戻ってこないで!中村俊輔選手!!

セルティック オールドファーム・ダービーを制しリーグ3連覇に望み

【4月17日 AFP】07-08スコットランド・プレミアリーグ・第22節順延分、セルティック(Celtic)vsグラスゴー・レンジャーズ(Glasgow Rangers)。試合はセルティックが2-1でオールドファーム・ダービー(Old Firm Derby)を制し、消化試合が2試合多いながらも首位レンジャーズとの勝ち点差を1に縮めリーグ3連覇に望みを繋いだ。(c)AFP

AFPBB News


旅先の欧州で購入した英国の人気フットボール誌“FOUR FOUR TWO”の最新号に、英国で活躍した外国籍(含EU圏)選手TOP100という企画が掲載されており、日本人ではただ一人、中村俊輔選手がランク入りを果たしていました。

といっても中村選手のランクは93位に過ぎず、その近辺にはダービー・カウンティー、ウエストハム、マンチェスター・シティーを渡り歩き、FC東京にも所属したことのあるあの元コスタリカ代表のパウロ・ワンチョペ氏(95位)や、アーセナルで存在感を示したヌワンコ・カヌー選手(91位)、マンチェスター・ユナイテッドに所属していた元デンマーク代表のヤスパー・オルセン氏(88位)、そして94年W杯の後、シェフィールド・ウェンズデー、チェルシー、ブラッドフォード、サウサンプトンとプレミアリーグのクラブ間で移籍を繰り返した元ルーマニア代表のダン・ペトレスク氏(87位)等が名を連ねています。【※カヌー選手は先日のFAカップ決勝で値千金のゴールを決めましたから、もう少し上に行くべきかもしれませんね。】

その他に、元クロアチア代表のビリッチ氏(72位)、日本でもお馴染みのオーストラリア代表マーク・ヴィドゥカ選手(65位)、アイスランド代表のグジョンセン選手(59位)、アーセナルで活躍した元オランダ代表のマーク・オフェルマルス氏(51位)等が、100位から50位までにランクインされています。

そして、英国で活躍した偉大な外国籍選手TOP50には、現役選手と引退した選手が入り乱れてランクインされていますが、お馴染みのところでユーリ・ジョルカエフ氏(47位)、セスク・ファブレガス選手(46位)、ニコラス・アネルカ選手(37位)、フレディー・リュンベリ選手(33位)、ダビド・ジノーラ氏(23位)、クラウド・マケレレ選手(22位)、ロベルト・ピレス選手(19位)、ルート・ファンニーステルローイ選手(18位)、ルート・フリット選手(12位)、ドゥワイト・ヨーク選手(11位)等がランクイン。

ベスト10は順にパトリック・ヴィエラ選手、ユルゲン・クリンスマン氏、クリスチャーノ・ロナウド選手、オジー・アルディレス氏、ピーター・シュマイケル氏、ジャンフランコ・ゾーラ氏、ヘンリック・ラーション選手とお馴染みの名前が連なり、ベスト3は第3位がティエリ・アンリ選手、第2位がデニス・ベルカンプ氏、そして栄えある1位がエリック・カントナ氏となっていました。

選考の基準や、ランクの優劣を決める規定は記されていませんでしたが、期待はずれのトラブルメーカーということで、クレスポ選手(アルゼンチン代表)、ディウフ選手(セネガル代表)、ラドチョウ選手(ルーマニア代表)等の名前が、番外編として挙がっていました。

因みに、これまでにプレミアリーグに在籍した日本人選手は、西澤選手、稲本選手、戸田選手、中田選手と極めて少なく、中村選手と水野選手の所属するスコッティッシュ・プレミアを入れても6人に過ぎません。

激しいながらもフェアープレー精神に則ったフィジカル・コンタクト、素早い決断に裏打ちされた早いパス交換、迫力溢れる空中戦、そして枠を的確に捉えた力強いシュート等がプレミアシップの魅力ですが、フットボールの本場英国で成功を収めた日本人選手が、中村俊輔選手だけというのは寂しい限りです。

その中村選手とて、3年目のシーズンを終えようとしているに過ぎず、今季は怪我のせいもあって、出場機会は多くありませんでした。

しかし、その卓越したテクニックとパスセンス、そしてフリーキックの凄さは、世界中のフットボールピープルの認めるところであり、だからこそ昨季は数多くの個人賞を受賞できたのでしょう。

今季の最後のオールド・ファームで決めたゴールにしても、バビチ監督が「見たかね、昨日のあの中村のシュートを!?」と身振り手振りの解説を交えて絶賛していました。また、オーストリア代表のマーチン・ハーニック選手も、「いやあ、中村選手のテクニックは信じられないよ!」とベタ誉めでした。

ところで、最近、その中村俊輔選手が横浜マリノスのGMと会見をし、来季Jリーグに復帰かという報道が流れました。

私は中村選手には、今後出来る限りセルティックに留まって、国内では毎年取れるだけのタイトルを取り、欧州の舞台でももっと胸のすく活躍をしていただきたいと願っているだけに、失望を禁じえませんでした。

何しろ同じセルティックに在籍した外国人選手でも、ヘンリック・ラーションは8年にわたって224試合に出場。実に173ゴールを上げる活躍をし、“King of Kings”の愛称でサポーターから敬い親しまれました。勿論今回のFOUR FOUR TWOの企画でも、堂々4位にランクされ、その貢献度は中村選手の比ではありません。

また、ジェフ市原・千葉にも所属したことがあり、2002年まで4シーズンにわたって中盤の要としてセルティックを牽引し、ラーションとは抜群のコンビだったスロバキアのモラフチク選手が、41位にランクされています。

そんな二人に負けない存在感と功績を、セルティックのクラブ史とサポーターの脳裏に刻んで欲しいのです。彼になら出来ると信じて止みません。

勿論、他の名門クラブに移籍して、更なる飛躍を求めるのも一向に構わないのですが、チャンピオンズリーグの常連クラブに長年にわたって在籍し、なおかつ活躍することは至難の業であり、中村選手には最低でも後2年はセルティックで活躍して欲しいというのが、私の願望です。何故ならば、それが日本人選手のステイタスを上げることに直結しているからです。

幸いその後、マリノス復帰というのは将来的な展望であるという続報が流れてホッとしましたが、個人的には同選手は日本に戻ってきていただかなくても全く構いません。

来年も予備戦からではありますが、チャンピオンズリーグの出場は決まっていますし、来季こそ、昨季を越える活躍を見せ、私の欧州の友人達から「見たか!あの中村俊輔のシュートを!!」と、何度も言わしめて欲しいのです。

「戻ってこないで!中村俊輔選手!!」

コメント[6], トラックバック[0]
登録日:2008年 05月 19日 14:46:26

コメント

なるほど同意です。
小谷さんらしい文章「個人的には同選手は日本に戻ってきていただかなくても全く構いません。」のくだりに少しニヤリとしてしまいました。

私も思うに、ことサッカーに関しては欧州での日本人のイメージはまだまだ低いものです。
私はジェフのサポですが、先のミラー氏移籍に際して、リパプールのBBSを覗いていたのですが、そこでは「ミラーは金を選んだ!」とか「日本のようなサッカー後進国に何をしにいくというか!?」というコメントが数多くありました。
まあ、「Jリーグのボトムをガッチリキープしているジェフ」という紹介がなされていたので、名前が売れているであろう浦和だったらもう少し違った反応だったかもしれませんが……。

ようするに中村俊輔はまだセルティックに居てくれ!ってことです。
大黒も更新しないようだし、中田浩二も帰ってきちゃいますしね…
海外で成功するのは生半可なことではないでしょうが、頑張って欲しいのです!!
水野も…

幕張犬 @ 2008年 05月 19日 22:10:22

幕張犬さん

コメントを有難うございます。

そうですね!水野選手には、来季は是非サブでもいいから、15試合位に出場して欲しいものです。(その中で、3ゴールと、アシストを5つくらい決めてくれれば最高!)

チャンピオンズリーグの常連クラブで試合に出ることは、世界のトップレベルの一角に喰い込むことですから、大変なことなのです!腐らずに、精進して欲しいですね。

ミラー監督に関しては、金だけが目当てでは決してないと、私は判断してぃます。現役の最後は、香港のサウスチャイナでプレーヤーマネージャーをしていましたし、チャレンジが好きなタイプの人間なのではないのでしょうか。

同氏が、この中断期間にどのようにチームを立て直すのか、期待したいと思います。

小谷泰介 @ 2008年 05月 19日 22:35:22

僕も小谷さんと同意です。

俊輔本人は将来的には必ずJリーグに戻りたいと言っていたので、必ず近い将来日本に戻ってくることは間違いないでしょう。

でも僕個人の意見を言わせてもらえば、「そんなに慌てなくていいからセルティックでまだまだ活躍してください」と言うのが本音ですね。

やっぱりフットボールの本場英国でまだまだ結果を残してほしいですし、俊輔が英国の人達から絶賛されれば、同じ日本人である僕もとても嬉しいですし、誇りに思いますからね。

それに俊輔は、今のところ世界最高峰の大会であるUEFAチャンピオンズリーグに出場しているただ一人の日本人です。

やはり彼がチャンピオンズリーグに出場しているのと、していないのでは大きな違いが生じると思っていますし、小谷さんが仰るように日本サッカーのステイタスにも大きな影響がでると思います。

ですから僕は俊輔にはセルティックでまだまだ頑張ってもらいたいです。

あとフランスとドイツで活躍している松井選手と長谷部選手の二人も来季からUEFAカップへの出場が決まっていますから、ぜひとも活躍してほしいと思っています。

ボン @ 2008年 05月 21日 03:19:15

ボンさん

いつもコメントを有難うございます。

実は私、1970年代初頭にその斬新なセルティックのユニフォームを見て非常に興味を抱き、小柄な抜群のドリブラーだったジミー・ジョンストンの大ファンでした。

昔のユニフォームには背番号が無く、パンツの左前とお尻の右後ろに大きな番号を付けていたのですが、UEFAやFIFAが規定を厳格、強化し始めた1980年代には、背番号制を導入せざるを得なくなったと記憶しています。

スコットランドはライバルのレンジャーズとアバディーンが欧州のタイトルを獲得していますが、セルテイックはスコットランドで唯一、チャンピオンズカップを獲得しているチームですし、間違いなく欧州の名門クラブのひとつです。

魂を揺さぶる感動的なサポーターの応援も有名で、中村俊輔選手は本当に良いチームでサポーターに愛され、いい形(チームに必要とされている)でプレーを続けており、首を言い渡されない限りは、出来るだけ長くプレーをして、同クラブのレジェンドの一人に名を連ねて欲しいと心底願っています。

小谷泰介 @ 2008年 05月 21日 20:37:08

はじめまして。私も俊輔には戻ってきてほしくありません。あそこまで海外で活躍し、確固たる地位を築いた立場にいながら選手としてピーク時にJリーグに戻ってくる意味がよく分からないのです。コメントなどで「古巣に恩返ししたい」と述べていますがそれはもっともっと先でいいんじゃないかと。

俊輔がよく言う「日本サッカーに貢献したい」と言うのは彼が欧州の地で活躍することに直結することだと思います。それが日本サッカーのイメージを高め後進の選手達の道を開くことになると。Jリーグに戻るよりそっちの方が遥かに日本サッカーに貢献することだと思います。

欲を言わせてもらえば来期終了後に彼の夢でもあるスペインに移籍してほしいとと言うのが私の願望です(笑)

俊 @ 2008年 05月 26日 10:44:28

俊さん

コメントを有難うございます。

欧州の地で活躍することが、日本サッカーに貢献することに直結するというお考えには全くもって賛成です。

本場欧州にいて、俊輔選手の事を誉められると、日本人としての誇りを感じることが出来ますし、俊輔選手はまさに日の丸を背負ってプレーしていることを痛感致します。

特に欧州CLは世界中で何億と言う人々が観ていますから、そこでの活躍イコール日本人の活躍なので、是非来季も頑張っていただきたいと存じます。

スペインも大いに結構ですが、上位クラブでレギュラーを取るのは至難の業だと私は考えます。

「俊輔よ、セルティックで伝説になれ!」、これだけでも大変なことだと思いますので、とにかく出来るだけ向こうで頑張って欲しいです。

小谷泰介 @ 2008年 05月 26日 17:37:16

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プロフィール
小谷泰介
小谷泰介
(著者近影:昨年7月にチェルシーFCのレジェンドで元イングランド代表のケリー・ディクソン氏とともに)

1955年、タイ王国バンコク生まれ。
フットボール・ジャーナリスト。
四半世紀に及ぶ取材経験をベースにしたジャーナリスティック、かつ辛口の解説はラジオ、テレビで人気を博した。
また、欧州のプロクラブの指導者や選手に知己が多く、クラブ経営にも造詣が深い。

著書に『拝啓 川淵三郎殿』(モダン出版)、『来日サポーターPERFECT図鑑』(東邦出版)などがある。
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