ウェインとハービーの共演が観たい。
ハービー・ハンコックとウェイン・ショーターが首都でライブを開催 - インド
【ニューデリー/インド 17日 AFP】インドツアーを行ってきた、シカゴ出身のジャズ・ピアニストで作曲家のハービー・ハンコック(Herbie Hancock)とベテランサックス奏者のウェイン・ショーター(Wayne Shorter)が16日、シリフォート・オーディトリアム(Siri Fort Auditorium)にてコンサートを開催した。
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(c)AFP/Manpreet ROMANA
ウェイン・ショーターとハービー・ハンコックといえば、今やブラック・ミュージックを代表するミュージシャンだ。インドの3都市を巡るツアーをしている。首都ニューデリーではハービーとウェインが共演したようだ。
ハービー・ハンコックとウェイン・ショーターの共演ステージが観られるのはおそらくVSOPのステージ以来の出来事になると思う。あれから30年ほどたった今、お互いに音楽性は違う方向を向いているだけに、ふたりの共演はどんなサウンドを聴かせてくれたのかやはり興味をそそられる。
ハービーとウェインのふたりが同じ音楽性を持って、同じ方向を目指し、お互いに切磋琢磨し丁々発止のプレイを繰り広げていたのはマイルス・デイビスのグループに在籍していた頃だけだろう。一度双頭グループのような形で結成したVSOPにしてもマイルス・グループの再現なので、自らの音楽性を主張したグループではなかった。逆に懐古趣味で結成したグループが人気を博したのも、マイルス・グループでの音楽がいかに素晴らしく愛されていたか、を再確認させたようなものだ。
またウェインとハービーの華々しいキャリアの始まりは共にマイルス・デイビスのグループに参加してからだ。それまでもふたりはいくつかのグループで活躍していたが、精々将来有望な新人扱いだった。ふたりのマイルス・グループでのキャリアをみると、ハービーのほうが早く63年にマイルス・グループに参加、アルバムでいえば「天国への7つの階段」からで、ウェインが参加したのは64年、「マイルス・イン・ベルリン」からになる。
ハービーが参加したのはマイルスがそれまでのメンバーを一新、新しいクインテットを結成した時だった。このグループで「フォア・アンド・モア」や「イン・ヨーロッパ」など、エキサイティングなライブアルバムを立て続けにリリース。ブローイング・セッションの楽しさを聴かせてくれていた。
ところがウェインが参加してからは最初の「イン・ベルリン」を最後にライブ・アルバムは影を潜めることになる。「ESP」や「ネフェルティティ」といったウェインの音楽性が生かされたサウンドが中心となり、ライブは影を潜めスタジオ録音が続いた。唯一のライブ録音「アット・ザ・プラグド・ニッケル」もリアルタイムなリリースではなく、後に発掘された音源をリリースしたもので、それも内容はかつてのライブ盤で聴かれたプレイとは一線を異にしていた。
ふたりのマイルス・グループでの共演は68年頃まで続いたが、「マイルス・イン・ザ・スカイ」や「キリマンジャロの娘」になるとマイルスは電化サウンドに突入、ロックへの傾倒が強くなっていくことになり、それぞれの目指す方向が微妙にずれていくことになるわけだ。
ふたりの共演ということでは去年海外でリリースされた「マイルス・デイビス・クインテット、ヨーロピアン・ツアー1967」というDVDで観ることができる。これがなかなか貴重で面白い。
ハービーとウェインががマイルス・グループで共演するライブステージを観られるということ自体、それだけでも貴重だが、なんといってもその内容が素晴らしい。67年の収録ということは丁度電化サウンドが始まる直前、グループの音楽性が大きく変貌しようとしていた寸前なので、逆に現グループとしてはほぼ完成された姿を捉えているともいえる時期で、演奏はかなり充実している。
内容はスウェーデンとドイツの2つのステージが収められていて、「フォア・アンド・モア」などのアルバムで聴きなれたライブ録音のお馴染みナンバーは<ウォーキン>や<ザ・テーマ>といった数曲で、あとは「マイルス・スマイルス」からの<ジンジャーブレッド・ボーイ>や<フットプリンツ>などが聴ける。ほとんどの曲はメドレーのように継ぎ目なく演奏され、ウェインが持ち込んだ神秘的で暗い表情表現のオカルトチックな雰囲気が濃厚に感じられる。その中にもライブならではの緊張感と白熱のソロが聴かれるから嬉しくなる。しかも2つのステージで曲が重複しているので、微妙な違いがあるのを聴き比べられるのも、まことに興味をそそられるのだ。ジャズの醍醐味ここにありといった感じが楽しめる一枚に違いない。
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登録日:2007年 01月 17日 15:58:45
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