2006年 11月
世界一短いクルーズ-香港スターフェリー物語-
【香港 12日 AFP】48年の歴史を持つ香港のスターフェリー乗り場が、11日の深夜0時に閉鎖された。新しい乗り場は154万ドル(約1億8000万円)をかけて、現在の場所から西に360メートルの位置に建設された。跡地は6車線のバイパス道路とショッピングセンターに使用される予定。写真は、最後の客を乗せるスターフェリー(左)の1隻。(c)AFP/Samantha SIN
イギリス植民地時代から百数十年の歴史がある香港のスター・フェリー。
(AFPの写真は中環の天星埠頭で出航をまつスター・フェリー。写真下は香港島を背にゆったりと進むスターフェリー。龍眼撮影)
天然の良港、ビクトリアを擁する香港で、毎日休まず香港島と九龍半島を結んできた。
船賃は下層で1、7香港ドル(約27円)、上層でも2、2香港ドル(約35円)。
いまや香港島と九龍の間には、鉄道が3本、バスなど自動車が通るトンネルも3本ある。
だからスター・フェリーに乗るのは、時間にゆとりのある老人たちと、観光客が中心。
埋め立てで年々狭くなるビクトリア港で、束の間のショート・クルーズを楽しむのだ。
そのスター・フェリーから、思い出の場所が消えた。
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登録日:2006年 11月 22日 07:15:39
一日に三つの「国境」を越える-連休中国の殺人的イミグレーション-
【マカオ 31日 AFP】航空業界が急発展する中国で31日、国内唯一の国際的航空ショー「China International Aviation and Aerospace Exhibition」が第6回目の開催を迎えた。マカオ北部広州(Guangzhou)の珠海市(Zhuhai)で開催され、世界各国から航空大手が集う。写真は同日、調印式後に握手をするエアバス(Airbus)のローレンス・バロン(Laurence Barron)副社長(左)と、上海航空(Shanghai Airlines)のZhou Chi会長。(c)AFP/Ted ALJIBE
10月29日、マカオの東亞ドームで開かれる「ミス・アジア・ビューティ・ページェント」(亞洲小姐競選總決賽、写真下)を取材するため、前日香港からマカオ入りした。ところが当地の連休とマカオで開かれていた「媽祖文化節」が重なり、どこのホテルも満室。仕方なく、境界を越え中国の珠海経済特区拱北(ゴンペイ)に避難したが、これが裏目に出た。
じつは珠海も「国際航空ショー」が開催される前日だったのだ。一日に三カ所も出入国(出入境)を繰り返して、いつまでも進まない長い行列に、ほとほと疲労困憊した。
取材が終わって、香港に移動しようとしたところ、こんどはマカオ・フェリーが満席。翌日午前3時の便まで満席で、夜11時のVIP用ボックスシートしか切符がないと聞かされ、さらにマカオに一泊する余録までついた。安易に考えていた境界(国境)越えだが、これだけの苦労を重ねたのは、貴重な体験だった。
「ミス・アジア」については、「美女の中華人類学」シリーズでのちに詳しく報告することにして、連休中国の出入境がいかに消耗するものか…。「渾身」の体感りポート。
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登録日:2006年 11月 11日 22:39:11
赤シャツ軍団は陳水扁総統を引きずりおろせるか?-風雲編-
【台北/台湾 3日 AFP】台湾検察当局は3日、陳水扁(Chen Shui-bian)総統の夫人、呉淑珍(Wu Shu-chen)容疑者を汚職および文書偽造容疑で、陳総統の元側近3人とともに起訴したと発表した。呉夫人は公費横領の罪に問われ、有罪となれば最低でも禁固7年の刑が科せられる。一方、検察は陳総統については、総統として刑事訴追免除の特権があるため現時点では起訴しないと述べた。写真は台北(Taipei)で、1月15日に実施された与党民進党(Democratic Progressive Party、DPP)の党首選挙で投票する陳総統夫妻。(c)AFP
陳総統の家族が揃って写っている写真は、6年前の2000年3月の総統選挙で、民進党の陳水扁が宋楚瑜(無所属)連戦(国民党)を退けて、中華民国台湾の総統に選ばれた夜のステージ(2000年3月龍眼撮影)。
呉淑珍夫人は最近のそれ(AFPの写真は2004年3月再選時のもの)とはうってかわり、晴れやかな顔をしている。長男の致中はニキビ面。兵役も、米国留学も、結婚も、まだまだ先のことだった。長女の幸妤も歯科大学生。のちに歯科医の趙建銘氏と結ばれたが、その趙建銘氏がインサイダー取引で逮捕された。
2000年の総統当選当時は、微笑ましく、祝福された家族だった。ところが「第一家庭」(ファースト・ファミリー)になってから、どこか狂い始めた。いまや台湾の民心はこの一家を、「金権腐敗」「諸悪の根源」とみなしている。そしてついに11月3日、呉淑珍夫人が総統府の機密費を私的に流用した容疑で起訴された。
現職の「国家元首」夫人が犯罪者として刑事裁判にかけられるという、前代未聞の事態に突入した台湾。波乱の顛末をふりかえって見よう。
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登録日:2006年 11月 04日 11:37:42
- プロフィール
- 龍眼
- (男)
- 本名和仁廉夫。 ジャーナリスト。高校、予備校の教壇生活を経て現職。1990年代から香港問題に関わり、マカオ、台湾、中国、華僑華人世界の持つ多様な観点を紹介してきた。著書に、『旅行ガイドにないアジアを歩く・香港』(梨の木舎)、『香港返還狂騒曲』、『歴史教科書とアジア』、『東アジア・交錯するナショナリズム』(社会評論社)など。自称の「龍眼」とは、中国南部で広く食されるライチに似た果物。淡い茶褐色で、食味はジューシィ。そもそも「龍」とは、中華世界の幻の神獣。「龍眼」はその「龍の眼」に由来している。
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