釜本さんが泣いている・・・(1)
中田英寿氏が開催のエキシビションマッチ 2-2のドローに終わる
【6月7日 AFP】サッカー元日本代表の中田英寿(Hidetoshi Nakata)氏が呼びかけたエキシビションマッチ「プラス・ワン・フットボール・マッチ(+1 FOOTBALL MATCH)」が7日、開催された。試合は2-2の引き分けに終わった。(c)AFP
マルキーニョス、バレー、アレッサンドロ、ヨンセン、ダヴィ、エジミウソン、ジュニーニョ、ジウシーニョ、そして闘莉王とくれば、どういった選手達の羅列かお分かりですね。
これは、今期J1の第16節(7月13日現在)に於ける得点ランキングの順位ですが、見事に外国籍の選手によって上位が独占されています。
上から9番目にやっと日本代表の闘莉王選手が名を連ねているものの、彼は帰化組であり、しかもポジションはディフェンダーときていますから、日本人ストライカーの人材不足は深刻です。
これは今に始まったことではないので、皆さん麻痺してしまっているようですが、もしもこの状況を認識しているのであれば、日本代表は何故フォワードが点を取れないといった馬鹿げた議論は止めましょう。日頃のリーグ戦ですら取れていないゴールを、国際Aマッチといった大舞台で取れるはずがないからです。
私は10年以上も前からこの状況を危惧し、当時の川渕チェアマンに、外国籍選手は1ポジション1名ずつに制限すべきである旨の提言をしました。特にFWに関しては、二つしかないポジション、否、極端な場合はひとつしかないポジションなので、特に配慮が必要だと申し上げました。
現在の状況で言うなら、コンサドーレ札幌のように前線にダヴィ選手とアンデルセン選手を並べてはいけないということです。
そうでなくても、いくつかのチームは外国籍の攻撃的MFとFWで好機を演出し、得点を決めてしまう傾向があり、これは決して好ましい状況ではないと私は考えます。
低予算でリーグ戦を勝ち抜くためには、そんな悠長なことは言っていられないと反論なさるGMがいらっしゃるかも知れませんが、それは育成重視に反する行為であり、場当たり的な強化に過ぎないと敢えて私は申し上げたいと存じます。
もう一度指摘させていただきますが、リーグ得点王争いの第9位に帰化組DFの闘莉王とMFの太田圭輔がやっとのことで名を連ね、13位にやっとFWの赤嶺が入ってくる現実は憂慮すべきです。得点王レースの上位15傑に日本人が3人、しかもFWに限って言えばたったの一人というのは、問題であると私は考えます。
似たような状況は、本場欧州でも見受けられ、とりわけ世界のスターが集結するイングランドのプレミアシップでは自国のストライカーが出場しにくい状況が形成されており、さりとてイングランド人のFWが海外で活躍しているわけでもないので深刻です。その悪影響が、EURO2008予選敗退にも影を落としていると分析するのは間違っていないでしょう。
かつて、イングランドにはリネカーという傑出したストライカーが存在したように、日本にも釜本邦茂という不世出のストライカーがおりました。世が世なら、バルサやレアル、或いはバイエルンといったチームで得点王になっていたかもしれない人です。
日本リーグ戦通算252試合に出場し、202ゴールを決めたばかりでなく、日本代表としても国際Aマッチ76試合で75ゴールを決めた驚異的なストライカーです。
その御大は、先頃日本協会の副会長から名誉副会長へ降格人事となり、実質的に日本のフットボール界への影響力を失いつつありますが、現在の日本人ストライカーの現状をどのように憂いていらっしゃるのでしょうか。
ご自身に降りかかった歓迎すべきでない人事の件はさておき、偉大なストライカーとしての半生と、引退後もずっとフットボール界に携わってこられた経歴を鑑みると、日本人ストライカー不在と言ってよい今のJリーグの現状を嘆いていらっしゃるに違いないと思うのです。
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登録日:2008年 07月 17日 12:42:26
コメント
よく代表の時なども「相変わらずの決定力不足」などとマスコミや評論家がうるさく言っていますが、小谷さんの仰るように今のJリーグの現状を見ればどうして日本人のFWは点が取れないのか大体わかるでしょう。
2007年のオシムさんが指揮していた代表でも、高原が圧倒的な攻撃力で代表の攻撃陣を引っ張っていましたが、なぜ高原があの時期に点を決めることができたかというと理由は簡単、それは彼がドイツで点を沢山決めていたからです!Jよりも厳しいドイツで点を決めていたのですから、それが代表で生きて当然です。
「日頃のリーグ戦ですら取れていないゴールを、国際Aマッチといった大舞台で取れるはずがないからです。」小谷さんのこの発言が象徴するように浦和に移籍した近頃の高原は、まるで別人のような選手になってしまい(まぁもしかしたら浦和のシステムやサッカースタイルが関係しているのもあるかもしれませんが)全く点が取れていません。
その影響もあり彼は代表からも外れています。
やはり常日頃リーグ戦でゴールを決めるのは大事なことだと思います!このままいけばJクラブの全体が外国人依存症に陥ってしまう時が来るかもしれませんね。
ところで話は変わりますが先日僕が「過酷な監督業」の項目に2回目のコメントをした記事を読んでくださったでしょうか?
念のためもう一度書いておきます、緑の血。(VERDY LOVE) これをYAHOOで検索すればすぐに出てきます。そしてこのブログの中にある「ブログ内検索」の項目で、新会長誕生秘話と入力して検索すればすぐに見つかります。
とにかく小谷さんには絶対に読むことをお勧めします。ぜひ読みましたら感想をお聞かせください。
ボン @ 2008年 07月 17日 22:11:16
ボンさん、ありがとうございます。^^
私もついでに読ませていただきましたが、実に六川さんらしい記事ですね。
今回の会長選の動向とインサイドリークには、かなり神経を尖らせていましたが、この記事は、おそらく現時点で最も真実に近い情報だと想いました。
小倉氏がFIFA理事などの多忙を理由に辞退された事は賢明であったと想います。
スマートな感性の小倉氏の事ですから、もうこれ以上は川淵氏の手駒としてJFA内のパワーゲームにつき合わされるのを嫌がったのでしょうね。
しかしながら、川淵氏は他に良策が無かったとは言え、犬飼氏を会長とした事が吉と出るのか凶とでるのかは、興味深いですね。
ワンマン気質という意味では、犬飼氏は川淵氏に勝るとも劣らない方ですからね。
新たな独裁者の誕生となる可能性も高いですね。
釜本氏は予想通りに、いまや徳川お世継ぎ毒殺と並ぶ定番の名誉副会長への追い落としを喰らってしまいましたね。
野村氏や平田氏の時には怒りも沸いてきましたが、もう辟易としてしまいますね。^^;
ただ、昨年末に川淵氏主導のオシム監督解任・岡田監督招聘に我慢ならず、JFAハウス近くで反意活動をしていた時に、偶然会うことのできた釜本氏の独特の笑顔を想い出すと少し胸が痛みますが。。。
犬飼氏と川淵氏は本来ならば共棲できない性質同士と読みますが、良い抑止力効果が生まれればと僅かに期待はしておりますし、犬飼氏の何かを変えようという意気込みが私欲に傾く事無く好転する事を願っております。
プーアール @ 2008年 07月 18日 01:28:44
すみません、文章後半の小谷さんへのコメントがうまく跳びませんでした。^^;
本当に、いまやツチノコ並みに発見が難しくなった不動の日本人エースストライカーですが、どうすれば良いのですかね?
こうなったら、3のつく日と3の倍数の日の試合は日本人FWしか起用してはならないって言うのはどうでしょうか?
小谷さんから、是非、イレブンミリオンなどの語呂合わせが大好きな鬼武チェアマンに御提案をお願いします。^^
ところで、小谷さんや皆さんは現在の日本人FWで好きな選手は誰ですか?
私は、ジュビロの前田遼一が一番好きですかね。
そして、いまだに京都の柳沢敦の動きは素晴らしいと想ってしまいます。
また、最も得点の香りを感じるのは神戸の大久保であって、最も身体的ポテンシャルを感じるのは京都の田原豊ですかね。
前田や柳沢を評価する私の思考自体が、戦術やスペースに対する高い考察力を持ち周りを活かす動きのできるFWにフォーカスしてしまっているので、私のような嗜好の方が多くなればなるほど、日本人FWの得点力不足を引き起こす土壌にもなってしまっているのでしょうか。。。^^;
もっと無骨にガツガツと点を取りにいき、強引でも点を取ってしまう、そんな釜本氏のような日本人FWが育つ土壌は、残念ながら現在のJリーグには無さそうですね。
プーアール @ 2008年 07月 18日 02:11:07
ボンさん
いつもコメントを有難うございます。
貴殿のご要望に応える為、また日頃の感謝の気持ちを込めて、先程ブログ(窯元さんが泣いている②)をアップさせましたのでご一読下さい。
プーアールさん
私の一番好きな日本人ストライカーは驚くなかれ、貴殿と同じ前田選手でございます。ただ、ここのところ怪我もあって伸び悩みの傾向があるのが気になるところです。
柳沢も良いし、大久保も素質は認めます。田原の身体的ポテンシャルの高さにも異論はございません。
後は、高松や佐藤寿人も好きなタイプの選手です。
しかし、どの選手を列記しようが、どんぐりの背比べの感が否めないのも事実でして、この際闘莉王ストライカー転向説を支持してみようかと考えています。水戸ホーリーホック時代もチームの得点王でしたしね!
小谷泰介 @ 2008年 07月 18日 17:19:27
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- プロフィール
- 小谷泰介
- (著者近影:昨年7月にチェルシーFCのレジェンドで元イングランド代表のケリー・ディクソン氏とともに)
1955年、タイ王国バンコク生まれ。
フットボール・ジャーナリスト。
四半世紀に及ぶ取材経験をベースにしたジャーナリスティック、かつ辛口の解説はラジオ、テレビで人気を博した。
また、欧州のプロクラブの指導者や選手に知己が多く、クラブ経営にも造詣が深い。
著書に『拝啓 川淵三郎殿』(モダン出版)、『来日サポーターPERFECT図鑑』(東邦出版)などがある。
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