欧州歴訪の旅の後に控える内政課題

安倍首相、仏内相と会談 - フランス

【パリ/フランス 13日 AFP】安倍晋三首相は13日、欧州4か国歴訪の最終訪問地である仏を訪れ、ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)内相と会談した。写真は同日、パリで握手を交わす安倍首相とサルコジ内相。(c)AFP/Christophe Ena

AFPBB News


安倍首相が、イギリスやドイツ、フランスを訪れ、政治指導者や次期指導者候補と会って懇談した後、アジアへ旅立った。今回の歴訪で、直ぐに何かの成果を挙げたわけではないが、フランス次期大統領候補達と会うなど、今後の国際関係の中で人間関係を作る努力は無駄であったとは言えないであろう。ただし、歴訪中、国内は「政治とカネ」の話題に終始しており、アジアからの帰国後には課題が山積している。例えば・・・

政治家の事務所経費に端を発した「政治とカネ」に伴う政治不信である。もちろん、今回、問題になっているケースが起きたのは、小泉内閣時代を含めて以前からであり、特に安倍内閣が発足してから起きているわけではない。さらに言うと自民党だけでなく民主党も
同様の問題が指摘されている。

ザル法と罪刑法定主義
今回の問題を特定の個人の政治家の問題で終わらせて欲しくない。そもそも、罪刑法定主義を採る日本で、今回の問題で法的責任を問うことは難しい。つまり、政治資金規正法第12条1項2号に定めているように、「人件費や光熱水費、その他総務省で定める経費以外の経費について・・・」領収書の提出を求めている。言い換えると、人件費や光熱水費、その他総務省で定める経費については、領収書を提出する必要はないことになっている。

そして、政治資金規正法施行規則第8条に「その他総務省で定める経費」として、「人件費、光熱水費、備品・消耗品及び事務所経費」と定められている。このため、事務所経費であると申告すれば、事務所が架空でない限りは、領収書の提出が必要ない以上、たとえ高額であっても法的に問うことができないことになる。

[strong改正する必要がある政治資金規正法改正[/strong]
すると、特定の個人の謝罪や最大でも職を辞することで全てが終了してしまうことになる。その繰り返しできたのが、日本政治の歴史ではなかったか。むしろ重要なことは。特定の個人の問題よりも、野党も含めた政治家全体に関する政治資金規正をせめて社会通念に即した内容に変えることではないか。そうでなければ、表に出ない限りはいつまでも同様の問題は続くことになる。

問われる政治的リーダーシップ
これに対して政治家の反発は起きるであろう。しかし、それこそ安倍首相が政治的リーダーシップを発揮する好機とも言える。前任の小泉首相に比べて、党に譲歩して改革を後戻りさせているのではないかとマスコミから批判されている安倍首相にとっては、ここで改革の姿勢をアピールする必要があるし、またそうでなければ夏の参院選は厳しい戦いになる。

問われる民主党
それにしても、民主党はここぞと言う時に同様の問題を引き起こす。巷間、伝えられているほど、民主党にとって上げ潮になっているわけではない。少なくとも、統一地方選の焦点となる都知事選で菅直人が立候補してたたかす姿勢をアピールした上で、小泉首相には手玉に取られた感があったが今こそ愚直な政策通の岡田克也を代表に戻すくらいのことをしないと、民主党も参院選をまともに戦えないのではないか。

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登録日:2007年 01月 14日 18:40:18

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プロフィール
井上玲子
(女)
大阪府出身、海外の大学で研究をした後、現在は日本の大学院で政治学を教える。
国内外の政治ニュースの背景にある事情を掘り下げて、わかりやすいく解説します、
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