読者の関心とプライバシー。
8年間監禁されていた女性、事件の詳細暴露で新聞社を訴える オーストリア
【4月28日 AFP】(一部更新、写真追加)10歳で誘拐され、8年間の監禁生活から2006年に保護されたオーストリア人女性が、事件の詳細を報じた新聞社を相手取って21日までに訴訟を起こした。
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(c)AFP
イギリスに住んでいて、イギリスの新聞を読んでいると、日本のメディアよりプライバシーへの規制が緩いのを感じる。ロイヤルファミリー、政治家や有名人など、彼らにメディアの目の届かない時間などないのではないかと思うぐらい、彼らの私生活はタブロイド紙を中心に報道されまくっている。
報道の使命は読者に情報を提供して、民主主義を保ったり、犯罪、事故や病気を事前に防いだりだとか、権力が暴走しないための監視役だったりとかする。その一方で、報道はお金を稼ぐための道具でもある。新聞が多くの人に読まれて、広告への効果が高ければ広告収入はどんどん増える。だから、市民に関心を持ってもらえるメディアであることは、ビジネス上大切なことである。
そこで、メディアで起こっていることは、表現が簡単で理解しやすく変化していると同時に、内容がスキャンダルやゴシップなどタブロイド化している。人々を楽しませる記事が増える一方で、報道の使命を持った記事が減っているという。報道の使命というと、ほかにも"公共の関心に応えなければならい"というのがある。多くの人が関心を寄せる有名人の私生活はメディアが応えるべき公共の関心なのだろうか。
イギリスではPCCコードというのがあって、独立した監視団体がメディアの暴走を止めるべく活動している。プライバシー侵害などコード違反したメディアに改善要求をしたりする。それでも、日本よりは緩い。日本の自己規制はどのように成り立っているのか、今さらながら知りたいなと思う。
オーストラリアで明るみになった、悲惨な監禁事件。73歳の父親が43歳の娘を25年間監禁したうえ、性的虐待を受けたその娘は彼との子どもを7人(5歳から19歳)生んでいる。それと同時に、10歳で誘拐され、8年間の監禁生活から2006年に保護されたオーストリア人女性(19)の情報もいろいろと流されている。この事件の詳細を報じた新聞社がプライバシー権の侵害として彼女から訴えられたようだ。未成年者の被害者、特に性的虐待などに関係しているかもしれない事件にかかわった未成年者の人権はもっと慎重に保護されるべきだと思う。
前者の事件、父と性的虐待を受けた娘の子ども7人のうち3人は今朝のイギリスの新聞で顔写真を公開されていた。オーストリアの事件だから、いくらイギリスで報道しても偏見や差別を受けてその子どもたちが最低限の生活を遅れなくなるようなことはないのかもしれない。でも、やり過ぎと感じるのは、商売魂に欠けるからなのだろうか。それとも、公表すべき重要な目的が自分には見えていないのだろうか。
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登録日:2008年 04月 29日 20:13:21
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