、良いプレーへの拍手の加減とタイミング、歓声やブーイングの出しどころ、そしてため息やうなり声、落胆の呻き声の出し方に至るまで、いちいち心憎いのです。ああ、フットボールを知っているなと、感心させらてしまうのです。

以前に、5万人のため息のお話しを何処かでさせていただきましたが、例えばアンフィールドで、ジェラード選手が中盤でボールを奪うや、ドリブルを仕掛け、ゴール前中央30メートルの位置で、シュートを放ったとします。

すると、5万人の本家レッズサポーターが一斉に ”Uhuu!”と呻き声を出します。
そしてそのシュートが、バーンとポストを直撃してゴール裏のに吸い込まれるや、これまた5万人が一斉に ”Ahhha~”とため息をもらし、間髪いれずにスタンドの四方から耳を劈くような拍手の嵐が沸き起こるのです。

その一連のサポーターの応援(観戦)風景には鳥肌が立ってしまいます。(次欄につづく)

小谷泰介 @ 2008年 03月 31日 18:52:59

TOKUさん

多忙で10分とじっとしていられないため、五月雨式にコメントを書くことをお許し下さい。

前述のアンフィールドで織り成される応援風景のワンシーンについてですが、残念ながら、日本ではまだお目にかかることが出来ません。そして何故と聞かれれば、申しわけありませんが、サポーターが成熟していないからとしか答えようがないのです。

例えば、埼玉スタジアムの応援風景は、観客数、旗やバナーの本数、スタジアムの彩りに於いては、本場のトップクラスに匹敵すると言えます。ただ、個々のサポーターの応援の仕方に限っては、正直まだまだ本場のサポーターには敵わないと私は感じる次第です。それは、試合の流れに則した応援が出来ていないと申しましょうか、効果的にクラブの選手を発奮させる応援になっていないのです。

レッズサポーターの応援は、決して悪いとは思いませんが、本場と比較すると画一的で、一つ一つのプレーを評価する応援に繋がっていないのです。(あくまでも、本場と比較した場合なので、その辺は悪しからずご理解下さい。決して否定しているのではなく、比較論でございます。)

本場では、まとまった応援(所謂Jリーグのゴール裏で見られるもの)をする人も存在しますが、大多数は旗やバナーなどは持たず、クラブのマフラーと帽子程度の装いで、地元選手のプレーの一挙手一投足に対して、拍手の強弱で応援をしているのです。

私の言いたいことが、お分かりいただけますでしょうか。

日本のサッカー文化の未来の答えは、日本でしか具現できないのはおっしゃるとおりですが、そのヒントは1万2千キロの彼方に隠されていることも、また事実なのです。

最近、本場フランスで修業した若手日本人シェフが、祖国に戻って地元の旬の魚や野菜を使った創作フレンチレストランを開業させていますが、やはり、彼等もまず本場なのです。

自国のリーグをこき下ろすのは、ある意味、天に向かって唾を吐きかけているのと同じで感心しませんが、Jリーグクラブを懸命に応援されている方達には、私が述べてきた理由を吟味していただき、是非とも本場のサポーターの良いところを吸収して欲しいと存じます。

彼らの応援方法は、選手達にどのようなプレーをすれば観客が喜ぶのか、感動するのかを実に上手く伝えています。そして強いては、クラブ首脳に、何が良いフットボールで、何がつまらないフットボールなのかを、自然に伝えているのです。

従って、居残って抗議せずとも、効率よくその試合その試合で、サポーターとクラブ間でキャッチボールが出来ているのです。

さて、次回こそは、抗議の方法について述べさせていただきたいと存じますが、コメント欄を利用すると文字数に制限があったり、文全体を掌握しにくいので、私は本文を利用させていただき、TOKUさんには、コメント欄をご利用頂ければと存じます。

アニヤンさんは、「100年遅れているんだから、相手にするな」とおっしゃいますが、100年遅れているとも思いませんし、私はTOKUさんのような方と意見の交換をすることが、日本のフットボール界の発展に微力ながら貢献できると確信いたしますので、暫くは今回のテーマをTOKUさん(及びその他のレッズサポーター)と、掘り下げられればと願っています!

小谷泰介 @ 2008年 03月 31日 20:37:10

日本のサポーターは100年遅れているとは言い過ぎたかも知れませんが、もう少し言わせて下さい。
浦和ですが、去年Jリーグのタイトルを無様な姿で逃しましたね。あの時点でオジェック
を解任すべきだったのです。明らかに彼の責任だったから。
それをしなかったのはフロントの責任ですが、サポーターにも非はあります。自分たちの愛するレッズが無様な姿を見せてもブーイングすらしません。ニューカッスルのサム・アラルダイスがリバプールに負けた時にサポーターは大ブーイングでした。そしてすぐ様クビになりました。
オジェックも開幕2戦でクビになりましたが、むしろ遅すぎたくらいです。サポーターも
フロントと同罪です。それなのにフロントだけの責任みたいに騒いだりして。もう一度言わせて下さい。何が「社長を出せ!」だ。日本のサポーターにはセンスがないんだよ。

アニヤン @ 2008年 04月 01日 13:03:57

アニヤンさん

コメント有難うございます。

今回、貴殿がお寄せいただいたコメントに関して、基本的には同調致します。

オジェックに関して言えば、私は昨年のZEROXSUPER CUPの采配をみて疑問を抱き、リーグ中盤までの采配で同氏が優秀な監督ではないことが分かりました。

このブログを紐解いてみれば分かりますが、リーグ終盤の失速でオジェックは解任されるべきだと確信していた次第です。

そして、昨シーズンの終盤にそういったオジェック氏に関する記述をしたところ、一部の状況の読めていないレッズサポーターから非難囂々のコメントを多数受け取った次第です。

このことは、サポーターの中にも、当時のフロントの無能ぶりを見抜けなかった方達が大勢いらっしゃった証拠であり、試合中の応援も「頑張れレッズ的声援一辺倒」でした。

しかし、だからといってセンスがないんだ、遅いんだよと非難してしまっては、何の進展も見ることが出来ません。また、全てのレッズサポーターを一緒くたにするべきではありません。私は多くのレッズサポーターは、フットボールと言う文化を理解している善良な方達だと信じています。

とは言え、この間のような抗議活動を起こされる一団もいらっしゃるし、ただひたすらレッズ、レッズと盲目的に応援をする人たちも存在するのも事実です。

貴殿と違って私は、ジャーナリストですから、少しでも今回の話題を通してサポーターの抗議活動を掘り下げ、そのあるべき姿を共に導き出せればと願っている次第です。

正論を振りかざしても、相手を突き放してしまっては何の解決にもならず、発展にも繋がらないので、私は私の思う道を行きたいと存じます。

まとまらない文章で恐縮ですが、私の主張はお分かりいただけますでしょうか。

願わくば、アニヤンさんがフットボールの本質を理解していらっしゃるだけに、斜に構えてばかりいらっしゃらないで、対話を通して理解し合うという文化構築の作業に取り組んだ下さることを願います。

もっとも、一刀両断に本質をズバリ言い放つだけでも、フットボール文化に貢献しているという見方が、ないわけではありませんが・・・。

小谷泰介 @ 2008年 04月 01日 15:06:44

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プロフィール
小谷泰介
小谷泰介
(著者近影:昨年7月にチェルシーFCのレジェンドで元イングランド代表のケリー・ディクソン氏とともに)

1955年、タイ王国バンコク生まれ。
フットボール・ジャーナリスト。
四半世紀に及ぶ取材経験をベースにしたジャーナリスティック、かつ辛口の解説はラジオ、テレビで人気を博した。
また、欧州のプロクラブの指導者や選手に知己が多く、クラブ経営にも造詣が深い。

著書に『拝啓 川淵三郎殿』(モダン出版)、『来日サポーターPERFECT図鑑』(東邦出版)などがある。
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