★過剰流動性相場の終焉。次世代エネルギーは天然ガス!
【ハバナ/キューバ 26日 AFP】25日付けフベントゥ・レベルデ(Juventud Rebelde)紙によると、カルロス・ラヘ・ダビラ(Carlos Lage Davila)副議長は、今年度の石油生産量を約70万バレルまで引き上げると発表した。39の油田を新規操業することによるもの。写真は25日、首都ハバナ(Havana)東部のSanta Cruzにある石油貯蔵施設。屋上に翻るのはキューバ、中国両国の国旗。(c)AFP/ADALBERTO ROQUE
遡れば、ニクソンショック(金・ドル交換停止)が、マネーの際限ない増産(基軸通貨国=米国が無制限にお札を刷る。)の始まりでした。
その後、マネーの増産は、深く静かに潜行していたのですが、90年代にデリバティブ(金融派生商品)の取引が活発になったことから、世界中をマネーが駆け巡り、世間の注目を浴びるようになりました。
実際のところ、90年代の中ごろには、世界中にあふれるお金を見て、『どう見てもこの状態は尋常では無い』と思っていたのですが、結局その状態は現在まで続いています。
しかし、そろそろ本当の終わりがやってくるかもしれません。米国(西洋)から中国(アジア)への覇権交代が着実に行われていく中で、米国の国力が着実に落ちており、これまでのように無尽蔵にドル札を刷ることが益々困難になってきています。
今は見る影もありませんが、英国ポンドは第2次世界大戦が始まるまでは、世界の基軸通貨でした(外国為替市場で英ポンドだけ1ドル=××ポンドでは無く、1ポンド=××ドルと表記するのはその名残です・・・)。
30年後あるいは50年後の米ドルは、現在の英ポンドのようになっていることでしょう。
無尽蔵な米ドル(札)による過剰流動性の時代終わりは、エネルギー・商品という実物の時代の始まりです。
ここ数年、原油などのエネルギーや、金・コーヒーなどの商品の価格が上昇しているのはその序章です。今後、少なくとも10年は、実物商品の価格がさらに高騰し、株式などの
金融商品は長期間低迷することになります。(もちろん、株式の個別銘柄では、今後も大きく上昇するものがありますが・・・・。)
したがって、これから投資を続けていくのなら、商品、特にエネルギーに関する知識を持つことが必要不可欠になります。
ところで、次世代エネルギーというと、水素電池や太陽電池などが華々しく喧伝されますが、これから10年以上にわたるエネルギー価格高騰の時代に、このような技術が主役に躍り出ることは無いでしょう。
例えて言えば、モーターショーの未来コンセプトカーやホンダのアシモフ(人間型ロボット)のようなもので、我々に夢を与えてはくれますが、一般に普及するにはコストや技術的課題が山積みなのです。
核エネルギーは、安全性の問題(特に核廃棄物の処理は現在でも地中に埋める原始的方法が主流であり、地震で周りを囲んでいるコンクリートが崩壊して大惨事になる可能性があります・・・)から、世界的に普及することは考えられません。
風力発電・地熱発電は、無尽蔵の自然エネルギーを利用する素晴らしい方法ですが、初期投資に莫大なコストがかかる上、設置場所が限定されます。
このように考えると、次世代エネルギーの主役は、天然ガスでしょう。
日本では天然ガスが、パイプラインではなくLNG(液化天然ガス)の形で利用されるため、使用量が少なく、価格も高いためあまりなじみがありませんが、石炭や石油よりもはるかにクリーンなエネルギーで、世界的に見て、新設の発電所の多くが天然ガスを使用するようになっています。
水と同じような液体で、取り扱いが簡単で輸送コストも安い石油に比べて、天然ガスはこれまでは、鬼っ子のような存在で、昔の油田では天然ガスを燃やして捨てていました!(よく映像で油田のパイプから火が出ているのがそれです。)
実際、これまで発見されている天燃ガスだけでもかなりの分量があるのですが、それらは原油を探索する際に、ついでに見つかったものが大半ですし、一般的に油田よりも深い鉱床に天然ガスが埋まっているので、本格的に探査を始めればその量はほとんど無尽蔵と言っても良いかもしれません。
特に、これから大きな経済的飛躍を遂げるアジア地域に多くの資源が埋まっていることは注目に値します。中国では<西気東輸>という、西部地域の天然ガスを上海などの沿岸部にパイプラインで輸送するプロジェクトが3年ほど前に完成しましたが、現在はさらに、
<西気東輸>から派生した地域、ロシア、東欧諸国、東南アジアをパイプラインでつなぐ計画がいくつも進行しています。
これまで、ほとんど、日本だけが利用していたLNGも、米国や中国が専用の受け入れ施設(気体の天然ガスを冷却して液体で運ぶので、受け入れるときにその液体を温めて気体に戻す設備が必要になる。)の建設を始めました。
今後、急速な勢いで天然ガスのビジネスは発展を遂げるはずです。当然、ここに大きな投資のチャンスが眠っています。
もちらん、これらの天然ガスの採掘が順調に進み、必要な場所に充分供給されるようになったときが、これから十数年にわたるエネルギー危機が終了するときだと言えます。
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登録日:2007年 03月 27日 18:20:11
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- プロフィール

- 大原浩
- (男)
- 「証券新報」グローバル投資
- なんでも地動説
- 1960年、静岡県に生まれる。1984年、同志社大学法学部を卒業後、上田短資㈱(上田ハーロー)に入社。
1989年、フランス国営クレディ・リヨネ銀行入行。フューチャーズ・ブローキング・ディビジョン課長などを歴任し、主に金融・債券先物、デリバティブなどを担当。
1994年㈱大原創研を設立し独立。
2003年より証券新報社(証券タイムズ)顧問。
著書には
『韓国企業はなぜ中国から夜逃げするのか』(講談社)
『100万円を確実に1億円にする中国株投資術』(講談社)
などがある。
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