福田氏優勢の流れを作ったものは?

自民党総裁選、福田、麻生両氏が立候補届け出

【9月15日 AFP】安倍晋三(Shinzo Abe)首相の後継を選出する自由民主党(Liberal Democratic PartyLDP)総裁選は15日、都内の党本部で立候補の受け付けが行われ、元官房長官の福田康夫(Yasuo Fukuda)氏と前外相の麻生太郎(Taro Aso)氏が届け出たことを、同党関係者が明らかにした。
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(c)AFP

AFPBB News


政界では「一寸先は闇」とはいうが、1日で麻生本命から福田本命へと転換した理由は何だったんだろう。そこに見えてくるのは・・・

反麻生包囲網
まず八月下旬の安倍改造内閣の組閣で麻生幹事長が恨みを買ったことがあげられる。この組閣が、安倍首相の一存だけではなく、麻生幹事長の意向も働いたとみるべきであろう。その結果、古賀氏など意に沿わない人物の起用を見送ったことが、「麻生政権だけはダメ」との反麻生包囲網を作らせた。

小泉チルドレンの不安
さらに厳しい条件なしに郵政民営化反対組の復党を認める姿勢をみせたことが、小泉チルドレンに「もしかすると2005年衆院選で落選した反対組も復党させるのでは」との不安を抱かせたことになる。自前の後援組織が脆弱なチルドレンにとっては、次回総選挙での当選はおろか、公認すら危うくなることだけは避けたいことになる。

町村派の一本化
そして何よりも小泉前首相である。元々、小泉氏と福田氏の関係は微妙であったが、構造改革や郵政民営化という自分の歴史的業績を否定され、時計の針を元に戻されることだけは、許し難いことになる。このため「敵の敵は友」という友敵理論で、福田氏支持を打ち出した。また町村氏の出馬については、森氏の温存発言で、面子は立ったし、将来の総裁候補と認知されることにも成るので、ここは福田氏を支援して汗をかいておこうということになる。

傍観者の雪だるま
こうした福田陣営の核ができ小派閥の麻生派の数を上回ったことから、主流派になりたい他の小派閥の思惑にしたがって、少しづつ福田支持の雪だるまが転がって大きくなって行ったことになる。つまり、日本人特有の「自分は手を挙げないが、とにかく冷や飯は食いたくない」という傍観者意識が、1日での逆転劇をもたらしたことになる。ヒラリー優勢の中でも手を挙げるオバマがいる米国との違いを感じるばかり。

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登録日:2007年 09月 16日 18:35:28

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プロフィール
井上玲子
(女)
大阪府出身、海外の大学で研究をした後、現在は日本の大学院で政治学を教える。
国内外の政治ニュースの背景にある事情を掘り下げて、わかりやすいく解説します、
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