支持率浮揚なるか、安倍内閣
【東京 28日 AFP】安倍晋三首相は28日、関連政治団体の不正経理問題で辞任した佐田玄一郎氏の後任の行政改革担当相として、渡辺喜美・内閣府副大臣(54)に正式に就任を要請した。
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(c)AFP/KAZUHIRO NOGI
ロケットスタートならぬミサイルスタートを切った安倍内閣だが、その後は支持率低下が続いている。果たして、2007年春の統一地方選と夏の参院選を迎えて、有権者の支持を回復する浮揚策はあるのか?
<小泉劇場渇望症候群>
小泉内閣が高支持率を維持した背景には、「ワンフレーズ・ポリティクス」に象徴されるわかりやすさがあった。しかも、常に仮想敵を設定し、それと戦う姿勢を見せることで、改革者のイメージを保つことができた。いわば勧善懲悪のドラマのヒーローを応援するが如くであった。
しかし、党内の圧倒的多数の支持を得て総裁に付いた安倍氏には、元々、仮想敵が多くいるわけではなく、むしろ話を聞かなければならない味方が多い分だけ、安倍氏の姿が埋没しがちである。それが観客である国民には、「前のドラマの方が、わかりやすくて面白かった」という小泉劇場渇望をもたらしている。
<成功するか生産者重視経済政策>
これまでに安倍政権がしたことは改正教育基本法成立と防衛省昇格であった。それらに対する賛否を別にして、いずれも発足3ケ月にしては大きな仕事であったが、教育も安全保障も成果が出るのは遠い将来であり、直ぐに国民生活に直結する何かをもたらすわけではない。
やはり安倍政権にとって重要なことは、今の上向き加減の経済をどう維持していくのである。そこで登場してきたのが、いわゆる「上げ潮戦略」であり、生産者側の減税を行うことで経済成長を名目4%にすることで、将来的には財政再建も可能という内容である。
<必要な需要者側への配慮>
しかし、経済成長を維持するには個人消費の伸びが不可欠であるが、そのための道筋が見えてこない。雇用を正規化すれば分配率が高くなり個人消費も伸びるという意見もあるが、本当にそうなのか? 労働者側にとっては、定率減税撤廃に加えて厚生年金保険料UPがあり、可処分所得は下がる可能性を否定できない。すると個人消費が落ち、どうやって経済成長を維持させて行くのだろうか。
20年前のレーガン政権が、同様のサプライサイドエコノミクスを試みたが、減税で利益を得た企業経営者が労働者の賃金を上げたり、再生産への投資を増やすよりも自分達を含めた大株主への配分を増やすことが先に立ち、結局は成功しないままに終わった過去がある。
結局、「消費者よりも生産者重視の政策」は、現実の経済成長にとっても安倍内閣の支持率にとっても好ましい結果をもたらすとは思えないのだが。
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登録日:2007年 01月 01日 00:03:16
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- 井上玲子
- (女)
- 大阪府出身、海外の大学で研究をした後、現在は日本の大学院で政治学を教える。
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