2006年 06月
どの社も報じなかったマカオの「血のメーデー」事件-返還後最大の流血事態-
【香港 1日 AFP】香港で1日、メーデー(May Day)の記念集会が開かれ、労働者らが香港政府に、最低賃金と最長労働時間制限の法制化や、労働者のための保護政策の改善を要求した。写真は1日、メーデー行進に参加し、横断幕を掲げる労働者の子供たち。(c)AFP/TED ALJIBE
写真は香港でおこなわれた5月1日メーデー(労働節)のデモ風景。こどもたちの後方の横断幕(横幕)には、「パパ!ママ!いつになったら帰ってくるの? どうしてご飯がないの?」という悲痛な叫びが書かれている。その上に書かれている「工盟」というのは、香港職工会連盟という民主派系のローカル・センターの略称。立法会(国会に相当)に、李卓人(カトリック)と、劉千石(プロテスタント)という二人の直接選挙で選ばれた議員を出している。香港にはこのほか、香港工会連合会(工連会)という強力な左派ローカル・センターもある。
イギリス植民地時代から「レッセ・フェール」とよばれる自由放任経済で多くの資本を集めてきた香港は、法人税が安いなど、企業家保護は徹底しているが、対照的に労働者保護は弱い。最低賃金制がないため、低所得者は生活のために長時間労働を強いられている。このため、「香港の労働者は見た目は豊かな生活をしているが、じつは世界一ストレスをためているのだ」、という指摘もある。
いっぽう、香港のお隣の旧ポルトガル領マカオでは、1999年12月20日の中国返還以来、四半期ごとのGDPが20パーセントを優に超えるという空前の好景気が持続している。ところが、絶好調かと思いきや、今年のメーデーでは、「外労反対」(マカオ域外からの労働力導入反対)を叫ぶ2000人あまりの労働者が暴徒化。警官隊の阻止線を突破して政府ビルになだれ込むという、返還後最大の流血事態に発展していた。
日本語媒体がことごとく無視した、マカオの「血のメーデー」事件の深層を追った。
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登録日:2006年 06月 30日 06:17:49
美女の中華人類学・その肆-2006年ミス・ユニバース中国代表資格剥奪事件-
<2006年度ミス・フィリピン・アース大会>マニラで開催 - フィリピン
【マニラ/フィリピン 26日 AFP】「ミス・フィリピン・アース大会」が26日、マニラ(Manila)で開催された。5月14日には24名の出場が、環境保護意識に焦点を向けた美人コンテスト「2006年度ミス・フィリピン・アース」(Miss Philippines Earth 2006)のタイトルを狙って争い合う。写真は、水着をモデルする出場者を写すカメラマン。(c)AFP/JOEL NITO
(写真下)中国広東省広州で開催されている第18回シティ・ビューティ・コンテスト(美在花城・広州電視台主催)の水着による淘汰賽の一コマ。現代中国大陸におけるミスコンの草分け的存在である。(龍眼撮影)
写真はミス・アース(地球小姐)の主催国、フィリピンでの国内決選大会。フィリピンに主催機構を置くミス・コンテストには他にミス・アジアパシフィック(亞太小姐)もあり、世界で五本の指に入るビューティ・ページェントのうち二つを主催するという、隠れたミスコン大国。 龍眼が追跡している中国ミスコンの国際大会はいずれもこれより下位に序列される。このため、中国では2003年にミス・ワールド世界大会を海南島に招致するなど、国際的に権威あるビューティ・ページェントの世界大会を中国に誘致する動きをさかんに行っている。
その一方で、今年のミス・ユニバース中国代表をめぐっては、3月1日に選ばれた齋芳さんと、中国内の主催機構との間で思いがけない争いごとが生じた。事態は長期化しており、当事者のみならず、ファンをも巻き込んで、修復しがたい傷口を広げている。
中国ミスコンに賭ける、人々の願望と欲望を追った。
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登録日:2006年 06月 26日 09:19:12
浮き輪を持って、温泉へ-台湾の温泉文化-
【台北/台湾 18日 AFP】日本の温泉文化が台湾の温泉産業の発展に大きな影響を与えている。スプリング・パーク・インターナショナル(Spring Park International)提供の写真は、台北(Taipei)郊外の人気の温泉スポット、烏来(Wulai)の浴場で湯船につかる女性。(撮影日時不明)(c)AFP

さきほど大地震に見舞われたインドネシアのジャワ島も、台湾、そして日本も、環太平洋火山帯に属する。台湾もまた過去にいくたびもの震災に見舞われ、多くの犠牲を払ってきた。だが、見方をかえれば、地震国は同時に温泉天国でもある。台湾は日本に負けない温泉資源の宝庫。写真の北投温泉は、日本でも有名な「北投石」が産することでも有名。良質の源泉がこんこんと湧き出ている。台北市街地から30分で湯けむりのたちのぼる温泉郷にたどりつけるのだから、これは感動ものだ。
台湾には北投温泉のほかにも、泥湯や冷泉など、ユニークな温泉があまたある。ところが、台湾人の温泉の楽しみ方は、日本人のそれとはかなり異なっている。そんな台湾の温泉事情を紹介したい。
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登録日:2006年 06月 20日 07:53:45
三つの六・四天安門事件追悼集会-香港・マカオ・台北それぞれの六・四の過ごし方-
【香港 4日 AFP】香港のビクトリア(Victoria)公園で4日、1989年の天安門事件に抗議する数千人が、夜通しの犠牲者追悼集会を行った。この事件では、6週間続いた民主化要求デモの鎮圧に中国人民解放軍(People’s Liberation Army)が介入し、数百とも数千人とも言われる一般人が射殺された。写真は、集会でろうそくを掲げる少女。(c)AFP/TED ALJIBE
今年も六・四天安門事件追悼キャンドル集会の季節がやってきた。この日決まって報道されるのは、十七年前に惨劇がおこった北京の天安門広場の平穏な風景と、香港の六・四天安門事件犠牲者追悼キャンドル集会。キャプションでは「数千人」と控えめな表現だが、主催者発表の「4万4千人」はともかく、今年も2万人ほどは集まっていた。(香港警察は1万9千人と発表、香港返還の1997年以降、董建華行政長官執政時代は、警察は六・四集会の参加人数を発表していない)。
平日週末を問わず、晴雨にかかわらず、毎年飽きもせず、夜遅くまで集会を続けてきた香港市民には、本当に頭が下がる思いだ。
今年は日本のメディアの多くが、六・四集会を取材、報道しなかった。
タネを明かせば、手が足りなかったのだ。香港返還後、報道各社の香港支局の役割はいわば「アジア遊軍」。インドネシアのジャワ島でおこった地震取材に駆り出され、六・四集会取材どころではなかったはずだ。
ところで、香港の六・四集会には、毎年どのような人々が集まり、どのような時間を過ごしているのかご存じだろうか? 同じテーマの集会は、旧ポルトガル領の中華人民共和国マカオ特別行政区や、中華民国(台湾)の台北でも毎年行われている。報道では伝わってこない、6月4日夜の過ごし方をじっくり紹介したい。
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登録日:2006年 06月 13日 07:06:49
- プロフィール
- 龍眼
- (男)
- 本名和仁廉夫。 ジャーナリスト。高校、予備校の教壇生活を経て現職。1990年代から香港問題に関わり、マカオ、台湾、中国、華僑華人世界の持つ多様な観点を紹介してきた。著書に、『旅行ガイドにないアジアを歩く・香港』(梨の木舎)、『香港返還狂騒曲』、『歴史教科書とアジア』、『東アジア・交錯するナショナリズム』(社会評論社)など。自称の「龍眼」とは、中国南部で広く食されるライチに似た果物。淡い茶褐色で、食味はジューシィ。そもそも「龍」とは、中華世界の幻の神獣。「龍眼」はその「龍の眼」に由来している。
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