drink→drunk→drunken

早く酔いの醒めるワイン - フランス

【パリ/フランス 22日 AFP】フランスのワインメーカーPPN SAが開発したワインは、血中アルコール濃度が通常の6倍の早さで(最大値)薄れていくという。写真は21日、パリ(Paris)のワイン販売店で撮影された「安心して飲めます」というラベルが貼られたワイン。(c)AFP/PIERRE VERDY

AFPBB News


 酒を飲むと酔う。そもそも“酔う”とはどういうことかというと、アルコールによって中枢神経の働きが低下し脳が麻痺してしまう(理性が働きにくくなるという意)状態だ。アルコールは胃からその約20%が、腸から約80%が体内に吸収され、血液中に溶けて全身をかけめぐった後、肝臓へと運ばれる。その後、肝臓でADH(アルコール脱水素酵素)によってアセトアルデヒドという物質に分解される。アセトアルデヒドはさらにALDH(アルデヒド脱水素酵素)によって無害な酢酸に分解され、血液によって再び全身をかけめぐり、最終的に水と二酸化炭素となって体外に排出される。アセトアルデヒドは毒性の強い人体に有害な物質で、飲酒時に顔が赤くなったり、動悸、吐き気、頭痛がしたり、二日酔いになったりするのは、このアセトアルデヒドが原因なのだ。
 日本人にはこのアセトアルデヒドを分解するALDHの働きが欧米人などに比べると弱い人が多く、そのためそうした人たちは酒に弱いという。アセトアルデヒドが分解されにくいということだから、この場合の酒に弱いというのは悪酔いしやすいといってもいいだろう。欧米人の場合は、アセトアルデヒドが分解されやすい一方で、ADHの働きが弱いためアルコールからアセトアルデヒドに分解されにくい人が多いという。つまりアルコールの状態で体内にとどまる時間が長いため、アルコール依存症になりやすいということらしい。


*ほろ酔いから酔いどれまで

 どれくらい酔っているのかを知るには、脳がどれくらい麻痺している(酔っている)か、つまり脳内のアルコール濃度がどれくらいかを計ればよいわけだが、これは無理なので、実際には血液中または呼気中のアルコール濃度を測定することになる。簡易的に計算で求めることもできる。アルコールの血中濃度は、飲んだ酒の量(ml)にそのアルコール濃度(%)をかけたものを、体重(kg)に833をかけたもので割るとアルコールの血中濃度(%)がわかるそうだ。
 この血中アルコール濃度の程度で、ほろ酔いなのか、酔っ払いなのか、はたまた泥酔しているのかといった酩酊度が推測できる。血中アルコール濃度が0.02~0.04%は陽気な気分になる「爽快期」、0.05~0.10%は脈拍や呼吸が早くなり始める「ほろ酔い初期」、0.11~0.15%は声が大きくなり始め、ふらふらし出す「ほろ酔い極期」、0.16~0.30%は千鳥足になったり気分が悪くなったりといった「酩酊極期」、0.31~0.40%は何を言っているのかわからない、歩くことすらままならない「泥酔期」、0.41~0.50%は昏睡状態に陥り、時に死の危険さえある「昏睡期」(数値と状態の名称は、アルコール健康医学協会『適性飲酒の手引き』より)。
 実際の血中アルコール濃度は確かではないが、体験したことがある状態から判断すると、私自身「泥酔期」状態まで飲むことがままある。ただ、自分自身は何を言ったか覚えていないものの、後日その場にいた人たちの話を聞く限り、私の見た目は「爽快期」の状態をキープしており、話している内容も普通に理解できる(声の大きさとしては「ほろ酔い初期」レベルだろう)ことが多い。しかも気分が悪くなったり、二日酔いになったりすることはほとんどない。つまりこれはあくまでも目安であって、個人差があるのはもちろん、体調などによっても酩酊度は違ってくるということだろう。時に命を落とすこともあるのだから、酒を飲む際には、量はもちろん酒の種類や体調、または料理とのバランスなどなど、さまざまなことに注意を払わなくてはいけないのだ。


*個人的な課題

 とはいえ、私は生来の酒好き、しかもなかなか酔いがまわらない体質も手伝って、ついつい飲みすぎてしまう・・・。以前、私の飲みぶり・酔いぶりをよく知る人と相談・協議した結果、私はワイン(アルコール度数14%前後)1本分(750ml)のアルコール量(80g前後)であれば「ほろ酔い極期」をセーブできるということがわかった。直後、それ以上は飲まないようにと心がけ出したが、これがなかなか難しい。単純にワイン1本を飲むなら簡単だが、シャンパンやビールなどの食前酒から始まり、白・赤・デザートワイン、スピリッツやカクテルなど食後酒まで楽しむ場合、飲んでいる酒のアルコール度数とグラスの大きさからその量を推測し、その時点でどれくらいのアルコール量を摂取したのかを計算(単なる“かけ算”だが・・・)しなくてはならない。途中まではいい。なぜなら酔っていないから。が「ほろ酔い極期」も末期に近づいてくると、そんな単純な計算も面倒になる。面倒になったときが潮時と、そこで切り上げればよいのだが、すでにアルコールによって気分は高揚、そんな楽しい時間に自ら終止符をうつのは難しい。結果、当初の予定はどこへやら、立派な“酔っ払い”のできあがりだ。私の場合、節度をもって飲酒するには、強い意志と暗算能力の向上が課題である。

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登録日:2006年 03月 06日 17:02:47

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プロフィール
成田美友
(女)
ambrosia
ドイツにある観光公社「Historic Highlights of Germany」でのフリー編集者生活を終え、ドイツから帰国。現在はフリージャーナリストとして活動中
*主な経歴:出版社で旅行ガイドブック、街情報誌の編集、サイト運営会社で食に関するウェブサイトの編集と編集者人生10年目
*ひとこと:土地の歴史や文化に深く根ざしたヨーロッパの食文化に魅かれ、学ぶ日々。米・Society of Wine Educators認定Wine Specialist/日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
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