2007年 01月
ビール *どこから来てどこへ行くのか*
【ドイツ 30日 AFP】2006年のドイツのビールの売上が前年より1.4パーセントの上昇を記録したことが29日、明らかになった。
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(c)AFP/JOE KLAMAR
FIFAワールドカップド2006、ドイツ大会は確かに盛り上がった。開会直前まで冬のような寒さが続いていたにも関わらず、開会式と同時に一気に夏本番に。焼け付くような太陽と世界各国から集まったサポーターたちの熱気でオーバーヒート気味だったともいえる。各地でワールドカップと平行してビール祭りやワイン祭りが開かれ、連日連夜、飲めや歌えやの大騒ぎだった。記事中には2006年の売上げが1.4%伸びたとあるが、消費量はというと、国民1人あたり前年比2%増の117.8リットルだったとか。消費量が伸びたのは6年ぶりのことらしい。
*世界各国のビール消費量
2006年のデータを見つけることができなかったので、2005年のデータを見てみることに。
◆国別ビール総消費量(単位:万キロリットル)
1位 中国(3,049.0) 2位 アメリカ(2,388.1) 3位 ドイツ(949.9) 4位 ブラジル(900.0) 5位 ロシア(898.2) 6位 日本(634.3) 7位 イギリス(575.7) 8位 メキシコ(574.0) 9位 スペイン(346.8) 10位(ポーランド)
ちなみに2005年の世界全体の総消費量は15596.8万kl(推定値)で、前年比+2.8%なのだが、上位10位の中で前年比がプラスなのはロシア(7.6%)、ブラジル(6.5%)、中国の(5.2%)など6か国、逆に前年比マイナスなのが日本(-3.1%)、イギリス(-2.7%)、ドイツ(-0.7%)、アメリカ(-0.4%)となっている。
パッと見た感じでいうと、ドイツ、イギリスのようにビール生産国として有名な国というよりも、暑い国または人口が多い国が目立つ気がする。喉の渇きを潤すものとしてのビール、または、日本のように“とりあえずビール”ということで消費量が増えているといったところかもしれない。
◆国別国民一人当たりの消費量(単位:リットル)
1位 チェコ(155.9) 2位 アイルランド(122.0) 3位 ドイツ(115.2) 4位 オーストリア(109.0 5位 オーストラリア(107.7) 6位 イギリス(95.6) 7位 エストニア(93.8) 8位 ベルギー(91.0) 9位 デンマーク(87.5) 10位 スロベニア、スペイン(86.0)
こちらでランクインしている国の顔ぶれは想像どおり、昔からビール文化が根づいている国が多い。大瓶(633ml)に換算すると、1位のチェコは1人あたり1年に246.3本飲んでいることになるそうだ。それでも前年比がプラスになっているのはエストニア(18.6%)、スペイン(2.4%)、オーストリア(0.6%)のみ。日本で最近感じることなのだが、こうした国々でも若者のビール離れなるものが進んでいるのかもしれない。ちなみに日本は38位で49.6リットル、大瓶で78.4本。思っていたより“かなり”少ない。・・・・・・。私は、この値を上げるのに並々ならぬ貢献をしていることがわかった。
※数字は「KIRIN」HP内の以下の統計を参考にしました
『2005年 国別ビール消費量』
『2005年 国別一人当たりビール消費量』
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登録日:2007年 01月 31日 23:59:59
オランダにあるオランダ村「ザーンセ・スカンス」
【スヒーダム/オランダ 26日 AFP】オランダでは2007年を国を象徴する「風車の年」と定めている。
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(c)AFP/MAARTJE BLIJDENSTEIN
チューリップ、ハイネケン、フェルメール、ゴーダチーズ、そして風車。数年前、初めてアムステルダムに出かける以前に、私がオランダに抱いていたイメージだ。残念ながら、現地に住んでいる妹からの情報と、私が現地で体験したことの数々は、正のイメージを、どちらかというと負の方向へ引張りがちである。・・・・・・。今回はそれはおいておこう。
チューリップ、ハイネケン、フェルメール、ゴーダチーズについては、首都・アムステルダムにいながらにして味わうことができた。が、風車となると難しい。オランダだからといって、町中に風車がぽっと立っているわけではないのだ。風車で有名なのは、ユネスコの世界遺産にも登録されているキンデルダイク・エルスハウトの風車群なのだが、アムステルダムからはちょっと遠い。というわけで、もっと手軽に楽しめる「Zaanse Schans ザーンセ・スカンス」へ足を運んだ。中央駅から電車で20分ほど。駅から歩いていくと、ザーン川に向かって立ち並ぶ風車が見えてくる。
*オランダにあるオランダ村
一歩、敷地内に足を踏み入れるとオランダの農村に迷い込んだかのような錯覚に襲われる。緑色の壁の家々が立ち並び、牧草地ではヒツジが草を食み、風車が川風を切る豪快な音が響き渡る。
16世紀後半、アムステルダム市内で商工業が発達すると、乾いた平地である同地に多くの工業用風車が立てられた。その数は1000以上。ヨーロッパ初の一大工業地帯とも言われていたという。風車は木材の切り出しや穀物の脱穀に使われたほか、種子や木の実から各種のオイルを作ったり、塗料やかぎタバコ、マスタードなどをすりつぶすのにも使われた。
1000以上作られた風車のうち、ザーン川沿いに残っているのは12のみで、ザーンセ・スカンスではそのうちの7つに出会える。マスタード製粉用のDe Huisman、木材切り出し用のDe Gekroonde Poelenburg、 塗料製粉用のDe Kat、オイル圧搾用のDe ZoekerとDe Bonte Henという5つの工業用風車と、やや小さめの製粉用De Windhondと牧草地からの排水用De Hadel。工業用風車のうち、De Huisman以外は実際に動いている風車の中を見学することができる。
風車を目の前にすると、それまで抱いていた、どこかかわいらしいものというイメージは一掃された。風を受けて力強く回るその様はとても雄雄しかった。
風車以外にも見どころは多い。立ち並ぶ家の中には、19世紀の商家を再現した屋敷があり、中を見学することができたり、チューリップ、風車に並んでオランダの象徴ともいえる木靴の工房やチーズ農場があったり、風車を川側から眺められるクルーズも運航されている。
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登録日:2007年 01月 27日 23:59:59
「シャトー・ムートン・ロートシルト」のアートラベル
「シャトー・ムートン・ロートシルト」のラベルにチャールズ皇太子が描いた絵 - フランス
【ボルドー/フランス 17日 AFP】2004年の「シャトー・ムートン・ロートシルト(Chateau Mouton Rothschild)」のボトルのラベルデザインに、チャールズ英国皇太子(Prince Charles of Wales)が描いた絵画が採用された。
ムートン・ロートシル のワインラベルは、毎年著名な現代画家のデザインを採用していることで知られるが、今回は、1904年に締結された英仏協商の100周年を記念して同皇太子の絵画が選ばれたという。
写真はチャールズ皇太子が描いた絵をラベルデザインに採用した、シャトー・ムートン・ロートシルトのボトル。(c)AFP
フランスワインの一大産地ボルドー。ドルドーニュ、ガロンヌ、ジロンヌという3つの川の流域に広がる産地で、この地で作られるワインの約95%はA.O.C.(原産地統制名称)ワイン(これはフランス全体のA.O.C.ワインの約26%にあたる)という、言わずと知れた銘醸地だ。中でも有名なのがジロンド川の左岸に広がるメドック地域で、さらにその上流域であるオー・メドックには、世界に名だたるシャトーが点在している。
1855年、パリ万博に際し、メドック産ワインについての格付けが行われた。61シャトーを第1級から第5級まで分けたもので、現在、第1級に格付けされているシャトー・ラフィット・ロートシルト、シャトー・ラトゥール、シャトー・マルゴー、シャトー・オーブリオン、シャトー・ムートン・ロートシルトの5つはボルドー5大シャトーとして名を馳せている。だが1855年当初、シャトー・ムートン・ロートシルトの名はそこにはなかった。第2級とされた同シャトーが第1級に格上げされたのは1973年のことで、真摯にワイン作りに情熱を注ぎ込んできた努力が報われるまでに、実に118年を要したのである。後にも先にも格付けが変更されたのはこの一例のみという極めて例外的な措置だった。
*ラベルの中に広がるアートの世界
シャトー・ムートン・ロートシルトでは1924年、バロン・フィリップが醸造したすべてのワインをシャトー内で瓶詰めし、出荷することを始めた。それまで瓶詰めは外部の業者が行っており、その結果、水増しや偽証などの不正行為が横行していたという。この画期的で斬新な取り組みを記念し、ボトルのラベルデザインを、デザイナーであるカルリュに依頼したのが同シャトーのアートラベルの始まりだ(毎年、定期的に行われるようになったのは1945年の戦勝記念ラベル以降)。
これまでに同シャトーのアートラベルを手がけたアーティストはジャン・コクトー(1947年)、サルヴァドール・ダリ(1958年)、ホアン・ミロ(1969年)、マルク・シャガール(1970年)、パブロ・ピカソ(1973年・1級に格上げされた記念すべき年)、アンディ・ウォーホル(1975年)、キース・ヘリング(1988年)などなど、錚錚たる顔ぶれ。
記事中にあるように、2004年はイギリスのチャールズ皇太子が描いた水彩画が選ばれた。南仏のアンティーブで、青空を背景に枝を広げる青々とした木々を描いたものだそう。ちなみに、チャールズ皇太子の母堂であるエリザベス女王は、描く側ではなく、描かれる側としてシャトー・ムートン・ロートシルトのラベルを飾ったことがある。1977年、戴冠25年を記念してのラベルだった。
これまで、同シャトーのアートラベルを手がけた日本人は二人。日本人初は1979年の堂本尚郎氏。2人目は1991年のセツコ・バルティス(出田節子)氏。ちなみに、どちらも“ムートン”=ヒツジにちなんで日本の未年だった。じゃあ2003年も・・・と思いきや、同年はナサニエル・ドゥ・ロートシルトがシャトー・ブラーヌ・ムートンを手に入れてから150年目にあたる記念の年ということで、当時のシャトー購入契約書を背景に、バロン・ナサニエル氏が椅子に腰掛けているというデザインとなった。残念ながら、ここで日本人アーティスト3度目の登場とはならなかったわけである。ちなみに、セツコ・バルティス氏のお連れ合いであるバルティス氏も、セツコ氏の2年後、1993年にアートラベルを手がけている。少女の裸体が描かれたものなのだが、これが幼児虐待としてアメリカで非難の対象となり、結果、アメリカ輸出用として何も絵が描かれていない白地のラベルも作られた。1993年については、この2つのラベルをそろえることがアートラベル・コレクターの間で人気だとか。
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登録日:2007年 01月 18日 18:04:43
ジェームズ・ボンドとカクテル
「カジノ・ロワイヤル」、仏リキュール産業復活を後押し - フランス
【ボルドー/フランス 18日 AFP】ワイン生産の中心地、仏南西部ボルドー(Bordeaux)では、ワイン醸造業者が世界市場で厳しい競走を強いられている一方、創業200年の老舗リキュール製造会社が、太西洋を隔てた英米市場を狙ったカクテル・ブームに乗じた好調なビジネスを展開している。
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先週、「007 カジノ・ロワイヤル」を映画館で鑑賞した。最初の数十分間、新ジェームズ・ボンドの顔にとまどってしまったことや、冒頭のアクションシーンがはらむ矛盾点の数々が気になったこと、隣のおじさんが空のペットボトルで刻む妙なリズムに邪魔されながらも、内容盛りだくさん(やや詰め込みすぎの感も否めないような・・・)で、鑑賞後には、ダニエル・クレイグ=ジェームズ・ボンドを違和感なく受け止められるまでになった。
私が007シリーズで気になるのは、名脇役として登場する酒の数々。一番有名なのはマティーニだろう。本来、ドライ・ジン3に対してベルモット1をステア、オリーブを沈めてレモンピールをするのが一般的なレシピだ。ジンをウォッカに変えるとウォッカ・マティーニになる。ジェームズ・ボンドが好むのは、さらにアレンジを加えたもので、ドライ・ジン3に対してウォッカ1、ベルモット0.5をシェイク、これにレモンピールを浮かべる「ボンド・マティーニ」。が、今回の新作では、原作により忠実なカクテルという、「ヴェスパ・マティーニ」が登場した。ドライ・ジンにウォッカ、フランスはボルドー産のフレーバードワイン、リレをシェイクし、レモンピールを添えるというもの。
*リレ家の秘密
ボルドーを旅したとき、リレの前を通ったことがある。そのときバスに同乗していたフランス人から、ボルドーではリレは子供にも大人気のフレーバードワインだと教えてくれた。オレンジの香りがさわやかで、それくらい飲みやすいのである。私も、アペリティフにリレのソーダ割りをいただくのが好きだ。
リレは1887年、リレ家のポール、レイモンド兄弟によって、ボルドー地方にあるポデンサックという小さな村に誕生した。ベースにはボルドーの中でも厳選された産地のワインを85%使い、南スペイン産の甘いオレンジやハイチ産の苦味ばしったオレンジ、モロッコやチュニジア産のグリーンオレンジ、ペルー産のキニーネなどから作られるフルーツリキュール15%がブレンドされている。このリキュールの製造方法については門外不出とされ、「リレ家の秘密」と呼ばれているそうだ。ブレンド後はオーク樽で6~12ヶ月間熟成され、さらに薫り高く、複雑な味わいに仕上げられる。
リレにはルージュ(赤)とブラン(白)があり、ルージュはラズベリーやブラックベリーといった黒いベリー系の香りと、樽からくるヴァニラやシナモンなどスパイス系の香りが楽しめ、力強い味わい。ブランは花やハチミツのような華やかな香りと、オレンジやライムのようなフルーツ系の香りが豊かで、まろやかな味わいと長い余韻が楽しめる。どちらもそのまま飲んでもよし、カクテルにしてもよし。また料理のソースなどにも使われる。ルージュはフォアグラや鴨肉を使った料理に、ブランは魚介類を使った料理におすすめだそう。
ちなみに、007に登場する酒でもうひとつ有名なものを挙げるとすればシャンパーニュだ。今回登場したシャンパーニュは、私がもっとも愛してやまないシャンパーニュであるボランジェのプレステージ、「グラン・ダネ」だった。
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登録日:2007年 01月 09日 10:05:20
- プロフィール
- 成田美友
- (女)
- ambrosia
- ドイツにある観光公社「Historic Highlights of Germany」でのフリー編集者生活を終え、ドイツから帰国。現在はフリージャーナリストとして活動中
*主な経歴:出版社で旅行ガイドブック、街情報誌の編集、サイト運営会社で食に関するウェブサイトの編集と編集者人生10年目
*ひとこと:土地の歴史や文化に深く根ざしたヨーロッパの食文化に魅かれ、学ぶ日々。米・Society of Wine Educators認定Wine Specialist/日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
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