根本的改革が必要な日本プロ野球
【ニューヨーク/米国 28日 AFP】MLB・ニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)は27日、阪神タイガース(Hanshin Tigers)の井川慶(Kei Igawa)投手と5年契約総額2000万ドル(約23億6000万円)で合意に達したと発表した。
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(c)AFP/Getty Images Ray Amati
松坂に続いて井川もMLBと契約した。この他にも、今年は、岩村や岡島がMLBで活躍する姿を見ることができそうである。これに対して、日本のプロ野球関係者の中には、ポスティング・システムを見直して、これ以上の人材流出を止めようとする動きがある。しかし、忘れてはならないのが、日本のプロ野球自体がファンにとっても選手にとっても、もっと魅力あるものに変わらなければならないということである。具体的には・・・・
<不公平なドラフト制度>
まず今のプロ野球でおかしいと思うのは、昨年から導入された現行ドラフト制度である。高校生ドラフトと大学生・社会人ドラフトを別の日程で行い、人気の高い球団にとっては高校生ドラフトで思い切った指名をする一方で、大学生・社会人の希望枠を使って強い選出を集めることができる仕組みである。
しかし、ドラフト制度の本来の意義は、各球団の戦力の均衡化にあり、公平なスタートラインに立って競争をしようというものである。これに対して、日本のドラフト制度はどう考えてみても、人気球団にとって有利な制度になっており、戦力のアンバランスを助長しかねないものである。
また、オリックスが近鉄と一緒になった際に神戸と大阪の両方の試合開催権を手中に収めただけでなく、「オリックス+近鉄」から新生オリックスと楽天の二球団できる際に、オリックスが優先的に20名を選ぶことができるという戦力均衡という意味ではアンフェアなやり方を認められたことを忘れてはならない。しかも、MLBでは当たり前のエクスパンション・ドラフトすら、楽天に認められなかった。
つまり、日本のプロ野球には、未だにこうしたアンフェアで古い体質が残っている。その結果、広島や横浜のようなセリーグでも観客動員数が少ない球団やパリーグ球団が折角、選出を育てても、セの人気球団がさらっていくことを、だれもおかしいと「言わない」あるいは「言えない」体質がある。
一昨年の日本一の主力の李スンヨプに続いて、昨年の日本一の立役者の小笠原もセへ移籍する。その移籍先の来年の先発予想をすると、上原、内海、パウエル、門倉、工藤となり、上原と内海以外は、他球団から引き抜いた選手である。
<サラリーキャップ制とウェーバー制の導入>
結局、日本のプロ野球をフェアな競争原理に基づく近代的な組織に改めるためには、各球団の努力を公平に評価する仕組みが必要である。このため第一にサラリーキャップ制を導入して、地方にある資金が乏しい球団にも優勝の機会を与える必要がある。そうでなければ、努力を競っているのか、親球団の資金力を競うっているのかがわからなくなる。第二に、完全ウェーバー制を導入して、常に戦力均衡を図る必要がある。
それが長期的には、公平な競争を楽しむファンを増やし、日本のプロ野球の人気回復に繋がるものと期待したい。日本のプロ野球関係者は、古い体質を抱えている限り、若いファンだけでなく、若い選手も愛想を尽かしかねないという危機感を持つべきではないか。
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登録日:2007年 01月 01日 22:06:59
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- 井上玲子
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- 大阪府出身、海外の大学で研究をした後、現在は日本の大学院で政治学を教える。
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