2006年 10月

赤シャツ軍団は陳水扁総統を引きずりおろせるか?-実況編-

台湾建国記念日、団結呼びかける総統と辞任要求する野党 - 台湾

【台北/台湾 10日 AFP】自身と親族の汚職疑惑で辞任を要求されている陳水扁(Chen Shui-bian)総統は、10日の国慶節(建国記念日)に行った演説の中で、民主化運動に積極的に取り組むことを宣言し、国民全体の団結を求めた。一方、総統官邸から少し離れた場所では、野党国民党(Kuomintang、KMT)の支持者数万人が、同党のシンボルである赤い衣服と帽子を身につけ、陳総統の辞任を求める抗議集会を開いた。写真は同日、台北市内の道路を埋めるKMT支持者による陳総統辞任要求デモ。(c)AFP/PATRICK LIN

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10月10日、中華民国台湾の第95回双十節(国慶節、建国記念日)は、ますます高まりを見せる陳水扁総統辞任要求のなかで、波乱の一日となった。
辞任要求の中心は、施明徳元民進党主席が呼びかけた「倒扁百万運動」(陳総統を倒す100万人運動)に結集した、無党派市民を中核とする人々。

彼らは、与党民進党のシンボルカラーである緑、野党国民党のシンボルカラーである青(藍)と区別するため、自分たちの運動のシンボルカラーを赤(ないしはエンジ)に定めた。
AFPの写真キャプションにもあるように、固い民進党支持者は、「背後で国民党(KMT)がテコ入れしている」と噂するが、この運動の中核はあくまでも無党派市民。「緑藍不分別」(与野党支持を問わず)を掲げており、来るものを拒まない。このため、野党陣営の支持者も多数参加するようになり、運動はさらにひろがりをみせている。

龍眼は、この日一日、台北市街をめぐり、夕方のデモは施明徳と行動を共にした。
あらためてこの日の一日の動きを振り返ってみたい。また、AFPニュースのすばらしい写真を使って、波乱の記念式典と、「倒扁百万運動」の一日の動きをスライドショー「台湾、波乱の双十節-引きずり下ろされる陳水扁総統」にまとめてみた。テレビでしか見ていない式典会場の混乱ぶりもわかり、この日の動きがより立体的に理解できると思われる。あわせてご覧いただきたい。
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登録日:2006年 10月 13日 21:57:04

赤シャツ軍団は陳水扁総統を引きずりおろせるか?-予告編-

辞任要求運動、10日に200万規模の大集会 - 台湾

【台北/台湾 9日 AFP】民主化運動を率いる施明徳(Shih Ming-teh)元民進党主席が9日、記者会見を行い、10日に総統官邸前広場で行う大集会への参加を呼びかけた。施氏は陳水扁(Chen Shui-bian)総統に対する辞任要求デモを率いており、10日の集会には200万人の参加を見込んでいると語った。写真は同日、台北で記者会見に応じる施氏。(c)AFP/PATRICK LIN

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いま台北に来ている。

9月に中国取材で立ち寄った香港で、1989年当時北京で暮らしていた友人が、台湾情勢を見て、「天安門事件を思い出した」と話すのを聞いて、血が騒いだのだ。

きょうは中華民国台湾の国慶節(双十節、建国記念日)。

施明徳元民進党主席率いる「倒扁百万運動」は、きょう記念式典が開かれる総統府周辺に、台湾全土から200万の民衆(台湾の全人口は約2300万人)を集め、陳総統に辞任をを迫る。

はたして「台湾の子」は、自ら総統の座に押し出した『台湾の子』を引きずり下ろすことが出来るのだろうか?

これから一日、現場で顛末をつぶさに見てくる。
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登録日:2006年 10月 10日 10:30:02

いつでも、どこでも、絵になる長毛-香港街頭運動家の気になるひとコマ-

スパイ容疑の記者、支持者たちが釈放を求め抗議行動 - 香港

【香港 1日 AFP】8月に北京(Beijing)の裁判所からスパイ容疑で懲役5年の実刑判決を受けたシンガポールの英字紙「ストレーツ・タイムズ(Straits Times)」の記者、程翔(Ching Cheong)氏の釈放を要求する抗議集会が1日、香港で開かれた。
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(c)AFP/Samantha SIN

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香港市民なら、誰ひとりとして知らない者がいない街頭運動家、梁國雄(リョン・コックフン)。あだ名は「長毛」(ロン毛)。長髪をたなびかせ、警官隊と激しくぶつかり合う。いわば、全共闘の学生が、ゲバルト生活をやめずに、そのまま50代のおじさんになった構図。

少年時代から街頭デモに明け暮れた民主活動家。2004年9月の香港立法会選挙に当選し、めでたく高給取りになった。

だが、議員になっても威張らない。えらぶらない。今までと同じようにまじめに街頭デモを続けている。Tシャツ姿でどこにでも駆けつけ、激しいアジ演説をぶつ。
街頭運動のアイドル。だから、香港のテレビニュースには、いつも登場。

そんな長毛を、香港の人々はこの上なく愛してきた。AFP香港支局のカメラマンも長毛がお気に入りらしく、香港人のなかでもバツグンの登場頻度。

龍眼もブログの2回目(06年4月29日)で長毛を詳しく紹介した。今回はあまりにも出来ばえのいい写真に惚れこんで、ちゃっかり龍眼が撮影した長毛の写真もご紹介。
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登録日:2006年 10月 07日 00:42:27

呂秀蓮の思い、馬英九の思い-それぞれが見せた複雑な表情-

退陣を迫られる陳総統、支持者たちが大集会 - 台湾

【高雄/台湾 30日 AFP】汚職疑惑により大規模な辞任要求に直面している陳水扁(Chen Shui-bian)総統の支持集会が30日、高雄(Kaohsiung)で行われ、数万人の支持者たちがデモで通りを埋めた。写真は、高雄の集会でスローガンを叫ぶ陳総統。(c)AFP/Sam YEH


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 このほど結党20周年を祝った民主進歩党(民進党)。

国民党一党独裁時代には「党外」と呼ばれ、投獄、白色テロなどの弾圧を一身に受けてきた。 それがミレニアム総統選挙で劇的な勝利を収め、執政6年あまり。政権掌握後は、「民主派政党」としてよりも、「独立派政党」としての色合いを前面に押し出したかに見える。

 議会で多数を占める野党勢力に阻まれ、これといった政治的実績をあげられないなかで、陳水扁総統は台湾民衆の心のなかの、「台湾人意識」を揺さぶり、これを奮い起こすことで、かろうじて政権を維持してきた。

 だが、民進党関係者に相次いだ収賄疑惑。陳総統の家族にもインサイダー取引疑惑が露顕し、ついに総統自身にも、国家安全局資金をめぐる流用疑惑がかけられた。

 この夏から始まった施明徳元民進党主席らによる「倒扁100万人運動」は日増しに勢いを増し、高雄市で開催された民進党結党20年集会は、激しい逆風のなかでの開催となった。

 写真を見てもわかるように、狂おしいまでに気持ちを昂らせる陳水扁総統。そのかたわらで、呂秀蓮副総統が、妙に冷めた表情をしている。もしも、陳総統が任期半ばで退陣する事態となれば、否応なく彼女が「中華民国第11代総統」に昇格するのだ。

 もう一枚の写真を見ていただきたい。2004年12月、当初は劣勢を伝えられていた国民党が、立法委員選挙(総選挙に相当)で辛勝し、野党陣営で過半数を確保した時の記者会見の様子。ひさびさの勝利にはしゃぐ連戦国民党主席(当時)を横目に、腕を組んで複雑な表情を見せる馬英九台北市長(現国民党主席)。それぞれの置かれた立場が、晴れ舞台での表情にも見て取れる。

 台湾政治の節目節目で見せた二人の表情から、「倒扁運動」に揺れる台湾の、今後を占ってみたい。 
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登録日:2006年 10月 05日 05:20:49

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プロフィール
龍眼
(男)
本名和仁廉夫。 ジャーナリスト。高校、予備校の教壇生活を経て現職。1990年代から香港問題に関わり、マカオ、台湾、中国、華僑華人世界の持つ多様な観点を紹介してきた。著書に、『旅行ガイドにないアジアを歩く・香港』(梨の木舎)、『香港返還狂騒曲』、『歴史教科書とアジア』、『東アジア・交錯するナショナリズム』(社会評論社)など。自称の「龍眼」とは、中国南部で広く食されるライチに似た果物。淡い茶褐色で、食味はジューシィ。そもそも「龍」とは、中華世界の幻の神獣。「龍眼」はその「龍の眼」に由来している。
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