同床異夢の経済制裁
【北京/中国 28日 AFP】韓国の潘基文(パン・キムン、Ban Ki-Moon)外交通商相は27日、北朝鮮核問題を中国首脳と協議するため北京(Beijing)を訪れた。潘氏は次期国連(UN)事務総長就任が決定している。写真は同日、北京の釣魚台迎賓館(Diaoyutai State Guesthouse)で唐家セン(Tang Jiaxuan)国務委員と握手を交わす潘基文外交通商相(左)。(c)AFP/TAKANORI SEKINE
北朝鮮の核実験実施に伴う経済制裁を国連安全保障理事会で決議し、一見、世界が一丸となって対応しているように見える。しかし、そうした思いとは別に、現実は・・・
様子見の中国
もし北朝鮮と国境を接している中国が本当に経済制裁を行うのであれば、海上での臨検よりも陸路の封鎖を実行する方が遙かに効果的である。しかし、現実には北朝鮮との陸路における物流は今日まで途絶えることはない。つまり、海上臨検を行っても陸路が残れば制裁の実行性が大きくなく、その程度は実施しても構わないとの見方もできよう。
したがって、北朝鮮の核実験中止を説得できなかった中国が、北朝鮮と共に国際社会の枠組みから孤立するのを避けつつ、北朝鮮に対する守護とイニシアティヴを担保した格好ではないか。韓国の対北政策も日替わりの様相を呈している。一時は、メディアの批判を避ける格好で、政策見直しを強調したが、その後、明らかにトーンダウンしている。
今後の見通し
結局、中国も韓国も日本が行った追加制裁に同調することはなく、一枚岩での経済制裁とは到底、言い難いのが実情である。とはいえ、ロシアも中国と同等、もしくは中国以上に守護役を担うのであれば、とにもかくにも両国を経済制裁の枠組みに引き寄せたことには意味がある。米国がイラクやアフガニスタンのように直接、軍事行動を取るのが難しい以上、他に選択肢があったとは思えない。問題は、それで何かが解決したと楽観すべきではないということである。
今後、来週の米国中間選挙の行方が注目される。巷間伝えられているように、仮に共和党が下院の多数を手放すことになれば、ブッシュ政権はレイムダック化して、対北圧力に
陰りをみることにもなりかねない。その場合には、2008年の米大統領選で選出される新政権による仕切り直しになり、常に前政権の方針を見直す傾向がある米国では米朝直接対話も選択肢に入りかねない。実は、それが北朝鮮が望んでいるシナリオなのではないか。
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登録日:2006年 10月 30日 17:51:54
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- 大阪府出身、海外の大学で研究をした後、現在は日本の大学院で政治学を教える。
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