シャンパーニュ *どこから来てどこへ行くのか*
【ランス/フランス 6日 AFP】東部シャンパーニュ(Champagne)地方で6日、ブドウの収穫が開始された。今年もすでにいくつかのブドウ園で収穫が始まる中、ワイン業界の関係者は、8月の降雨量が大きければ大きいほど、ブドウの収穫量は増加すると期待している。フランスのワイン産業は世界最大のワイン輸出国の地位を保っているが、国内消費の減少と新興生産国の台頭により、大きな痛手を受けている。写真は同日、シャンパーニュ地方Montgenostブドウ園で、シャルドネ種のブドウを収穫する作業者たち。(c)AFP/FRANCOIS NASCIMBENI
シャンパーニュ。ワインの中で私が最も愛してやまないワイン。ランスの町を歩いたときには、それだけで心が躍り、シャンパンハウス近くではシャンパーニュの香りに鼻腔をくすぐられたのを覚えている。
記事中にあるとおり、近頃のフランスワイン業界は、ニューワールドと呼ばれる、南米やオーストラリアなどの新興生産国による痛手が大きいというのは有名な話だ。それでもシャンパーニュは別格だろう、私はずっとそう思ってきた。シャンパーニュと同じ製法で作られるスパークリングワインは数多あれども、それらがシャンパーニュと名乗ることは許されない。シャンパーニュはシャンパーニュ地方で作られるものなのだ。もちろん、シャンパーニュもスパークリングワインに違いはない。が、そう簡単にカテゴライズできない、もしくは“させない”、威厳やプライドを感じさせる。それがシャンパーニュだと思う。そうした独特の世界観をもつ無類のワインのため、フランスのワイン不況もシャンパーニュには無縁のもの、そう思っていたのだ。
さて実際はどうなんだろう。ということで調べてみることにした。
*まずブドウはどうだろう
シャンパーニュでは、ブドウの種類はもちろん、栽培(剪定等)・収穫・醸造・熟成などの方法や期間などがこと細かく規定されている。ブドウの収穫量についても同様で、毎年、制限が設けられる。昨年・2005年の場合、1ヘクタール当たりの収穫量は1万3000kg(そのうち1500kgは品質保持のための備蓄分=収穫量の少ない年のための保険のようなもの)と決められた。ちなみに収穫最終日も設けられるのだが、2005年は10月20日だった。
1999年からの7年間で最悪の年となったのが、ヨーロッパを猛暑が襲った2003年。この年は年明けから天候不順が続いていたそうで、収穫量は1ヘクタールあたり8250kgにしかならなかったという。今夏も、当初は2003年の悪夢再来かと騒がれていたが、ワールドカップが終わったあたりから“夏将軍”も収束傾向。とはいえ、アルザスでは、その暑さのせいで、史上初のブドウ収量ゼロの可能性もあるというニュースも耳にした。シャンパーニュは大丈夫だろうか。
逆に当たり年となったのが2004年・2005年。特に2004年は、収穫可能なブドウの量は1ヘクタールあたり平均で1万8000kgとなり、最悪だった前年・2003年と比べると、その量は約3倍にもなった。
*シャンパーニュの実情
2005年のシャンパーニュの総販売本数は3億740万本。その出荷先の内訳は、フランス国内が1億781万本と6割弱を占め、EU圏内が8070万本、その他海外が4860万本。総販売本数は2000年をのぞいて、1998年からの8年間、前年比プラスの伸びを示している。2000年はマイナスとなっているが、その前年1999年が前年比プラス11.8%となった反動だろう。1999年にそれだけ増えたというのは、ミレニアムを記念してのことに違いない。世界各国・各地で、いつも以上にシャンパーニュのコルクが飛ばされたのが目に浮かぶ。
フランスの前年比にマイナスが目立ち、プラスの年でもその数字が小さいのに対し、プラスの伸びが目立つのが、EU以外の海外。2005年の場合、輸入増加が目立った国は、日本、オーストラリア、中国、インドとアジア勢が多い。インドは売り上げが2倍だったそう。ちなみに、輸入量が最も多かったのは順に、イギリス、アメリカ、ドイツ。将来的には海外向けの出荷が国内向けを上回ると予測されているそうだ。
やはり、とにもかくにもシャンパーニュは別格、そう思っていて間違いないらしい。
※数字は「Office National Interproffesionnel des Vins」HP内の以下の統計を参考にしました
”Champagne. Bilan à mi-campagne 2005-2006 ”
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登録日:2006年 09月 07日 21:44:51
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- プロフィール
- 成田美友
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- ambrosia
- ドイツにある観光公社「Historic Highlights of Germany」でのフリー編集者生活を終え、ドイツから帰国。現在はフリージャーナリストとして活動中
*主な経歴:出版社で旅行ガイドブック、街情報誌の編集、サイト運営会社で食に関するウェブサイトの編集と編集者人生10年目
*ひとこと:土地の歴史や文化に深く根ざしたヨーロッパの食文化に魅かれ、学ぶ日々。米・Society of Wine Educators認定Wine Specialist/日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
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