負け犬薄命?

<F1>BMWザウバーのヴィルヌーブが結婚 - フランス

【パリ/フランス 3日 AFP】F1、BMWザウバー(BMW Sauber)のジャック・ヴィルヌーブ(Jacques Villeneuve)は、婚約者のジョアンナ・マルチネスさん(Johanna Martinez)とパリの教会で結婚式を挙げた。(c)AFP

AFPBB News


先日、本屋さんでものすごいタイトルの本を見つけた。「負け犬はなぜ早死になのか」―マジでぇ? 未婚&子どもなし&30歳以上の女性=【負け犬】→【オニババ】ときて、ついに【早死に】ですか。トホホ。

ある日突然心停止→原稿が上がってこないため、編集者が怒鳴り込みに来る→異臭→腐乱死体発見→ついでに、部屋の中からあんなものやこんなものまで見つかる……いやあぁぁああ~っ! 私の妄想は、どこまでも膨らみっぱなし。

美人薄命っていうと、はかなく美しい物語を思い浮かべるのに、負け犬薄命っていうと、「あ~あ」みたいな、呆れつつも妙にナットクしてしまうのはなぜだろう。いや、ナットクしている場合ではない! 負け犬とはいえ、私も一応ヘルスケアに携わる者。その真贋を確かめるべく、恐る恐る本を読んでみることに。

■ホントに早死にだった

うわ、読んでびっくり。日本の未婚女性はホントに死亡率が高い(寿命が短い)というデータ(1855年)が示されていた。

夫がいる女性の死亡率を1とした場合の、未婚女性と死別女性、離別女性の死亡率を調べたところ、アメリカでは夫がいる女性に比べ、未婚者はやや死亡率が高く、離別者はもう少し高くなっている。イギリスでは、未婚、死別、離別の死亡率がほぼ横ばいで、夫のいる女性の1.5倍ほど。台湾では未婚者はやや死亡率が高いものの、死別者、離別者の死亡率のほうが上回っていた。ところが、日本人の場合は、未婚者の死亡率は夫がいる場合の約3倍で、死別者、離別者にたいしても約2倍になっていた。
うーん……。私の妄想、案外、妄想じゃすまないのかも。

■さらに自殺も多い
さらに、未婚女性と有配偶女性の自殺率を比べたところ、未婚女性のほうが高くなることもわかっている(2000年 厚生労働省「平成16年人口動態調査特殊報告」 国立社会保障・人口問題研究所「人口統計」)。
人口10万人あたりの自殺者数の比較では、有配偶女性の自殺率が年齢とともに緩やかに上昇していくのに対し、未婚者の自殺率は年齢が上がるにつれ、ハイペースで増加。しかも結う配偶者の自殺率の約2~2.5倍もあった。

■「結婚して当然」というプレッシャー
この本の著者は、未婚女性が統計上早死になのは、世間の「普通、結婚するもの」というプレッシャーによるストレスが原因ではないか、としている。ストレスが、高血圧、脳梗塞、糖尿病などの引き金となる因子のひとつとしてしばしば指摘されているし、うつなどメンタル系の病気の原因となることもよく知られている。

最初に紹介した未婚者の死亡率のデータがとられたのは1985年。20年前は、そりゃー今よりずっと風当たりが強かっただろう。現在はもう少し世間の目も和らいだかも? と思うが、2000年調査の自殺率をみると、あながちそうともいえないようだ。

■幸せの物差し
私の友だちの未婚女性を思い浮かべてみる。仕事に燃える人、趣味で輝いている人、あっちこっち旅行を楽しんでいる人などなど、実際は結婚へのプレッシャーにさらされているのかもしれないが、それなりに充実して見える人が多い。

彼女たちと話していて気がついたのは、幸せの物差しを世間に合わせていないこと。世間の目もわかっている、でも、いろいろな選択を積み重ねてきた結果、現在自分が未婚であることに納得しているし、別に不幸だとは思っていない。
幸せの物差しの基準を自分自身に合わせてあるので、どことなく安定感がある。

じつはこの本も、後半は「負け犬=人生の落伍者」という発想から脱するために(つまり、負け犬ストレスを減らして長生きするために)、受け止め方や心のあり方を変えようというアドバイスが紹介されている。
本当は、負け犬応援本だった……。

※「負け犬はなぜ早死になのか」 高田明和著 東洋経済新報社

カテゴリー[ セイカツ ], コメント[6], トラックバック[11]
登録日:2006年 06月 12日 16:35:14

コメント

別の統計があって、男の子を1人出産して育てた母親は、そうでない時より寿命が1年縮まる、というのです。私の場合は3人分で3年早死にするらしい。ファミリーならではの「幸せ感」よりも、「深い疲労と倦怠感、閉塞感、達成感の得られない諦念」のほうが大きい場合もあるかも。

女性が長生きするための適度に幸福な家庭像とは、いったいどの辺りなのか?

chippoke @ 2006年 06月 14日 10:58:46

chippoke さん、コメントありがとうございますー。
やっぱり男の子は育てるのが大変なのかな? 
ホント、客観的データで示せるような“適度に幸福な家庭像”って、どの辺なんでしょうか。

でも、男の子って大きくなると、お母さんをとても大事にするようになりますよね。(私の兄もそうですし、男友だちにも結構母親思いのヤツが多いです)
ということは、chippoke さんは3倍も大事にされちゃうってことですよね。イイナ~♪

網野 @ 2006年 06月 14日 21:25:26

3倍大事にされたい~っ!
滝にうたれて修行しているような心持で子供との激しい毎日を送っておるのですが、やはり出生率が激減傾向にある日本で、子沢山は寿命の面でも割に合わないという考え方が主流になってきているのではないかと思います。

幸せの物差しで計ってみて、子育て修行のリスクがあまりにも大きいと判断する女性が多くなるのも納得です。おや、どこにも男性への期待値が無いぞ? 
‥‥だからですね、どっちにしても女は辛いよ。

chippoke @ 2006年 06月 14日 23:54:35

>滝にうたれて修行しているような心持で
あ、ごめんなさい、ここ、ちょっと笑ってしまいました。苦労をユーモラスに語れるのって、すごいなーと思って。私も早くその域に達したいっす。

chippokeさんの「ちっぽけらいふ」を読んで、子どもを育てるのは超~大変だけど、いろんな発見や喜びがあるんだなーということを、改めて教えられています。

男性への期待値……ホントだ、どこにも出てこないや。
男性は男性で、いろんなものを背負わされて大変そうではありますが(笑)。

網野 @ 2006年 06月 15日 13:06:39

昨日、書いたつもりのコメントが入っていませんでした。
負け犬革命かと思ったら、負け犬薄命だったので、驚いた。
結婚したらストレスがないかというとそうじゃないんだけど、手のかかる子どもがいると、早寝早起きになるし、無理できない身体になっちゃうというのはあるかも。要は、無理しない生き方をしてれば、ストレスもたまらないんじゃないかな。(ちなみに、私の周りのシングル女性はみんないきいきしてるけど、シングル男性は同情しちゃう人が多くて、そのアンバランスぶりを見ると、ますますシングル女性は増えるだろうなと思います)

medwriter @ 2006年 06月 16日 17:14:28

medwriterさん、ありがとうございます。
「負け犬革命」…確かに「負け犬薄命」より面白そうで、何か期待がもてそうなタイトル!そのうち、負け犬革命っぽいネタを拾ってみます~。

離婚されちゃった男性は(平均寿命に比べて)寿命が短くなるのに対し、離婚した女性の寿命は変わらないとか。
女性のほうがやっぱりたくましいのかなー なんて思います。

それはそうとmedwriterさんも、【妻+母+仕事人】という3足のわらじですよね。そういう女性もいまや多い時代ですが、もーホント尊敬。すごすぎ。「負け犬」なんて、自虐的になってる場合じゃないですね。私も頑張んなきゃ!

網野 @ 2006年 06月 16日 18:16:12

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プロフィール
網野 きと
(女)
フリーライター。
■ジャンル:フィットネス&ヘルスケアを専門に、女性誌等で活動中。
■ひとこと:CD「ウクレレウルトラマン」にはまる日々……。ハイサイおじさん風味の「帰ってきたウルトラマン」、ウクレレが切なく激しく奏であげる「ウルトラマンタロウ」のほか、「MATのテーマ」(←ワンダバ!)、「ウルトラセブンの歌」などなど、必聴!!
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