チョコレート *どこから来てどこへ行くのか?*

ガーナから初の直輸入チョコ - 韓国

【ソウル/韓国 6日 AFP】ガーナから初めて直輸入する詰め合わせチョコレート「Golden Tree」の発売会が6日、ソウルであった。写真は6日、同発売会でGolden Treeを披露する、ボディペイントで装ったロシア人モデル。(c)AFP/JUNG YEON-JE

AFPBB News


 ガーナはコートジボアールに続き、世界第2位のカカオ輸出量を誇る国だ。簡単にいうと、このカカオに砂糖、牛乳、ココアバターなどを合わせて作られるのがチョコレート。主要な国々の中で、このチョコレートの国内生産量が一番多いのはアメリカで、ドイツ、イギリスと続く。この順位は国内消費量をみても変わらない。国内消費量では、日本も6位につけている。国民1人当たりの消費量に換算しなおすと、1位はスイス、2位がドイツ、3位がベルギーとなる。ちなみに、日本の国民1人あたりの消費量は、1~3位の国々の約10分の1にすぎない。


*ガーナのチョコレート

 以前、アフリカや中南米などでカカオの栽培に携わっている人たちは、カカオが何になるのか、またチョコレートそのものを知らない人も多いという記事を目にしたことがある。かなり前の記憶なので、今は改善されつつあるのかもしれないが、それでもこうした国の人々にとって、チョコレートは未だに高級嗜好品なのではないだろうか。
 そんな中、今回の写真は、韓国に初めてガーナ産チョコレートが輸入されたという記事のもの。主要国の中でチョコレートの輸出量が多いのはドイツ、続いてフランス、オランダとなる。ガーナのチョコレート輸出量は、具体的な数字がわからなかったが、世界的にみれば微々たるもののようだ。GOLDEN TREE社のウェブサイトによると、同社は2003年2月14日(おりしもバレンタインデー。意図的なものかもしれない)にガーナの証券取引所に上場された新しい会社だ。ウェブサイトにもダミーの文章が残っていたりと、その“若さ”が垣間見えるが、これからの成長が期待される。


*イギリスとスイスとチョコレート

 主要国の中で、チョコレートの国内生産3位、輸入量4位、輸出量6位、国内消費3位、国民1人あたりの消費量5位のイギリス、また、それぞれ11位、13位、8位、12位、1位のスイス。この2つの国はチョコレートの歴史を語る上ではずせない国である。
 チョコレートの主原料であるカカオは、紀元前にはすでに南米で栽培されていたといい、もともとはカカオをすりつぶしたものに、各種のスパイスや薬草とともに湯水で溶かして飲まれていたという。さぞかし苦かったに違いない・・・。実際、嗜好品というよりも薬や強壮剤として飲まれていたそうだ。これに、南米大陸に進出したスペイン人が砂糖などを加え、甘い飲み物(現在でいうココアやホットチョコレートの類か)となった。そう、もともとチョコレートは食べる物ではなく飲む物だったのだ。
 チョコレートを固形化することに成功し、“飲む”から“食べる”へと発展させたのがイギリスのフライ社。ただし、1847年に誕生した世界初のこの“食べる”チョコレートは、かなりのビターチョコレートだったという。この苦い“食べる”チョコレートにミルクを加えることに成功し、甘い“食べる”チョコレートを作りだしたのがスイスのチョコレート職人だった(もとはロウソク職人だったそうで、キャンドルを作る際の技術がミルクとチョコレートが分離しないように混ぜ合わせる際のアイディアを生み出したともいわれている)ダニエル・ピーターで、1876年のこと。さらに1879年には、同じくスイスで、現在のリンツ&シュプルングリー社のロドルツ・リンツが、それまでのザラザラとしたチョコレートとは違う、口どけのなめらかなチョコレートを誕生させた。


*バレンタインデーとチョコレート

 渡す相手や意味合いは世界各国で異なるものの、世界中がチョコレート色に染まる2月14日。この日にチョコレートを送るようになったのも、これまたイギリスが関係している。チョコレート会社であるカドバリー社が、ギフト用のチョコレートボックス(キャンディーボックス)を製造したことがきっかけとする説が有力なのだ。とはいえ、ヨーロッパのバレンタインデーはチョコレート、チョコレートしていない。一方、日本ではこの時期、毎年毎年、トリュフ、生チョコレート、ショコラティエ、王室御用達・・・などなど手を替え品を替え、世界各国、ありとあらゆるチョコレートが出回る。さて今年のバレンタインデー、日本はどれくらいチョコレート色に染まるのだろうか。


※数字はHP「日本チョコレート・ココア協会」の以下の統計を参考にしました
”SELECTED COUNTRIES OF THE WORLD CHOCOLATE PRODUCTION AND CONSUMPTION 2004” 国際菓子協会(ICA)/欧州製菓協会(CAOBISCD)
『世界国別カカオ豆生産量推移』 国際ココア機関(ICCO)カカオ東京2004/05第1刊

カテゴリー[ *どこから来てどこへ行くのか* ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2006年 02月 13日 18:02:23

コメントを追加

Trackback

この記事に対するトラックバックURL:

カレンダー
< 2006年 02月 >



1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28



プロフィール
成田美友
(女)
ambrosia
ドイツにある観光公社「Historic Highlights of Germany」でのフリー編集者生活を終え、ドイツから帰国。現在はフリージャーナリストとして活動中
*主な経歴:出版社で旅行ガイドブック、街情報誌の編集、サイト運営会社で食に関するウェブサイトの編集と編集者人生10年目
*ひとこと:土地の歴史や文化に深く根ざしたヨーロッパの食文化に魅かれ、学ぶ日々。米・Society of Wine Educators認定Wine Specialist/日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
最近のトラックバック
検索