2006年 09月 27日

建物も人生も工事中です― 設計図はありません―

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今度、新しく家を借りる事となった。
正確には、作業場を兼ね備えたモノで、今までよりも作業環境が数段アップする予定となっている。 この物件、今風に例えるのであれば「複合施設」とでも言えば良いのか。 築30数年の複合施設ビル。 かなりの年代ものである。

このビル、そう大きくはないモノではあるが、魅力のたくさん詰まった仕様となっている。 当たり前だが、作業場付き。 町工場の多いエリアに建つこの物件、元は同じく町工場の1つであったらしく、1階全体がだだっぴろく、何もないスペースとなっている。 天井までの高さは十分すぎるほど確保してあり、下はコンクリート、さらにはシャッターが2基付いており、作業スペースとしてはこれ以上望めない。 2階は、居住エリア。 そして、なんと言ってもこの物件の目玉は3階。 いや、いわゆる屋上と言われている「あれ」である。 一応、この階は半分が本当に屋外で「屋上仕様」となっており、もう半分はちょっとした屋根付きの「サンルーム」的スペース。 とても風通しが良く、昼間はとても明るい。 早いところ、このスペースを堪能したいものである。

しかし、全ての事物がそううまく行くはずもなく、やはり問題も山積みである。 さすがに築30数年ともなると建物の老朽化も始まるらしく、いろいろなところにガタが来ている。 その中でも本当に大変なのが建物自体の傾き。 こればかりはどうしようもないので、最低限の処置を施す事で対処する事にした。 水平な床をオリジナルの斜めの「ピンポン玉が転がり放題」な床の上に「載せる」方法。 この作業は何気に大変で、そして地味な作業となっているが仕方がない。 これを施さないと、常に傾いた状態で生活をしなくてはならなくなってしまい、おそらく体にも何かしらの影響が出るであろうし、それは必ずしも良いものではない様な気がする。 体の基調を崩してしまっては、元も子もない。

そんな大変なリフォームでも、いったん始めてしまうとこれが意外と楽しめるものとなっており、「ココヲコウシテ、アソコヲアアシテ」といろいろなアイデアが湧いてくる。 隅から隅まで全ての事が終わるのはいつになる事やら、と言いたくなるほどやる事が満載だし、その上やりたい事がどんどん増えていっているのが現状ではあるのだが、そんな過程を少しずつ消化して行く度に、自分の中でこの建物に対する愛着がどんどん増してくるのが手に取るように良く解る。 元は自分とほぼ同じ位の年を重ねて来ただけの「古っぽしい」建物以外の何でもないモノだった訳だが、手を加える度に建物が自分の色に染まっていく感じがあり、且つこの建物自体が自分を建物色に染めていく感も実は感じられたりもする。 結局のところ、建物に自分の手を加える事とは、その相手となる建物を消化し理解する事に他ならない様で、理解が深まる度に新しいアイデアが湧き、それがより深い愛着へと繋がる。 そして、それがまた新たな理解へと繋がり、アイデアが湧く。 そうしてこのプロセスが繰り返され、ここに住む自分とこの建物との間には特別な波長が生じてくるような気がする。 お互いをそれぞれの持つ色で染め合い、少しずつ同系色、または「お似合いの色同士」へと近づいていく。 実はこのような行程は何も特別なことではなく、普段の生活の中で見つけられるものと何ら変わりはない。 人と接すること、家族や恋人と接すること、買い物をすること、ご飯をたべること。 色々な過程において、人間は係わるもの全てと色の染め合いを行っているはずである。

今回の工事はまだ始まったばかりですが、少しずつ進むであろう色の染めあいの過程をこのページを借りて紹介していきたいと思っています。 プロではないので、自分たちのペースでゆっくりと進めていきます。 どうぞ、「流浪な」リフォームを楽しみにしていて下さい。

Art of Coloring Life
やはり、人生は単色よりも色とりどりの方が楽しいと思う

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登録日:2006年 09月 27日 14:30:51

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