2006年 04月

国旗いろいろ

生誕400年の国旗 - 英国

【ロンドン/英国 13日 AFP】エリザベス女王(Queen Elizabeth II)はこの4月で80歳になるが、誕生祝いの式典で国民が振る英国国旗もまた、今月で制定400周年を迎える。1606年4月12日に、現在のものとは少し異なる最初の英国国旗が掲げられた。大英帝国を始め、活気に満ちた1960年代のロンドン、極右政策からサッカーのフーリガンに至るまでのすべてをその国旗は象徴している。写真は、軍旗敬礼式でバッキンガム宮殿(Buckingham Palace%)の外を行進するアイルランド近衛歩兵連隊に国旗を振る少女。(2005年6月4日撮影)(c)AFP/CARL DE SOUZA

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 「Union Jack ユニオン・ジャック」の愛称で親しまれている英国国旗。上記のとおり、1606年4月12日に制定されたものは、現在のものとは違うもので、現在の国旗が誕生したのは1801年のこと。1606年に制定されたのは、青地に白の斜め十字+白地に赤の十字のものだった。これは、1603年にスコットランド王・James Ⅵ(ジェームズ6世)がイングランド王・James Ⅰ(ジェームズ1世)としても即位したことで同君連合となり(1707年には合邦してグレートブリテン王国となる)、スコットランド国旗だったSt. Andrew(聖アンドリュー)の青地に白の斜め十字と、イングランド国旗だったSt. George(聖ジョージ)の白地に赤の十字とを合わせて誕生したもの。公的には聖ジョージの赤十字が前面にくるデザインが採用されたのだが、スコットランドでは聖アンドリューの白十字を前面に出したものが公の場でも使われるなど、当初、国旗のデザインをめぐってはかなりの混乱があったようだ。1801年にはアイルランドも連合王国に合併となり、現在のUnited Kingdom of Great Britain and Northern Ireland(グレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国)が誕生した。国旗にも、さらにアイルランド国旗だったSt. Patrick(聖パトリック)の白地に赤の斜め十字が加わって、現在の国旗となったのである。


*国旗に使われている色

 私が小学校のころ、運動会での装飾に使うため、好きな国旗を見つけて自分で描いてみようという授業があった。自分がどの国旗を描いたのかは覚えていないが、隣の席の男子がメキシコの国旗を描こうとしていたのだが、中央の紋章(サボテンの上でワシがヘビをくわえているといったもの)が難しすぎて半ベソをかいていたのを覚えている。ともあれ、そうしてできた万国旗はじつにカラフルで、目を楽しませてくれるものとなった。ふと、国旗に使われている色で一番多いのは何色なのか、ということが気になった。ヨーロッパに限ってみると、ユニオン・ジャックに使われている赤・青・白が多いような気がするが、黒・黄もそれに匹敵するような気もしないでもない。というわけで、ヨーロッパ各国(EU諸国+スイス、デンマーク、ノルウェー)の国旗に使われている色を調べてみたところ、赤系(ひと口に赤といっても濃淡など微妙な違いはある)が圧倒的に多く、そして青系、白、黄系、緑系と続く。私の予想に反して、黒は意外と少なかった。黒を使っているのはベルギー、エストニア、ドイツのみ。
 またヨーロッパ各国では、3色を使った国旗が多いことにも気がついた。フランスのTricolore トリコロール(三色旗)の青が自由、白が平等、赤が博愛を象徴しているというのは有名なところだが、ほかにも

ドイツ: のヨコ3色 → 勤勉・情熱・名誉
ハンガリー: のヨコ3色 → 尊い血の犠牲・純潔・希望
アイルランド: オレンジのタテ3色 → カトリック・(カトリックとプロテスタント)両者の調和・プロテスタント
イタリア: のタテ3色 → 美しい国土(自由)・雪(平等)・愛国の熱血(博愛)
オランダ: のヨコ3色 → 勇気・信仰心・忠誠心

といったようなものがあり(象徴しているものについては諸説あるものも多く、上記はあくまでも一例です)、同じ色でも、それに込められた意味・想いというのは各国さまざまで興味深い。

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登録日:2006年 04月 24日 17:18:14

Matador & Matadora

闘牛廃止を求めてデモ - スペイン

【バルセロナ/スペイン 8日 AFP】バルセロナの闘牛場前で8日、闘牛に反対する抗議集会が行われた。写真はデモでプラカードを掲げてホイッスルを吹く男性。プラカードには闘牛を宣伝し支援するために使用される政府の財源について、「我々の金を無駄にするな」と書かれている。(c)AFP/CESAR RANGEL

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 スペインの国技とされる闘牛。その是非をめぐっては、引用した記事のように賛否両論あるわけだが、スペイン全土には常設だけでも500を超える闘牛場があり、3月12日から始まるバレンシアの火祭りとともに闘牛シーズンに入り、10月のサラゴサでのピラール祭りまで各地で闘牛が開催される。その数は1年で1万5000回を超えるそうだ。スペインの闘牛の起源には諸説あるが、当初、馬上から槍を使って牛を追っていたものから、現在のように人間の身ひとつで牛と向き合う形となったのは、18世紀に入ってからといわれている。
 闘牛といえば闘牛士(Matador)。華やかな衣装に身を包み、迫りくる荒れ狂う牛をあしらいながら、真紅の「Muleta」を片手に剣で牛にとどめをさす。通常、1度の闘牛試合は3人の闘牛士が2頭ずつの牡牛、計6頭の牡牛を相手にする。試合では、牛を弱らせるため、その肩の部分に槍を突き立てる槍士(Picador)も馬に乗って登場する。こうした闘牛の姿を勇ましく美しいと感じるか、野卑で酷いと感じるかは人それぞれだ。


*女性闘牛士の闘い

 闘牛士には見習い闘牛士(Novillero)と正闘牛士(Torero)がいる。闘牛士学校を卒業した見習い闘牛士はまず、若い牛を相手に試合を重ね、その技術・経験を磨いた後、Toroと呼ばれる大きな闘牛を相手にする正闘牛士となる。正闘牛士となる人の数は1万人に1人ともいわれるほどの少なさで、見習い闘牛士として闘牛士生活を終えてしまう人が多いという。
 そんな中、正闘牛士として活躍した女性がいた。1972年マドリッドで生まれたCristina Sanchez de Pablos(クリスティーナ・サンチェス)は、1993年に20歳という若さでマドリッドでデビューし、1996年には正闘牛士となった。その後、1999年に引退するまでに、彼女は186試合を闘い、316頭の牛を仕留めたという。
 彼女が登場するまでは、闘牛はまったくもっての男社会だった。実際、彼女は、闘牛士として牛だけでなく偏見・差別とも闘っていたという。観客や興行者は彼女を受け入れることにそれほど難色を示すことはなかったようだが、同業者である男性闘牛士の中には、彼女と同じ試合に出ることを拒否した人も多かったそうだ。彼女も当然、男性闘牛士同様に命がけで牛を向き合っているという事実、また、彼女の技術が男性闘牛士と比べて見劣りするということがなくても、女性であるというだけでフェアに扱われない。なんと理不尽なことか。クリスティーナ・サンチェスの引退の背景には、そうした偏見・差別との闘いに疲れ、闘牛への情熱を失ってしまったことが大きいといわれている。


*カクテル「マタドール」

 テキーラを使ったカクテルで「Matador」と名のついたものがある。テキーラ1/3、パイナップルジュース1/2、ライムジュース1/6をシェイクし、氷を入れたオールドファッションドグラスに注ぐというもの。テキーラは、スペイン文化の影響が強いメキシコを代表するスピリッツ。個人的には、どこか青々しい夏の草原を思わせる独特の味わいが特徴だと思う。このカクテルは、そのテキーラ独特の香りと、パイナップルのすっきりとした甘み・酸味が心地よい、爽やかな味わいだ。
 今回、女性闘牛士について調べるうち、このカクテルは「Matador」(より細かく訳すとすれば「男性闘牛士」)よりも、「Matadora」(同じく、より細かく訳すとすれば「女性闘牛士」)という名前のほうが合っているように思えてきた。私にとってこのカクテルは、テキーラの青々しい味わいのため、スペインに広がる夏の大きな青空をイメージさせる1杯だ。これは、男性闘牛士の雄雄しい美しさよりも、女性闘牛士の凛とした強さに秘められた女性らしい美しさを連想させる。また、男社会に果敢に飛び込み、正闘牛士として花を咲かせるという意味でも、夏の青空にむかってまっすぐに伸び、大輪の花を咲かせるヒマワリのようで、やはり「Matadora」と呼びたいところだ。以前、知り合いのBarでこのカクテルをオーダーした時、グラスの淵にパイナップルを添えて供してもらったことがある。次回はヒマワリの花びらを浮かべてもらおう。

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登録日:2006年 04月 18日 17:21:56

タバコ *どこから来てどこへ行くのか*

公共の場での禁煙を法制化して1年 - イタリア

【ローマ/イタリア 30日 AFP】欧州では喫煙者への厳しい規制を課す国が増加している。イタリアもこれに追随し、2005年1月10日、バーやレストラン、ディスコや職場など公共の場での喫煙を禁じる法律を施行している。写真は27日、ローマ中心部のバーに掲げられた禁煙サイン。(c)AFP/GIULIO NAPOLITANO

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 イタリア同様、ノルウェーやスコットランドなどでも公共の場での喫煙は禁じられている。現在、こうした分煙または嫌煙の動きはアメリカや日本で話題に上ることが多いが、ヨーロッパ各国でも徐々に拡大しつつあるように感じる。


*世界の喫煙率

 EU加盟国(元データに含まれていないポルトガルを除く)の成人喫煙率(2002年)を見ると、男性の喫煙率が高いのは、順にスロバキア55.1%、リトアニア51%、ラトビア49%、ギリシャ47%、エストニア/ハンガリー/ポーランド44%、スペイン42.1%、ドイツ39%、フランス38.6%、キプロス38.5%、オランダ37%、チェコ36%、イタリア32.4%、デンマーク/アイルランド32%、オーストリア/ベルギー/スロベニア30%、フィンランド/イギリス27%、スウェーデン19%。
 女性の喫煙率が高いのは、順にドイツ/アイルランド31%、フランス30.3%、スロバキア30%、デンマーク/ギリシャ/オランダ29%、ハンガリー27%、ベルギー/イギリス26%、ポーランド25%、スペイン24.7%、チェコ22%、スロベニア20.3%、エストニア/フィンランド20%、オーストリア/スウェーデン19%、イタリア17.3%、リトアニア16%、ラトビア13%、キプロス7.6%。
 これを世界全体で見ると、男性の喫煙率がもっとも高いのはモンゴルで67.8%、ついで中国66.9%、韓国65.1%、ロシア63.2%、トンガ62.4%、トルコ60~65%。女性のそれはアルゼンチンの34%を筆頭に、ノルウェー32%、ドイツ/アイルランド31%、フランス30.3%、スロバキア30%となる。ちなみに日本は、男性の喫煙率が52.8%と高く、女性の喫煙率は13.4%と低めだった。
 嫌煙家の私はドイツに来た当初、街中の“歩きタバコ率”の高さ、駅やレストランなどの喫煙率の高さに閉口した。また女性の喫煙風景に遭遇する回数も日本に比べて多いと漠然と感じていたのだが、実際の数字をみても女性の喫煙率はEU内でトップということがわかり、大きくうなずいた。もちろん、日本でも若い女性がタバコを吸っている姿は頻繁に目にするが、彼女たちの喫煙は、ファッションの一環になっている部分が大きいと思う。日本に限らず、当初タバコを吸い始めるきっかけは、「大人っぽく見られたい」「かっこよく見られたい」といった動機から始まることが多いのではないだろうか。それがいつの間にか習慣化してしまい、なかなか止められなくなるパターンだ。しかし日本の女性は、妊娠・出産を機に喫煙を止める向きが多い。胎児や乳幼児に与える影響を考えたら、母親としては当然のことであると同時に、彼女たちにとっての喫煙は単なるファッションのひとつであるため、それを止めることもさほど苦痛ではないということなのかもしれない。しかしドイツでは、乳幼児を連れている母親の喫煙風景に遭遇することも多い。時には妊婦がタバコを吸っている場面も見かける。他人事ながら子供の健康状態が心配になってしまう。


*フランス料理「5つの“C”」

 男女とも、ドイツとほぼ同じ数字となっているフランス。イタリアに上記の喫煙に関する法律が施行された際、この法律についてどう思うかをヨーロッパ各国の街頭でインタビューするというテレビ番組を見た。パリにあるカフェの店主と客のインタビューで、二人とも「タバコが吸えないカフェなんてカフェじゃないね」と言っていたのが印象深かった。フランス人の友達の話や実際にフランスを旅した経験から察するに、フランス人にとってタバコとコーヒーは“ふたつでひとつ”なのかもしれない。
 フランスには、食後を楽しむ「5つの“C”」があると聞いたことがある。「Cafe(コーヒー)」「Chocolat(チョコレート)」「Cognac(コニャック)」「Cigar(シガー)」そして「Conversaccion(会話)」。このすべてがひとつのテーブル上で出会ったときにこそ、それぞれの魅力を最大限に楽しめるということらしい。なんとも優雅な食後のひとときだ。私も「Cigar」以外は大いに賛成。この「Cigar」の“C”を何とか他の“C”に置き換えることはできないものか・・・。


※数字はHP「健康ネット(厚生労働省)」の以下の統計を参考にしました
『各国成人喫煙率』 WHO:Tobacco Atlas (2002)

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登録日:2006年 04月 10日 16:46:28

オーク香=樽香・・・ではなくなる日

オーク樽を使わずオークの風味を与えるワイン樽 - 米国

【カリフォルニア/米国 29日 AFP】ワイン醸造業者によると、金属製のタンクにオークの木の板を入れて熟成させたワインは、経費を抑えることができ、味も伝統的な製法で作られたワインと変わらないため、オーク樽があまり使われなくなってきている。
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(c)AFP/Tony AVELAR

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 ワインの味わいを大きく左右するオークで作られた樽の香り。このオーク香=樽香は、ヴァニラの香り、森の香り、内側を焦がすことによって生まれるロースト香など、実にさまざまな香りをワインに与えてくれる(しばしば強すぎて、木の皮をなめているような気分にさせられるものもあるが・・・)。オークはカシワ、カシ、ナラなどブナ科の樹木の総称であって、けっして「オーク」という木があるわけではない。(私は、知人に教わったとおり「オーク=ドングリがなる木」ということで理解している。)
 ワイン以外でもその熟成にオーク樽を使う酒は多い。実際、オーク樽と聞いて、まず私の頭に浮かぶのはワインではなくウイスキーだ。ウイスキーは大麦などの穀物を麦芽(モルト)の酵素で糖化、それに酵母を加えて発酵させて蒸留、そしてオーク樽で熟成したものをさす。ビールを蒸留したものと考えれば分かりやすい。蒸留した時点では無色透明だが、オーク樽で長期間熟成させることによって、あの琥珀色と、各種ウイスキーの個性的な味わいが生まれる。


*ウイスキーの種類

 ひと口にウイスキーといっても、原料や産地などによってさまざまな種類にわけられる。「スコッチ」だけがウイスキーではないし、「バーボン」だけがウイスキーでもない。
 原料からわけると大きく、大麦を原料にしたモルトウイスキーと、トウモロコシを主原料にしたグレーンウイスキー、その2つをブレンドしたブレンデッドウイスキーに分けられる。
 産地でわける場合、以下の5つが代表的なウイスキーとされる。イギリスのスコットランドでつくられるスコッチウイスキー、アイルランドでつくられるアイリッシュウイスキー、アメリカでつくられるアメリカンウイスキー、カナダでつくられるカナディアンウイスキー、日本でつくられるジャパニーズウイスキー。
 スコッチウイスキーで有名なのは大麦麦芽のみを原料とし、単式蒸留器で2回蒸留、オーク樽で3年以上熟成されるモルトウイスキー。生産地は大きく6つにわけられ、南からLowland(ローランド)、Campbelton(キャンベルタウン)、Islay(アイラ)、Highland(ハイランド)、Speyside(スペイサイド)、Islands(アイランズ)。モルトウイスキーの特徴の1つとしてよく挙げられるピート香(Peat=潅木が堆積してできた泥炭のことで、スコットランドでは燃料として使われる。麦芽を乾燥させる際、このピートを焚くためにウイスキーにその香りがつく。この香りはスモーキーと表現されることが多いが、個人的にはヨード香という意味合いが強い)だが、このピートも産地の土壌の違いによってさまざまな個性があり、アイラは海藻を中心としたピートのためヨード香が強かったり、スペイサイドのそれは花のような華やかな香りが特徴とされる。
 アメリカンウイスキーで有名なのは、ケンタッキー州バーボン群に名の由来をもつバーボンウイスキーだろう。原料にトウモロコシを51%以上、大麦麦芽、ライ麦など使い、連続式蒸留器で蒸留され、内側を焦がしたオーク樽(新樽)で2年以上熟成される。ほかに原料にライ麦を51%以上使うライウイスキー、トウモロコシを80%以上使うコーンウイスキーなどがある。


*オーク樽の種類

 ウイスキーの樽材として多く使われているオークの種類はホワイトオーク。強度・耐久性ともに高く、適度な硬さで加工しやすい、溶液が染み出しにくいといったことが、その理由だとか。また、スコッチウイスキーの熟成には、新樽ではなく、他の酒の熟成に使われた樽が再利用されることが多い。特に多いのはバーボン樽とシェリー(世界三大酒精強化ワインのひとつ。スペイン産)樽。そのほかにはワイン樽やポート(世界三大酒精強化ワインのひとつ。ポルトガル産)樽、ラム(サトウキビからつくられる蒸留酒)樽などが使われる。
 ウイスキーの熟成にそうした古樽が使われる理由としては、スコットランドで熟成を目的としてウイスキーを貯蔵し始めた19世紀後半までには、オークは船材・建材等として、そのほとんどが伐採されてしまっていたことが大きいといわれる。当初はヨーロッパ大陸でワインやシェリーの熟成に使われた樽が再利用されていた。その後、新樽で熟成することが義務づけられたバーボンウイスキーが大量の空樽を生み出すことになり、それがイギリスにもたらされ、それを使うのが一般的になったという。
 結果としてそれがスコッチウイスキーの個性を引き出すことになったともいえるだろう。同時に、リサイクルという意味で自然にやさしい酒づくりともいえる気がする。そういう意味で、金属製のタンクにオークの板を入れたり、貼りつけたりするというこの試みも、味が変わらないんだったら構わないじゃないかという気もするが、やはり味気ないという思いも強い。もはや「オーク香=樽香」ではないということである。とはいえ、よほどの専門家でない限り(もしくは専門家ですら?)味を区別することはできないに違いない。それでも今後、オーク香を楽しむワインをいただく際には、はたして本当の樽香なのか、それとも樽香風のオーク香なのか、気にせずにはいられないだろう。・・・この世の中、知らないほうが幸せなことは多い。このニュース、できることなら知りたくなかった。

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登録日:2006年 04月 03日 17:19:14

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プロフィール
成田美友
(女)
ambrosia
ドイツにある観光公社「Historic Highlights of Germany」でのフリー編集者生活を終え、ドイツから帰国。現在はフリージャーナリストとして活動中
*主な経歴:出版社で旅行ガイドブック、街情報誌の編集、サイト運営会社で食に関するウェブサイトの編集と編集者人生10年目
*ひとこと:土地の歴史や文化に深く根ざしたヨーロッパの食文化に魅かれ、学ぶ日々。米・Society of Wine Educators認定Wine Specialist/日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
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