バソコンはきゅうりに、家電はレタスへ!

 世界的な投資家ウォーレン・バフェット氏は、よく「コモディティー」という言葉を使います。直訳すれば、「商品」ということですが、その意味するところは、他の商品と差別化することが出来ない、ごくありふれたどこにでもある品物のことを指します。そして、それらの商品は、高額の費用をかけて建設し、世界最先端のハイテクを駆使した工場でつくっても、逆に発展途上国の低コストの出来合いの工場でつくっても、消費者から見れば大差がありません。

 したがって、そのような、ありふれた商品を製造している企業は、高い付加価値を生み出すことが出来無いため、高収益企業にはなりえず、したがって投資対象としてもふさわしくないと言うのが、バフェット氏の言いたいことです。

 「コモディティー」という言葉は、いわゆる商品(先物)市場で取引される、とうもろこし、小麦、砂糖、金、銅、貴金属、原油などを指すことも多いのですが、それらは、過去長い間、まさに「付加価値を生まないもの」の代表となっていました。

 砂糖の値段が、「土」よりも安かったのは有名ですし、原油が10ドル台で推移ししていたのはそんなに昔の話ではありません。 また、コーヒーも今回の価格高騰の前には、長期間価格が低迷していました。

 

原油高騰が叫ばれていますが、日本の高い税金を除いて考えれば、ガソリン価格は、水(ミネラルウォーター)よりはるかに安いものです。T型フォードが普及し始めた頃の原油価格は、それこそ水道水と大差ない値段でしたが、2050年くらいには、「ガソリン価格がミネラルウォーターよりも安かった驚くべき時代」が歴史として語られるかもしれません。
 
 実際、原油価格が10ドル台で低迷している時期には、採算が会わず、米国を中心に多くの油田が閉鎖されました。(それが原油高騰を加速した側面もあります。)

 現在、アジアや新規EU加盟国での爆発的需要の拡大が起こっているため、資源価格が高騰しています。資源はむしろ枯渇の方向に向かっているので、その傾向は長期的に続くと考えられます。

 しかし、その資源を使って生産する「製品」はどうでしょうか?

私は、今パソコンや家電がまさに「コモディティー」になりつつあると考えています。

 大胆な表現をすれば、部品を購入し、最新鋭のパソコンや家電を製造する機械を設置すればどこでも作れると言うことです。

  つまり、それほど、日本を中心とする部品メーカーや工作機械メーカーの製品は優秀だと言うことです。


 中世、ベネチアは胡椒の貿易を独占して巨大な富を得ましたが、それは当時胡椒の生産地が極めて限定され、その胡椒をヨーロッパに運ぶ通商ルートも限られていたからです。ベネチアの1000年にわたる繁栄は、海上貿易を独占することによってもたらされました。
しかし、その独占は、他国による新しい通商ルートの開拓により崩壊しました。

 パソコンや家電も誰もが(どこの国でも)一定の品質以上のものを生産できるようになれば、構造的な生産過剰に陥ります。

 最近の、家電やパソコンの商品サイクルは、1年を切ってきています。これでは、保存がきくとうもろこしや小麦などの穀物ではなく、キュウリやレタスのような生鮮食品といったほうが正しいでしょう。あるいは、ファッション衣料のように、シーズンが過ぎれば、すぐに叩き売りをする商品とも言えます。

 たとえ、松下やソニーが世界でナンバーワンの経営者によって、経営されていたとしても、このような「生鮮食品」を扱う企業に「長期投資」をするのは、リスクが高すぎると言うのが私の考えです。

 もちろん、今追い上げている(もう日本は追い抜かれている?)韓国のサムスンやLGも結局は同じです。キューバでサトウキビを作ったり、ブラジルでコーヒー農園を経営していても、過去長い間大した儲けにならなかったのと同じことなのです。

 部品を組み立てるだけの企業に輝かしい未来があるとは思えません。ハイテク製品の技術的根幹は『部品』にあります。設計も外注化の方向にありますから、部品を組み立てるだけのメーカーは、本当に単純作業を繰り返すだけの存在です。

 もし、今後、投資をするのであれば、ノウハウが集積されたファブレス・メーカー、あるいは、現在のところ他国がなかなか追いつけない技術を持った工作機械メーカーでしょう。

 工作機械をつくるテクノロジーは一朝一夕では取得できません。なぜなら、その技術は、理屈・理論と言うよりは、その商品を納入した取引先企業の現場での<トライ&エラーの集大成データ>という側面が強いからです。

 そして、それらのファブレス・メーカーや工作機械メーカーの中に非常に面白い企業がたくさんあります。

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登録日:2007年 01月 11日 22:50:59

コメント

純銀の生産地は、主にどちらの国ですか?
魔よけとしてのアクセサリーは量で勝負だと思います。

それから、ハーブの効能が最近落ちています、ソロモン王としては、どういった対策をお考えでしょうか。
民があなたの指示を待っております。


追伸;
ストーブが足りない公立の学校もあるという事です。



                     以上、シヴァの女王より♪

☆ @ 2007年 01月 16日 23:47:54

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プロフィール
大原浩
大原浩
(男)
「証券新報」グローバル投資
なんでも地動説
1960年、静岡県に生まれる。1984年、同志社大学法学部を卒業後、上田短資㈱(上田ハーロー)に入社。

1989年、フランス国営クレディ・リヨネ銀行入行。フューチャーズ・ブローキング・ディビジョン課長などを歴任し、主に金融・債券先物、デリバティブなどを担当。

1994年㈱大原創研を設立し独立。
2003年より証券新報社(証券タイムズ)顧問。

著書には
『韓国企業はなぜ中国から夜逃げするのか』(講談社)
『100万円を確実に1億円にする中国株投資術』(講談社)
などがある。
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