第三次オイルショック!原油価格は何故高騰するのか?
伊石油・電力大手、ユコス子会社落札で露エネルギー市場に参入 - ロシア
【モスクワ 5日 AFP】伊石油大手ENIは4日、伊電力大手Enelと共同経営するEnineftegazが、前年破産したロシアの石油大手ユコス(Yukos)の関連資産を、58億ドルで落札したと発表した。
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(c)AFP/NATALIA KOLESNIKOVA
英国兵が、イランで拘束されたこともあり、原油価格が上昇しました。この問題は、イラン側の恩赦という形で解決されましたが、この問題に関わらず原油価格はそれほど遠くない将来に100ドルを突破することになるでしょう。
第三次オイルショックです!
多分、<景気が悪いのにインフレが進行する、スタッグフレーション>という懐かしい言葉が大々的に復活するかもしれません。
よく、石油の埋蔵量・在庫は充分あるから原油価格は今後下がるという話を聞きます。確かに、それも一理あります。しかし、問題なのは、中国などエネルギー効率の悪い国の経済が急速に拡大して、エネルギーに対する需要が高まっているのに、その需要をこれから満たすための投資はほとんど行われていないことです。
なぜなのかといえば、石油メジャーが、採算を取れるような油田を開発するには最低でも、1000億単位の費用が必要だからです。
例えば、ロシア政府が主導し、日本の三井物産や三菱商事などもその権益を保有しているサハリンプロジェクト。第二フェーズの工事進捗率は現時点で80%を超えていますが
、今日までに約1兆5000億円の資金が投下されています。(あの金食い虫と言われた英仏を結ぶユーロトンネルの工費が確か2兆円くらいだったと思います・・・)また、それらの施設では1万7千人以上を雇用しており、その約7割はロシア国籍です。しかも、現在のところ、日量8万バレル(夏季のみ生産)、2007年あるいは2008年ごろに工事が完了し
ても、日量17万バレル程度の産出量です。
ちなみに、世界最大の産油国サウジアラビアの一日あたりの産油量は、995万バレル、世界第二位の産油国(輸出国ではありません)の米国の産油量は884万バレルです。(2003年の数字)
それよりも、原油価格上昇で獲得した利益を、株主に配当で還元した方が、経営者の評価は高まります。油田開発に投資をしても、その成果が出るまで自分自身が役員でいる
ことが出来るかどうかわかりませんし、もし残れたとしても、その時に、原油価格が大幅に下がっていたら、結局経営責任を取らされてしまいます。昨年80ドルまで上昇し
た原油価格が、一時50ドル近くまで下げたことも、石油会社の経営者達が大型投資を躊躇する原因になっています。
また、アフリカ・中南米・中央ヨーロッパ等々の産油国の場合は、もっとひどい状況です。アルジェリアなどの政情が不安定な国々のほとんどでは、支配者達が原油で稼いだ利益のほとんどを自分達の懐(スイスの銀行口座)に入れ、石油産業に対する再投資などほとんど行われていません。また、ロシアでは支配者の他、マフィアも石油産業の利益のおこぼれに預かっています。
中東の産油国も似た様な状況です。石油資源依存からの転換という大義名分で、資源産業をのぞく様々な色々な事業に莫大な投資(あまり成功しているようには思えませんが)をしている他は、国民の人気取りのためのバラマキを行ったり、株式市場で運用しているだけです。(ほとんどが王家の支配する王国なので、彼らの地位を安泰にするためには、国民を骨抜きにしなければなりません。これらの、国々で実際に労働するのはほとんど外国人労働者で、国籍を持つ国民は外国人が国内で営業するためのライセンスを
貸し与えて、資本も無いのにオーナーとして君臨し、贅沢な暮らしをしています。
また、下手に油田開発をして供給を増やしてしまうと、限りある資源が枯渇するのが早くなるし、原油価格が下がってしまう恐れがあるので、油田開発には非常に消極的です。
ちなみに、原油価格が100ドルを突破してから、大慌てで油田を開発しても、その油田が本格的に稼動するには10年近い歳月が必要です!
したがって、少なくともこれから10年くらいの間、原油価格は基本的に上昇を続けるはずです。(急激な原油価格上昇によって景気後退が起こり、一時的に原油価格が反落
することは考えられますが、結局需要は伸び続け、価格は再び上昇します。)
コメント[1], トラックバック[0]
登録日:2007年 04月 06日 10:37:14
コメント
今日車にガソリンを入れたらびっくり!!の金額になっていました。
私の力をもってさえ、価格を抑えることが不可能みたい・・・
いずれ3倍くらいになるのかしら?
樹里 @ 2007年 05月 14日 20:26:31
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- プロフィール

- 大原浩
- (男)
- 「証券新報」グローバル投資
- なんでも地動説
- 1960年、静岡県に生まれる。1984年、同志社大学法学部を卒業後、上田短資㈱(上田ハーロー)に入社。
1989年、フランス国営クレディ・リヨネ銀行入行。フューチャーズ・ブローキング・ディビジョン課長などを歴任し、主に金融・債券先物、デリバティブなどを担当。
1994年㈱大原創研を設立し独立。
2003年より証券新報社(証券タイムズ)顧問。
著書には
『韓国企業はなぜ中国から夜逃げするのか』(講談社)
『100万円を確実に1億円にする中国株投資術』(講談社)
などがある。
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