防衛相続投なしで政官関係は
【8月24日 AFP】インドを公式訪問中の小池百合子(Yuriko Koike)防衛相は24日、滞在先のニューデリー(New Delhi)で記者団に対し、27日に予定されている内閣改造に関して、続投を望まない意向を表明した。
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(c)AFP
小池防衛相が、これまで防衛省で起きた情報漏洩問題の責任を取って続投しない旨の発言をした。しかし、これに違和感を覚えた人も少なくない。何故なら・・・
理解でしにくい真意
この発言が、今月末に発表される「新内閣発足以前に辞任する」というものならば、本人の意志で決めることだから理解することができる。しかし、「新内閣では防衛相に留任しない」というものならば、そもそもそれを決めるのは安倍首相であり、本人の意志で就任するもしないもないはず。あえていうならば、首相から防衛相留任を依頼された上での話なら別なのだが、そうでないならば、本人が続投しないと今の時点で発言する意味がわからない。
「事実上の更迭」を避けた?
結局は、一部報道で伝えられているように、どうやら次官人事のゴタゴタで留任の目がなくなったので、次の防衛相が決まる前に自ら続投しないと発言することで、「事実上の更迭」との見方を避けたいということか。首相が外遊に出かける前に組閣リストの骨格を決めて、いわゆる身体検査を行っている最中との報道もあることから、留任であるかないかは本人にはわかるのかもしれない。
政に対する官の優位
ここで重要なことは、小池防衛相vs守屋次官の政官関係が、結論としては官の勝利に終わったことである。守屋次官は、かつての野上外務次官同様に、身を挺して政の介入を阻止して次期次官を生え抜きから輩出することを守り、その上で2ケ月した就任していない大臣の留任も阻止した功績を残したことになる。
今後に残した教訓?
組織上、大臣は次官より上位に位置づけられているとはいえ、長年、その問題に携わってきた事務次官を無視して政策執行を続けることができないのが、日本の行政組織である。米国のように猟官制で幹部職員を入れ替えられるのならともかく、対テロ特措法や沖縄基地移転問題などの懸案事項を抱える中で、生え抜き人事を飛ばして他庁出身者に次官を持っていこうとした割には、政の世界の中でも根回し不足であったということになる。これで他省庁の大臣も事務次官人事には慎重にならざるを得ない教訓を残したことになる。政に対する官の優位はこれからも続くと言うことか。
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登録日:2007年 08月 25日 11:41:11
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- 井上玲子
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- 大阪府出身、海外の大学で研究をした後、現在は日本の大学院で政治学を教える。
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