タバコ *どこから来てどこへ行くのか*
【ローマ/イタリア 30日 AFP】欧州では喫煙者への厳しい規制を課す国が増加している。イタリアもこれに追随し、2005年1月10日、バーやレストラン、ディスコや職場など公共の場での喫煙を禁じる法律を施行している。写真は27日、ローマ中心部のバーに掲げられた禁煙サイン。(c)AFP/GIULIO NAPOLITANO
イタリア同様、ノルウェーやスコットランドなどでも公共の場での喫煙は禁じられている。現在、こうした分煙または嫌煙の動きはアメリカや日本で話題に上ることが多いが、ヨーロッパ各国でも徐々に拡大しつつあるように感じる。
*世界の喫煙率
EU加盟国(元データに含まれていないポルトガルを除く)の成人喫煙率(2002年)を見ると、男性の喫煙率が高いのは、順にスロバキア55.1%、リトアニア51%、ラトビア49%、ギリシャ47%、エストニア/ハンガリー/ポーランド44%、スペイン42.1%、ドイツ39%、フランス38.6%、キプロス38.5%、オランダ37%、チェコ36%、イタリア32.4%、デンマーク/アイルランド32%、オーストリア/ベルギー/スロベニア30%、フィンランド/イギリス27%、スウェーデン19%。
女性の喫煙率が高いのは、順にドイツ/アイルランド31%、フランス30.3%、スロバキア30%、デンマーク/ギリシャ/オランダ29%、ハンガリー27%、ベルギー/イギリス26%、ポーランド25%、スペイン24.7%、チェコ22%、スロベニア20.3%、エストニア/フィンランド20%、オーストリア/スウェーデン19%、イタリア17.3%、リトアニア16%、ラトビア13%、キプロス7.6%。
これを世界全体で見ると、男性の喫煙率がもっとも高いのはモンゴルで67.8%、ついで中国66.9%、韓国65.1%、ロシア63.2%、トンガ62.4%、トルコ60~65%。女性のそれはアルゼンチンの34%を筆頭に、ノルウェー32%、ドイツ/アイルランド31%、フランス30.3%、スロバキア30%となる。ちなみに日本は、男性の喫煙率が52.8%と高く、女性の喫煙率は13.4%と低めだった。
嫌煙家の私はドイツに来た当初、街中の“歩きタバコ率”の高さ、駅やレストランなどの喫煙率の高さに閉口した。また女性の喫煙風景に遭遇する回数も日本に比べて多いと漠然と感じていたのだが、実際の数字をみても女性の喫煙率はEU内でトップということがわかり、大きくうなずいた。もちろん、日本でも若い女性がタバコを吸っている姿は頻繁に目にするが、彼女たちの喫煙は、ファッションの一環になっている部分が大きいと思う。日本に限らず、当初タバコを吸い始めるきっかけは、「大人っぽく見られたい」「かっこよく見られたい」といった動機から始まることが多いのではないだろうか。それがいつの間にか習慣化してしまい、なかなか止められなくなるパターンだ。しかし日本の女性は、妊娠・出産を機に喫煙を止める向きが多い。胎児や乳幼児に与える影響を考えたら、母親としては当然のことであると同時に、彼女たちにとっての喫煙は単なるファッションのひとつであるため、それを止めることもさほど苦痛ではないということなのかもしれない。しかしドイツでは、乳幼児を連れている母親の喫煙風景に遭遇することも多い。時には妊婦がタバコを吸っている場面も見かける。他人事ながら子供の健康状態が心配になってしまう。
*フランス料理「5つの“C”」
男女とも、ドイツとほぼ同じ数字となっているフランス。イタリアに上記の喫煙に関する法律が施行された際、この法律についてどう思うかをヨーロッパ各国の街頭でインタビューするというテレビ番組を見た。パリにあるカフェの店主と客のインタビューで、二人とも「タバコが吸えないカフェなんてカフェじゃないね」と言っていたのが印象深かった。フランス人の友達の話や実際にフランスを旅した経験から察するに、フランス人にとってタバコとコーヒーは“ふたつでひとつ”なのかもしれない。
フランスには、食後を楽しむ「5つの“C”」があると聞いたことがある。「Cafe(コーヒー)」「Chocolat(チョコレート)」「Cognac(コニャック)」「Cigar(シガー)」そして「Conversaccion(会話)」。このすべてがひとつのテーブル上で出会ったときにこそ、それぞれの魅力を最大限に楽しめるということらしい。なんとも優雅な食後のひとときだ。私も「Cigar」以外は大いに賛成。この「Cigar」の“C”を何とか他の“C”に置き換えることはできないものか・・・。
※数字はHP「健康ネット(厚生労働省)」の以下の統計を参考にしました
『各国成人喫煙率』 WHO:Tobacco Atlas (2002)
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登録日:2006年 04月 10日 16:46:28
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- プロフィール
- 成田美友
- (女)
- ambrosia
- ドイツにある観光公社「Historic Highlights of Germany」でのフリー編集者生活を終え、ドイツから帰国。現在はフリージャーナリストとして活動中
*主な経歴:出版社で旅行ガイドブック、街情報誌の編集、サイト運営会社で食に関するウェブサイトの編集と編集者人生10年目
*ひとこと:土地の歴史や文化に深く根ざしたヨーロッパの食文化に魅かれ、学ぶ日々。米・Society of Wine Educators認定Wine Specialist/日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
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