紅琉球
<女子ゴルフ ADTチャンピオンシップ>初日、宮里 4アンダーで単独首位に - 米国
【ウェストパームビーチ/米国 16日 AFP】女子ゴルフ、米国ツアー最終戦、ADTチャンピオンシップ(ADT Championship)、初日。日本の宮里藍(Ai Miyazato)は、6バーディー、1ダブルボギーでラウンドを終え4アンダーで単独首位に立った。(c)AFP/Getty Images Scott Halleran
沖縄へ出張に赴いた。空港に降り立ってから、迎えの車にのってすぐに高速道路に乗り入れて間もなく目についたもの。それは混み入った丘陵地帯を覆う南国の木々の中に、赤や朱色の斑点が、紅葉のごとく浮き立って見えたことだ。
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この季節に山の木々が紅葉するのは当たり前に感じる。しかし本来、沖縄には紅葉がない。その赤い斑点について、宿泊したビーチサイドに立つホテルの支配人は「紅葉ではなく害虫によるもの」と説明してくださった。
沖縄には固有の「琉球松」が生息している。いま南国の森に浮き出ている斑点は、マツクイムシにより食い散らかされた琉球松の姿だという。ここ数年、外国からやってきたマツクイムシが異常発生し、しかもこのマツクイムシは食い尽くした松を置いて、次々と別の健康な木へと転移を繰り返し続ける。その被害は広がる一方で、これは沖縄全体の深刻な問題となっている。
かつては台風銀座と呼ばれた沖縄も、最近は気候の変化にともなって台風の直撃が格段に減った。そしてこれまで台風一過により浄化されていた海や山の息吹が少しずつ変化しつつある。外来種の渡来や気候変動、土地開発などによって、沖縄の自然はじわじわとあるいは急速に乱れつつある。琉球松の深刻な状況だけでなく、珊瑚やシャコガイの減少しかりだ。
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沖縄県全体のリゾート開発は、官公庁と地元民間企業を軸にして、近い将来目覚しく発展を遂げていく見通しだ。独特の文化と類まれな美しい自然、特殊な立地性などあらゆる面でのポテンシャルに目をつけた外資系ホテルグループも、ぞくぞくと投資や施設開発計画に着手し始めている。
外資系を「外来種」というよりは活性剤としてとらえたいという地元の声は意外に多いようだ。古の時代から、隣国との通商を常に重んじて繁栄しつつ、やがては政治的に流動的にならざるをえなかった歴史を通して、島国的気骨と国際的な柔軟性のふたつの側面を持ち合わせているのが今の沖縄といえる。
ちなみに、最近行われた選挙でも、琉球の独立を目指す派に6000人の支持があったという。この数を多いととるか、すくないととるかは微妙なところだが。
1972年の沖縄返還前、米ドルでお小遣いをもらっていた子供たちがいた。彼らはいま働き盛りの40代となり、ある人は「最後の沖縄人」と自称し、またある人は、「沖縄は47都道府県分の1とせずに1県分の1ととらえるべき」という。一部では「沖縄人」であるからには「日本人」と結婚するのに反対する空気があるというが、実際には「沖縄人」と「日本人」の結婚はごく当たり前の時代だ。
近年、沖縄の文化は、食や音楽、芸能といった様々な要素を通して全国的に話題を呼び、ブームを経て広まり、定着しつつある。さらに、IT革命は国土の位置関係を問わず、飛躍的に情報と文化の均一化を推し進めた。こうした現象は日本国内に限らず、世界各国にある程度共通する現象ともいえる。固有種はいつの世も、なんらかの事件を得て混ざり合い、そしてまた新しい固有の文化を生んでいく。
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那覇市内にある市場は、長らく「県民の胃袋」といわれてきた。しかしいまでは県民ではなく観光客のための市場となりつつあるという。出張の合間、余り時間を利用して、その場所をぶらりと歩いてみた。
懐かしい昭和の雰囲気が色濃く漂っていた。市場には、もう90歳は越えているとみられる女性の売り子さんが思った以上に沢山いた。なかには、私にはまったく意味がわからない琉球語を話す人びともいた。県民の胃袋を支えてきたその言葉たちが、これから先どれほどまで語り継がれていくだろうか。
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登録日:2006年 12月 05日 14:07:15
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ライター・ジャーナリスト・エディター。東京生まれ千葉育ち。千葉県八千代市在住。玉川大学文学部外国語学科を卒業後、広告制作会社、新聞社勤務を経てフリーランスとなり、日本や海外で活動中。「ガンダーラ・ハウス」は気軽なエッセイ集です。近況などは上記「ブログ」のリンクからどうぞ。
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