2006年 12月
もうすぐロシア正教のクリスマス
新年を目前に「マロースおじさん」がパレードに登場 - ベラルーシ
【ミンスク/ベラルーシ 31日 AFP】一般的な西方教会のクリスマスは終わってしまったが、ロシア正教のクリスマスは1月7日に迎えられる。
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(c)AFP/ALEXEI GROMOV
クリスマスといえば12月25日をイメージする人が多いと思うが、ロシア正教会のクリスマスは1月7日だ。サンタクロースの役割を果たすおじいさんもいる。マロースおじいさん(厳寒または極寒おじいさん)というおじいさん。東スラブ古来の信仰に由来し、もともとは、その名のとおり、長く厳しい冬の象徴だったとか、ロシア古来の伝説にある奇跡を起こすおじいさんだとか、起源には諸説あるようだ。
以前、オランダのシンタクラースについて触れたときにも書いたが、マロースおじいさんもトナカイが引く“そり”にも乗っていないし、いわゆるサンタクロースの格好(白いファーがついた赤のとんがり帽子に、体にフィットした赤い衣装と黒いベルト、背中にはプレゼントがつまった大きな袋・・・など。これはコカ・コーラが広めたイメージというのは有名な話だ)もしていない。長い毛皮のコートに、同じく長く真っ白なひげをたくわえ、長い杖を手にしている。衣装は、上述の影響で最近では赤も増えているそうだが、本来は青や緑というのが定番だったらしい。また、女性のお供がいるのが特徴。この女性はマロースおじさんの孫娘・スニェグーロチカ(雪姫)。この2人が子供たちにプレゼントを配り歩くわけだが、ロシアでは、クリスマスのためのプレゼントというよりも、新年のためのプレゼントという意味合いが強く、ヨールカと呼ばれるクリスマスツリーの下におかれたプレゼントは、1月1日に開けられるそうだ。
*ロシア→シャンパーニュ→クリスタル
ロシアのクリスマスについて調べている途中、「シャンパンが欠かせない」というのをよく目にした。私にとって、ロシアでシャンパーニュとくれば、次にくる単語は「クリスタル」だ。Crystal クリスタルはLouis Roederer ルイ・ロデレールのプレステージシャンパーニュで、ロシア皇帝・アレキサンドル2世が愛してやまなかったといわれる逸品。皇帝の命により、クリスタル製のボトルに詰められたところから、この名がついた。通常、光による劣化を防ぐために色付きのボトルに詰められるところを、他のシャンパーニュと間違えてしまわないようにと無色透明のクリスタルを使わせたとか。また、普通のボトルの底には澱が舞い上がるのを防ぐため、親指一本分ほどのくぼみがあるのだが、クリスタルのボトルにはない。これは、このくぼみに爆発物や毒物などを隠すのを防ぐためだったと言われている。現在はクリスタル製ではないものの、無色透明なボトルが使われ、底にはくぼみがないまま。劣化を防ぐため、オレンジ色のセロファンで包まれている。
このクリスタルに合わせるものの代表として、よく挙げられるのがキャビアだ。が、個人的に、魚卵とワインを合わせることに抵抗があるので、いくら高級といってもキャビアも魚卵だしなぁ・・・と思ってしまう。これって単なる貧乏人のひがみだろうか(苦笑)。
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登録日:2006年 12月 31日 23:59:59
オランダ国籍イギリス生まれ、南仏の修道院育ちの“パリジャン”
政府が欧州連合に保護を呼びかける蒸留酒「ジュネバ」 - オランダ
【スキーダム/オランダ 15日 AFP】国内で最もポピュラーな蒸留酒ジュネバ(Jenever、別名「ダッチジン」)。オランダ政府は欧州連合(EU)に対し、この欧州北部伝統のスピリッツの保護を呼びかけている。ジュネバは現在、オランダ以外にも、ベルギー、ドイツ、フランス北部で作られている。写真は、ロッテルダム(Rotterdam)近郊の町スキーダム(Schiedam)にあるジュネバ博物館で、ジュネバを専用グラスに注ぐ館員(2006年12月12日撮影)。(c)AFP/MAARTJE BLIJDENSTEIN
ジンはトウモロコシや大麦などの穀物を原料とした無色透明の蒸留酒に、薬草や香草等で香りをつけたもの。特に、ジュニパー・ベリー(杜松の実)の香りが特徴的だ。現在、ジンといえばイギリス発祥のドライ・ジンをさすことが多いが、もともとはオランダ生まれ。それが記事中にあるジュネヴァ(現地ではイェネーフェルと呼ばれる)だ。当初は薬用酒として飲まれており、ジュニエーヴル・ワインと呼ばれていたそう(ジュニエーヴルはフランス語でジュニパー・ベリーのこと)。単式蒸留器が使われるため、とろっとした濃厚な味わいになる。一方、ドライ・ジンは、まず連続式蒸留器で度数95度以上の蒸留酒を作り、そこに薬草や香草等を加えて、単式蒸留器でさらに蒸留する。すっきりとした辛口の中に、ジュニパー・ベリーはもちろん、コリアンダーやオレンジ・ピールなどの香りが漂う味わいになる。
*フランスのジン
カクテルに使われるドライ・ジンはイギリス生まれのものが一般的だが、残念ながら、私にとってツンツンとがった味わいに感じられるものが多い。とんがりがちな思春期の男子、そんなイメージだ。私が気に入っているのは、ジン以外にもさまざまなスピリッツやリキュールを作っている、南仏のAbbaye de Eyguebelle エギュベル修道院で作られているもの。やわらかく、まるい、女性的な味わい。
ドライ・ジンを使ったカクテルに「パリジャン」がある。ドライ・ジン 1/2、ドライ・ベルモット 1/4、クレーム・ド・カシス(カシスのリキュール) 1/4で作る一杯で、私はこれをステアして、澄んだガーネット色を楽しむのが好きだ。カシスの甘い香りとすっきりとした口当たり、そして気品ただよう色合いが、名前のとおり、どこか小粋なパリジャンを連想させる。
私のひそかな楽しみは、このパリジャンにイギリス産ではなく、エギュベルのジンを使うこと。やわらかく、まるい味わいが、飲み口をさらに心地よくしてくれるだけでなく、「オランダで生まれたジンが海を渡り、イギリスで新たにドライ・ジンが誕生した。そのドライ・ジンは南仏の修道院でも作られることとなり、その南仏産ジンを使って作るカクテルが“パリジャン”となる」という、“パリジャン”の生い立ちのようなものを想像するのが楽しいのだ。ヨーロッパをまたにかけ、女性の心をくすぐる男・“パリジャン”。イギリス生まれの彼が南仏の修道院で育てられることになったのはなぜか。そして南仏育ちの彼がなぜ“パリジャン”と呼ばれるのか。などなど、想像すればきりがない。バーカウンターでカクテルグラスを片手に一人、私がほくそえんでいるとすれば、きっと“パリジャン”の壮大な人生(?)に想いを馳せている時かもしれない。
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登録日:2006年 12月 23日 23:59:59
ヨーロッパのクリスマススイーツ
【ロンドン/英国 10日 AFP】1980年以来、クリスマス前の恒例となっているプディング・レースと呼ばれるプディングを片手に競う競走が9日、ロンドンの中心街のコベントガーデン・ピアッツァ(Covent Garden Piazza)で開催された。収益金はガン研究に使われる。写真は同日、プディング・レースに参加する男性。(c)AFP/BERTRAND LANGLOIS
イギリスのクリスマススイーツといえば、クリスマス・プディング Christmas Puddingだ。プディングは蒸し焼きにしたふわふわとしたやわらかいケーキだが、クリスマス・プディングは小麦粉とMincemeat ミンスミートとあわせて蒸し焼きにする。この場合のミンスミートというのは挽肉のことではなく、レーズンなどのドライフルーツやナッツ類、スパイス、砂糖、ケンネ脂(牛の腎臓周辺の脂)をラムなどに漬け込み熟成させたもののこと。クリスマス・プディングは秋口に作られ、クリスマスまでの間に熟成させる。食べる直前に温め、ソースやブランデーなどをかけていただく。
ちなみに記事中のレースのルールは簡単で、手にしたクリスマス・プディングの形を崩すことなく、数々の障害物を乗り越えてゴールするというもの。が、この障害物がなかなかの曲者のようで、多くの参加者はプディングまみれ、クリームまみれになってしまうそう。
ほかにイギリスのクリスマススイーツといえばDundee Cake ダンディー・ケーキというものもある。スコットランドの港町・ダンディーの名を冠した、当地の伝統菓子。ラムやブランデーに長期間漬け込んだドライフルーツやナッツ、黒砂糖をたっぷり使ったフルーツケーキで、香り高い風味と表面をアーモンド(ホール)で飾りつけるのが特徴だ。
*ヨーロッパのクリスマススイーツ
日本でもすっかりおなじみなのがフランスのBuche de Noel ブッシュ・ド・ノエルだろう。ロールケーキを使った薪に見立てたケーキ。なぜ薪に見立てるのかというと、その昔、魔よけ、またはキリスト誕生を祝って大きな薪を燃やしたという習慣に由来しているとか。
ほかにフランスのクリスマススイーツでポピュラーなものに、Galette des Rois ガレット・デ・ロアというものがある。このスイーツは1月6日の主顕節(または公現節。キリスト誕生を東方の三賢者が祝福に訪れた日)に食べられる。平たいガレットで(土地によってパイだったりブリオッシュだったりもするらしい)、金紙で作った王冠が添えられ、ケーキの中には小さな人形「フェーブ(そら豆の意。古代ギリシャで王を選ぶ際使われていた)」が入れられる。フェーブ入りのピースが当たった人は、その日の王様になれるというもの。同じ「王様のケーキ」として親しまれているものに、スペインのRoscon de Reyes ロスコン・デ・レジェス、ポルトガルのBolo Rei ボーロ・レイなどがある。
イタリアのクリスマススイーツといえばPanettone パネトーネ。バケツを逆さにしたようなドーム型をしており、表面はこんがり、中はしっとりとしている。ものによっては半年以上保存することも可能だそう。
ドイツ代表はStollen シュトーレン。スイーツというよりパンに近い。細長く、真中が盛り上がった山型をしているのが特徴。これはイエスを毛布でくるんだ姿、またはその枕を表わしているとか。ドライフルーツやナッツ類がたっぷりと入り、表面は粉砂糖で真っ白にコーティングされているのが一般的。シュトーレン1本はずっしりと重く、切り分けると、生地がみっちり、そしてしっとりとしているのがよく分かる。
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登録日:2006年 12月 12日 21:53:28
Potsdam ポツダム *王室領・ボルンシュテット
【ポツダム/ドイツ 30日 AFP】ポツダムのクリスマス・マーケットが25日にオープンした。シュトゥットガルト、ニュルンベルク、ドレスデンのドイツ三大クリスマス・マーケットをはじめ、この時期、ドイツ各地で開催されるクリスマス・マーケットでは、クリスマスで使う飾りやプレゼント、民芸品、菓子などを販売する店や屋台が建ち並び、クリスマスまで観光客や地元の人々で賑わう。写真は28日、ポツダムのマーケットに設営されたクリスマス・ツリー。(c)AFP/DDP/MICHAEL URBAN
寒くて長いドイツの冬を暖かく彩るのが、この季節に全国各地で開かれるクリスマスマーケット。町の広場には色とりどりに飾られたブースや移動遊園地が続々と登場。クリスマスツリーを飾るオーナメントや手作りのキャンドル、リースなど、クリスマスに欠かせないものがすべてそろうほか、クッキーやケーキはもちろん、自家製のハチミツやソーセージなども並ぶ。ドイツの冬に欠かせない名物ワイン「Gluehwein グリュー・ヴァイン」もおすすめ。温めた赤ワインにクローブなどのスパイスを加えたホットカクテルのようなもので、冷えた体を内側から温めるのに欠かせない。
*クリスマスマーケット in 王室領・ボルンシュテット
写真のポツダムでは、旧市街とKrongut Bornstedt 王室領・ボルンシュテットの2か所でクリスマスマーケットが開かれている。王室領・ボルンシュテットは、1867年にプロシア国王・Friedrich Wilhelm Ⅳ フリードリヒ・ヴィルヘルム4世がイタリア風の村を所望したことから造られた。その後、皇太子・Friedrich Wilhelm フリードリヒ・ヴィルヘルムとその妻でイギリスのヴィクトリア女王の長女・Victoria ヴィクトリアは特にこの地をこよなく愛し、農業のモデル地域として発展させていった。
現在は、ブランデンブルク州各地の焼物職人・蝋燭職人・時計職人・ガラス職人・パン職人・ブルワリーなど約21の職人の手による伝統的な工芸品が集まる、“ブランデンブルク州・手工業村”ともいえる施設になっている。2002年のオープン後、2004年には先祖のルーツをたどるという意味もあって、イギリスのQueen Elyzabeth Ⅱ エリザベス2世も訪れている。
ガラス工房やベーカリーでは店内に工房も併設されており、実際に作っているところを見ることもできる。食器やグラス、キャンドル、ジャムなどの買物を楽しめるだけでなく、ワインセラーやブルワリー、カフェなどでの食事も、ここでの楽しみのひとつだ。また結婚式を挙げることもできるほか、会議やセミナーなど用の設備も整っている。
12月20日には「Christmas-Shopping-Night クリスマス・ショッピング・ナイト」と称して、営業時間を22時まで延長するそうだ。手作りのぬくもりと、職人の確かな技術から生まれた手工芸品の数々は、ひと味違ったクリスマスプレゼントとして喜ばれるに違いない。
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登録日:2006年 12月 07日 10:07:54
- プロフィール
- 成田美友
- (女)
- ambrosia
- ドイツにある観光公社「Historic Highlights of Germany」でのフリー編集者生活を終え、ドイツから帰国。現在はフリージャーナリストとして活動中
*主な経歴:出版社で旅行ガイドブック、街情報誌の編集、サイト運営会社で食に関するウェブサイトの編集と編集者人生10年目
*ひとこと:土地の歴史や文化に深く根ざしたヨーロッパの食文化に魅かれ、学ぶ日々。米・Society of Wine Educators認定Wine Specialist/日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
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