ジャズレーベルとしてのアトランティック・レコード

アトランティック・レコードの創設者アーメット・アーティガン死去 - 米国

【ニューヨーク/米国 15日 AFP】アトランティック・レコード(Atlantic Records)の創設者アーメット・アーティガン(Ahmet Ertegun)が14日、ニューヨーク市内の病院で亡くなった。
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(c)AFP/Getty Images Kevin Winter

AFPBB News


 アーメット・アーティガンが創設したアトランティック・レコードはジャズファンにはとても馴染み深いレーベルだ。ジャズの黄金時代ともいえる50年代にきら星のごとくスタープレイヤーを揃え、数々の名盤を生んだ。ジャズファンの愛聴盤には必ずアトランティックの名盤は数枚は含まれるにちがいはずだ。

 アトランティック創設当初は黒人のR&B専門レーベルとしてのスタートだった。まもなく兄のネヒスが参加。彼がジャズ好きだったことから1955年からジャズ部門をスタートさせることになった。
 プレイヤーの音楽性を尊重し、いいものを作り続ける真摯な姿勢が良質のアルバムを数多く生み出した。MJQやジョン・コルトレーン、チャールズ・ミンガスを初め、50~60年代のジャズの名盤が目白押しだ。
 ブラック・ミュージックの専門レーベルのように言われるアトランティックだが、ジャズに関しては黒人に限らず白人のプレイヤーも数多く含まれていた。クール・ジャズの重要人物レニー・トリスターノやリー・コニッツ、ウエストコースト・ジャズの立役者ジミー・ジェフリーなどジャズの歴史に関わった重要プレイヤーが並んでいる。
 ほかにも代表的なプレイヤーはアート・ファーマーやゲイリー・バートン、ローランド・カーク、フィニアス・ニューボーンJr、ハービー・マンなどがいる。歌手もクリス・コナーやメル・トーメ、カーメン・マクレエなどが契約していた。
 また実験的な進歩派にもレコーディングの機会を与え、ジャズを大きく変えたフリージャズのオーネット・コールマンを世に送り出した。
 アトランティックでそのキャリアのほとんどをすごしたMJQは、グループ設立当時はプレスティッジと契約していた。しかしプレスティッジのボブ・ワインストックはグループからジョン・ルイスを外し、ホレス・シルバーを加えて、ニュージャズ・カルテットとして売り出したかった。それに反発したMJQのメンバー4人はプレスティッジとの契約を解除、アトランティックと契約を結ぶことにした。
 その時、すでにMJQは人気グループだったので多くのレコード会社からオファーがあり、メジャーレーベルは高額の契約金を用意していた。そんな中から4人はアトランティックと契約を結ぶことにした。その理由をミルト・ジャクソンは「ジョン・ルイスを含めたメンバー全員で自分たちのやりたい音楽をやらせてくれるレーベル」ということで契約を決めたと語っている。アトランティックの姿勢を如実に語るエピソードだ。

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登録日:2006年 12月 17日 09:31:38

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藤嶋要吾
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ジャズを中心に音楽や映画、ビデオ、オーディオ・ビジュアルなど幅広い分野で執筆活動中。ロードバイク大好きのジャズ・ライター。
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