2006年 11月

Luebeck リューベック *幻想的な氷の世界「アイスワールド」

氷の祭典「アイス・ワールド」開幕へ向けて準備が進む - ドイツ

【リューベック/ドイツ 29日 AFP】4回目を迎える国際的な雪と氷の彫刻フェスティバル「アイス・ワールド(Ice World)」がリューベックで12月8日から2007年1月28日まで開催される。室温を-8℃に保った約800平方メートルの巨大テントの中で、30万キロもの雪と氷を使用し、20人の芸術家が2週間かけて作品を創りあげる。写真は28日、開催に向け作品を丹念に仕上げていく彫刻家。(c)AFP/ROLAND MAGUNIA

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 以前、毎年夏にリューベックで行われる砂の祭典「サンドワールド」について紹介した。今回の「アイスワールド」は同市で開かれる冬の一大イベントである。

 今年で第4回目を迎える雪と氷の彫像のフェスティバル「アイスワールド」。彫像は、常時マイナス8℃に保たれるテント内に設置されるのだが、その広さは約800平方メートルで、使われる氷は15万kg、雪は200立方メートルという。巨大な氷の塊や、雪の山が、世界各国から集まった芸術家の手によって、次々に芸術作品へと変化する。彫像の高さは、大きいものでは6メートルにも及ぶそうだ。完成した作品は色鮮やかにライトアップされ、キンと冷え、澄んだ空気の中で、クリスタルのように輝く氷の彫像や、白磁のように真っ白な雪の彫像が光の中に浮かび上がる幻想的な世界が楽しめる。


*氷と雪の調達方法

 フェスティバルで使われる氷は、ベルギーやイギリスで加工され、さまざまなサイズのブロック状で運ばれてくる。それらは空気をまったく含まず、クリスタルのように透明でキラキラと輝く。この氷のブロックは、レンガのように積まれると、その水分などでそれぞれがくっつきあい、その重さでしっかりとその場所に固定される。彫刻を行う手順の基本は上から下へ。木の彫刻と同じように、まずは大まかな形に彫りとってから、細部の作業へと進む。

  一方、彫像に使われる雪は会場で作られる。特別な機械で水を氷らせ、大きなコンプレッサーがそれを細かく砕いて雪にするのだ。機械で作る雪とはいえ、薬品などは一切使わない、混じりけなしの雪。その雪を箱に詰めて圧縮する。必要な高さまで形を整えると、そのまま3日放置し、凍るのを待つ。彫るのに適した堅さになると箱は取り外され、芸術家たちが作品にとりかかるという仕組みだ。



*「アイスワールド」

 2006年12月8日~2007年1月28日まで行われ、開園時間は月曜~土曜は午前10時~午後9時、日曜は午前10時~午後8時。祝日は12月24日が午前10時~午後2時、12月25日・26日が午前11時~午後9時、12月31日が午前10時~午後4時、1月1日が午前11時~午後4時。
 会場には約600平方メートルの巨大なスケートリンクも併設される(子供やお年寄りの安全を考えて、別に小さめのスケートリンクも用意される)。

 入場料(スケートリンクへの入場料は含まず)は大人8Euro、子供(4~12歳)4Euro。
15人以上のグループの場合は、1人あたり大人7.50Euro、子供3.50Euro(ただし事前に電話での予約が必要)。
 スケートリンクは大人4Euro、子供(4~12歳)2.50Euro。15人以上のグループの場合は、1人あたり大人3.50Euro、子供2Euro (ただし事前に電話での予約が必要)。
 彫像が並ぶ会場とスケートリンクのコンビチケットもあり、大人10Euro、子供(4~12歳)6Euro。15人以上のグループの場合は、1人あたり大人9.50Euro、子供5.50Euro(ただし事前に電話での予約が必要)。


*上記はアイスワールドの公式ホームページからの抜粋です
*詳細は必ず公式ホームページでご確認ください http://www.iceworld.de
*上記の内容に誤りがあったり、そのために損失が生じた場合、責任は負いかねますこと、ご了解ください

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登録日:2006年 11月 30日 23:48:21

サンタはいつどこからやってくる?

聖ニコラス降誕祭を祝う - オランダ

【ミデルブルグ/オランダ 19日 AFP】12月6日の聖ニコラス降誕祭は、何世紀にも渡るオランダ人とフラマン人特有の年中行事となっている。ローマ・カトリック(Roman Catholic)の国々では、この日は子供たちの祝日となっている。オランダでは前日である5日、老若男女、信仰を問わず、全国民が聖ニコラスの降誕を祝う。写真は港町ミデルブルグ(Middelburg)で18日、白馬にまたがり子どもらに手を振る聖ニコラスとブラックピーター(Black Peter)。(c)AFP/ANP RICK NEDERSTIGT

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 12月25日はクリスマス。クリスマスといえばプレゼント。プレゼントといえばサンタクロース。サンタクロースといえば聖ニコラウスだ。
 ニコラウスは実在の人物で、キリスト教の司教だった。 東方正教会、ローマ・カトリック教会で聖人とされており、子供の守護聖人でもある。
 彼にまつわる逸話の中で、

 『貧しい家の娘が、家計を救うため身売りされるその前の晩に、ニコラウスがその家の煙突から金貨を投げ入れた。その金貨は、暖炉の縁に下げられていた靴下に入った。翌朝、この金貨のおかげで、娘は身売りをされずに済んだ』

というものが、サンタクロース、プレゼントを入れる靴下、煙突からの出入りといったクリスマスにまつわるあれやこれやに由来するとかしないとか。


*サンタクロースがやってくる日

 聖ニコラスは海運の守護聖人でもある。オランダ在住の妹の話によると、かつての海の覇者・オランダでは、サンタクロース(オランダ語ではシンタクラース)は船に乗ってスペインからやってきて、その後は12月6日の本人の命日まで、白馬にまたがり、黒人のお供・ピート(ピートは悪魔という説もあり)とともに各地を練り歩くと言われているそうだ。12月6日は聖ニコラウスの祝日であり、上記のような逸話から、オランダやドイツ、スイスなどでは、今もクリスマスのプレゼントは12月24日のクリスマスイブではなく、12月6日に贈り合うのが一般的。

 前述のとおり、シンタクラースはトナカイが引く“そり”にも乗っていなければ、いわゆるサンタクロースの格好(白いファーがついた赤のとんがり帽子に、体にフィットした赤い衣装と黒いベルト、背中にはプレゼントがつまった大きな袋・・・など。これはコカ・コーラが広めたイメージというのは有名な話だ)もしていない。司教らしく、ミトラという万年筆の筆先のような形をした背の高い帽子をかぶり、祭服であるローブを身に着けている。手には長い杖と分厚い本。この分厚い本には、子供の名前とその年の素行がすべて書かれており、良い子にはプレゼントが与えられ、悪い子には木の枝で打つというお仕置きの後、ピートのもっている空の袋につめて地獄へ連れ去ると脅すらしい。そこで子供が改心すれば、その子もプレゼントがもらえることになる。

 以前、11月末にオランダの駅で切符を買い、ベルギーへ向かったときのこと。駅員が私のチケットを発券している間に話していたのはピートのことだった。オランダ語だったので、詳しい内容はわからないが、会話の端々に「ピート」という単語が登場し、なんだかとても楽しそうだった。また、向かったベルギーはブリュッセルのグランプラスでは、シンタクラースの一行がプレゼント(菓子類)を群集にばら撒いていた。子供たちは大喜び・・・というよりも、どちらかといえば大人たちが必死でプレゼントを奪い合っていたのが印象的だった。子供も大人も浮かれるクリスマス。そんな季節が今年ももうすぐやってくる。

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登録日:2006年 11月 19日 23:38:58

スープというよりソース? 「ブイヤベース」

「ブイヤベース」に息づくマルセイユの魂 - フランス

【マルセイユ/フランス 13日 AFP】かつては漁師の食事だったブイヤベース(bouillabaisse)が、今や高級料理となっている。
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(c)AFP/GERARD JULIEN

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 ブイヤベースといえば、世界三大スープのひとつとして名が挙がることもある(他の“世界三大●●”同様、スープにも諸説あり、中国のフカヒレスープ、タイのトムヤムクン、フランスのブイヤベースを筆頭に、フランスのコンソメスープ、ロシアのボルシチなどが挙げられることもある)、フランスを代表する料理だ。

 数年前、友達のフランス人が経営するレストランを訪ねたときのこと。彼は南仏はBandol バンドールの出身で、レストランも南仏・プロヴァンス料理をメインとしたメニュー構成になっていた。中でもバンドールの隣、マルセイユの郷土料理であるブイヤベースが同店の看板メニュー。恥ずかしいことに、そこで彼のブイヤベースをいただくまで、私は真のブイヤベースを知らなかった。そこで初めて出会った本物のブイヤベースは、まさに目からウロコの代物だったのだ。

 本物は、いわゆる普通のスープのように、ひと皿で済む代物ではない。まずは空の皿とガーリックトースト、ルイユ(アイオリソースに唐辛子とサフランを加えたもの)、アイオリソース、シュレッドチーズがテーブルに登場(伝統的にはルイユだけというのが正式らしい)。その後、スープと煮込んだ魚類、野菜が別々に供される。引用した記事では伝統的な調理法について触れられているが、その食べ方にも手順がある。まず空の皿にスープを盛る。そこに、ルイユ、アイオリソース、チーズを適量のせたガーリックトーストを浮かべる。そのガーリックトーストにスープが“じわじわ”と染み込んでいく様を見ながら、別皿に盛られた魚介類もソースと一緒にいただく。スープをたっぷり吸い込んで“ひたひた”になったトーストがまたたまらない。さらにトーストから染み出したガーリックの風味とルイユ、アイオリソース、チーズがスープにさらなるコクを与えるのだ。

 ちなみに、ブイヤベースに合わせるのは白ワインがいい。赤ワインだと魚介が生臭く感じてしまうし、大体、スープにも白ワインがたっぷりと使われているのだ。私はいつも、南仏・Cassis カシーの白かバンドールlの白を合わせている。実は今月あたま、実際にマルセイユに行ってきた。もちろんブイヤベースもいただいたのだが、そのとき合わせたカシーの白(Chateau Pointcreuse 2005)が最高においしかった。すっきりとしつつも濃厚な味わいで、ブイヤベースの魚介のうまみが“ぎゅっ”とつまったスープの味に引けをとることなく、上手にうまみを引き立ててくれた。


*スープというよりソース

 『広辞苑』(第五版・岩波書店)で「スープ」を引くと【西洋料理の汁物。肉・魚・野菜などを煮出してとった出し汁を土台としてつくる】とある。一方「ソース」は【西洋料理の調味に用いる液体。料理の一部として作るほか、調味料として市販されているものもある】だそうだ。
私の中で簡単に分けるとしたら、スープは単体で料理として供されるもの、ソースは料理につけて食べるもの、といったところ。ブイヤベースの場合は、単体のスープとして調理されるものの、供される時点では、スープで煮込んだ魚介料理とそのスープというように分けられている。もちろんこのスープにうまみが凝縮されており、単体のスープとしていただいてもおいしいが、それではブイヤベースとは呼べないだろう。上述のブイヤベースの食べ方の手順のうち、一番いいところを見落としてしまっている。私は、スープにガーリックトーストを浸す、つまり“つける”ことで、スープのおいしさがさらに増すのが大きなポイントだと思っている。というわけで、私にとってブイヤベースはスープというよりソースなのだ。フランス料理に欠かせない数多のソースの中で、私が一番愛して止まないソース、それがブイヤベースだ。

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登録日:2006年 11月 14日 22:55:00

ヨーロッパ人と酒

旧共産主義諸国はのんべが多い - リトアニア

【ビリニュス/リトアニア 4日 AFP】欧州で一人当りのアルコール消費量が最多の国は、欧州連合(EU)の新加盟国で旧共産主義諸国の5か国とルーマニアとの調査結果が明らかになった。
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(c)AFP/MICHAL CIZEK

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 ビール、ワイン、ウイスキー、ブランデー、ジン、ウォッカ、ラム・・・「酒」と聞いてパッと頭に浮かぶものたちのうち、ヨーロッパで生まれたものは多い。また、ヨーロッパを旅していると、酒のほうがミネラルウォーターよりも安く手に入るなんていうことはザラだ。地方へ足を延ばせば、町ごとに異なる酒を造っており、その町でしか飲めない酒なんていうものもある。とにかく、ヨーロッパの文化、生活に酒は“なくてはならないもの”・・・というより“あって当たり前のもの”なんだと思う。


*ヨーロッパ人と酒

 EUは世界最大の酒消費市場だそうだ。大人1人あたりが1年間で摂取する純アルコール量は11リットル。これでもピークだった1970年代の15リットルよりはだいぶ減っているというから驚きだ。一番飲まれているのはビール(44%)で、ワイン(34%)、スピリッツ(23%)と続く。EU加盟の15カ国(オーストリア、ベルギー、デンマーク、フランス、フィンランド、ドイツ、ギリシャ、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、イギリス)のうち、北または中央ヨーロッパ圏ではビールが、南ヨーロッパ圏ではワインが主流。これはその土地で作られているもの=消費の主流ということだと思う。ただしスペインは例外だそうだ。スペインはワイン生産国として有名だが、確かにスペインに出かけたとき、街中でもワインよりもビールを飲んでいる人、またビールの看板を掲げているカフェやバーが多かったのを覚えている。私自身も、真夏に出かけたため、なかなか濃厚な赤ワインを飲む気にはなれず、キリッと冷えたシェリー(フィノ)以外は、基本的にビールを飲んでいた。この「暑い」というのもビール主流という理由のひとつだろうか。酒を飲むタイミングとしては夕食・夜食事というのが40%だそうだが、南ヨーロッパでは昼食時に飲むというのが多いというのも、昼は特に暑い→喉が渇く→ミネラルウォーターは高い→それならビールを・・・と、自分自身の心情と重ねて考えると、思わずうなずいてしまう。だが、その頻度となると私の心情(というよりは信条かもしれない)と異なる。北ヨーロッパのほうが南ヨーロッパよりも毎日飲む傾向が高いそうだ(一番顕著なのは中央ヨーロッパ)。これに私の飲酒傾向を照らし合わせると、私の場合は南ヨーロッパ寄りの中央ヨーロッパ風といったところか。


*ヨーロッパ人の飲みっぷり

 その“飲みっぷり”=“酔いっぷり”を見てみると、ヨーロッパでは南<北というパターンが一般的のようだ。だが“飲みすぎ”となると話は別で、上述のEU加盟15カ国の中で最も“飲みすぎ”の率が低いのはスウェーデン。平均すると、ヨーロッパ人が酔っ払うのは1年に5回、飲みすぎるのは17回となり、これは15カ国の人口のうち3人に1人が、1カ月に少なくとも1回は飲みすぎているということになるそうだ。
 酒を飲み始める年齢の平均は12歳半だそうで、15~16歳の中高生のうち、それまでにすでに飲酒の経験があるのがほとんどだそう。その8人に1人は20回以上の飲酒経験があり、6人に1人は3回以上の飲みすぎ経験もあるそうだ。
 こうなってくると当然、酒が及ぼす健康への害も気になる。EU内の身体障害や夭逝のうち7.4%はアルコール摂取によるものだという。また飲酒をした本人はもちろん、周囲の人たちに対する影響も深刻だ。例えば、母親の飲酒のために約6万人の赤ん坊が未熟児として生まれている事実や、毎年1万人以上が飲酒運転をした人が起こした交通事故によって亡くなっているという事実がある。


*個人的所管

 日本には、漢書からとった言葉で「酒は百薬の長」というものがある。ヨーロッパでも昔は、酒は実際に薬として用いられていた。だが薬は使い方を間違えれば毒にもなり得るわけで、その使用法や適量はきちんと守らなくてはいけない。要は私の中の金科玉条である「腹八分目」を忘れてはいけないということだと思う。


※数字は「Health-EU The Public Health Portal of the European Union 」の"Alcohol in Europe"を参考にしました

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登録日:2006年 11月 05日 18:21:39

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プロフィール
成田美友
(女)
ambrosia
ドイツにある観光公社「Historic Highlights of Germany」でのフリー編集者生活を終え、ドイツから帰国。現在はフリージャーナリストとして活動中
*主な経歴:出版社で旅行ガイドブック、街情報誌の編集、サイト運営会社で食に関するウェブサイトの編集と編集者人生10年目
*ひとこと:土地の歴史や文化に深く根ざしたヨーロッパの食文化に魅かれ、学ぶ日々。米・Society of Wine Educators認定Wine Specialist/日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
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