2007年 05月 08日

就職人気ランキング<求める職場環境

子供の日に泳ぐ、大量の鯉のぼり - 相模原

【相模原 5日 AFP】5月5日の子供の日を祝い、各地で色とりどりの鯉のぼりが掲げられた。写真は4日、相模川で風に泳ぐ1200もの鯉のぼり。(c)AFP/Toru YAMANAKA

AFPBB News


先日、2008年春の大学生が選ぶ就職先人気ランキング調査が発表されました。上位企業に若干の変動はあるものの常連の顔ぶれが並びます。例年、学生にとっての知名度やブランドで選ばれる傾向にあり、消費者としてより馴染みがあり、良いイメージを持ちやすい企業に人気が集中しがちであることは否めません。しかし、ご存知のとおり、新卒時の就職先の人気が個人ないし周囲に与える影響は一過性のものであり、個人の人生にとっては、社風、実際のワークスタイルや仕事のやりがいといった職場環境こそがはるかに重要といえます。

但し、企業を選ぶ上で、この「職場環境」という観点は厄介なものであることも事実です。
理由として第1に、企業の制度面については、会社HPやパンフレットなど外部から情報を入手することも可能ですが、現場での運用実績についてはリサーチしづらいこと。第2に、OB訪問などの機会を通じた実際に働く社員の意見も大いに参考になりますが、あくまで個人の経験と感覚に依拠する情報であること。第3に、面接という選考プロセスの中では、
質問の仕方によって勤労意欲をネガティブに捉えられてしまうリスクも孕み、候補者が企業にヒアリングしづらい項目であること。また仮に質問ができても、“個人差が大きい”という一般的な回答が得られて終わることも多くあります。こうした結果、やはり“実際には入社してみないとわからない”という結論に帰着してしまうものです。

そこで、たとえばその就業時間やワークスタイルは他社と比べて相対的にどうなのか、業界及び職種を跨いで全体感を持って俯瞰するためには、キャリアコンサルタントのような第三者的意見が有用といえます。客観的な指標がなく測りにくい企業情報をどう候補者に伝えるか、非常に難易度が高いわけですが、ここぞ我々の腕の見せ所なのです。

ご参考までに一つご紹介すると、『若者はなぜ「会社選び」に失敗するのか』(東洋経済新報社)は、新聞社からコンサルティング会社を経て起業という著者自身の経験を活かして、仕事・生活・対価という3つの観点を中心に、多様なベクトルで企業を分析しています。
たとえば、やりたい仕事ができるか、英語力を活かせるか、女性が活用されているか、評価に納得性はあるか、など。そこで登場するのはやはり一般的に名の知れた企業群ですが、あくまで一例として、たとえ同じ業界でも、企業の成り立ちや社員の属性によって、企業カルチャーやワークスタイルにこれほど差異があると示唆されています。

さて、冒頭で紹介した「ブランド症候群」に加え、自分の天職を探し求め続けてしまう「青い鳥症候群」もまた、会社を選ぶための自分にとっての軸を持ち、優先順位をつけていくことが処方箋となります。たかが職場環境、されど職場環境。求職者の頭の中では、あれば越したことはないという希望条件欄は、デフォルトでチェックされていて、企業を選ぶハードルが意外と高くなっていることに気づきにくいものです。経験やスキルといったキャリアの棚卸しをする一方で、職場環境についても、自分が本当に大切にしたい価値観は何か、また逆の発想で、自分にとって最もストレスとなる環境要因はどのようなものなのか、複数並ぶ条件に優先順位をつけていくことをお奨めします。

我々のキャリアカウンセリングも、求職者の方々に気づきのプロセスを提供することが大半といっても過言ではありません。一人でも多くの候補者がより納得のいく選択へと辿り着けますように。そのお手伝いができれば幸いです。

カテゴリー[ 國分 泰子 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2007年 05月 08日 23:45:06

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