★中国は米国に、インドはフィリピンになる!?
【京都 13日 AFP】訪日中の温家宝(Wen Jiabao)中国首相は13日、京都を訪問した。
≫続きを読む…
(c)AFP/Itsuo Inouye
中国大陸はもちろんのこと、ベトナム、インド等々、PERなど株価と企業収益の関係を見ると、株式市場は過熱していると言わざるを得ません。マレーシアの株式市場も過熱してきているようです。
また、韓国市場のPERは比較的低い状態ですが、韓国人一人当たりのGDPは日本・ドイツ・フランスなどと肩を並べるところまで来ており(韓国内バブルのせいもありますが・・・)経済の上では、既に完全な先進国です。今後爆発的な成長は期待できず、むしろ、これから数年以内に、バブル後の日本と同じような右肩下がりの経済に突入するかもしれません。(出生率がほとんど1ということも大きな懸念材料です。)
新興国の中では、タイだけが、市場の平均PERが11倍程度であまり過熱感がありません。
軍事クーデター後の経済・金融政策には、不安を感じる面もありますが、日本同様<象徴としての王権>と<現実世界を支配する政治力>が分離した国ですので、今後も安定した成長が期待できる国の一つです。
もっとも、既にタイ経済は中進国のレベルに到達しようとしているので、爆発的な成長は期待できないかもしれません。日本の自動車メーカにとっては、技術力に定評のある生産拠点です。
また、個別株で見ると、PTT(石油関連事業を行うタイ最大の民間企業)以外に目ぼしい企業がありません。病院(タイには数多くの病院上場企業があり、外国からの患者の受け入れも一大産業です)は、なかなか面白いと思いますが、既にPERが高すぎます。
結局、現在の私は、エネルギー・資源株に集中投資し、それ以外は<暴落待ち>です。
前回の急落は、<上海発の世界同時株安>と騒がれましたが、次回は、米国あるいは日本が震源地になるのでは無いかと思います。PERは、新興国に比べれば高くはありませんが、今後のエネルギー・資源高でどちらの国の企業も、収益が減少していきます。
ところで、アジアというのは、かなり幅広い範囲を指す言葉です。トルコのボスポラス海峡の東はアジアですし、自国の北部がインドネシアから分離した東ティモールのすぐそばに位置するオーストラリアも、アジアです。
その広いアジアの中の大国といえば、中国とインドでしょう。どちらも、成長著しい大国として注目されていますが、10年・20年後の両国の姿は大きく異なっているはずです。
中国は、紆余曲折がありながらも20年後には、アメリカをしのぐ大国になっているでしょうが、インドは、成長を期待されながらも、国内の政治が安定せず、結局出稼ぎに依存して経済を成り立たせるフィリピンのような国になってしまう可能性がかなりあります。
その詳しい理由については、また機会を改めてお話したいのですが、よく言われるように、インドの現在のインフラの整備状況は中国と比較してもかなり未熟ですし、カースト制度もやはりかなりの発展の阻害要因です。しかも、官僚主義は中国よりもかなり深刻です。
また、欧米ではインドを民主主義の大国ともてはやしますが、独立後、かなり長い期間社会主義国家でした。また、指導者の暗殺も、過去少なからず起こっていますし、ヒンズー教との宗教紛争の絶えないイスラム国家がすぐそばに位置しています。
また、言語においては、中国語も大きく分けて四つの言語グループに別れ、別の言語グループ同士(北京語と福建語など・・)では、ほとんど会話が成り立ちませんが、漢字という書き言葉は基本的に共通で、意志の疎通を容易に行うことが出来ます。しかも、貧しい農村は別にして、都市部の住民のほとんどは読み書きが出来ます。
インドでは、確かに英語が通じますが、実際に話せるのは、国民の数パーセントのエリートだけです。(それでも英語人口は1億人近くになるわけですが・・・)
それ以外には、多数の言語が使われていて、全インド的な意志の疎通は簡単ではありません。(私が、米国の将来を危ぶむ理由の一つに、英語をあまり話せないスペイン語人口が既に5000万人もいて、その数が急速に増えていることがあります。)
また、インドのIT産業というのは、フィリピン人の女性がアメリカなどの病院で看護士として勤務したり、男性が外国籍の舟で船員として働くのと同じです。
IT技術のお蔭で、わざわざ外国に出かけなくてもすむようになりましたが、インド国内のIT産業はすべて海外を向いていて、国内では孤立した産業です。したがって国内産業への波及効果も限定的なものです。
つまり、インド国内に昔の日本の『出島』のようなものがたくさんあって、その出島へ出稼ぎに行くわけです。
また、インドの教育にも大きな問題があります。
中国には、上海交通大学・北京大学など教育水準の高い大学が数多くあり、政界のリーダーなども多数輩出していますが、インドの大学教育の水準はあまり高くありません。
ハーバードやケンブリッジなど海外の名門大学出身のインド人エリートが多いのは、国内に優れた大学が無いことの裏返しです。
そして、決定的な違いは華僑と印僑です。アジアには、5000万人の華僑がいるといわれますが、タイ・インドネシア・シンガポール・マレーシア等々、日本と韓国をのぞく多くのアジアの国々の経済を支配しています。
中国大陸の、改革・開放政策の成功は、彼らの活躍を抜きにして語れないでしょう。華僑にとっては、2代目・3代目になっても中国は母国なのです。政治的には多くの問題をはらみますが、彼らの忠誠心は、現在住んでいる国よりも中国あるいは中華民族にあると言っても過言ではありません。この華僑の存在が、中国を世界ナンバーワンの国に押し上げる大きな力になるはずです。
それに対して、印僑の人々は、華僑に比べて現地社会に同化します。ですから、インドという国の発展には寄与しません。
特に、英語という外国語を自らの言葉としてしまったエリート層には、<インド>というアイデンティティーが希薄です。欧米の下請け経済に甘んじるなら、問題ないことでしょうが、インドが自立した大国への道を歩むためには大きな阻害要因です。
最後に、日本人が海外に行くと『日本語を話す外国人』を安易に信用してひどい目にあったという話を良く聞きますが、それは米国人など英語圏の人間でも一緒です。
英語を流暢に話すインド人は、英語を話さないどんな優秀な中国人よりも、彼らにとって優秀に見えます・・・・
コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2007年 04月 13日 18:14:45
コメントを追加
Trackback
この記事に対するトラックバックURL:
- プロフィール

- 大原浩
- (男)
- GINZAX グローバル経済投資 メールマガジン
- 2月度定例GINZAX・銀座セミナー『本当のバフェット投資』
- グルメ投資家おーちゃん
- 1984年、同志社大学法学部を卒業後、上田短資㈱(上田ハーロー)に入社。
1989年、フランス国営クレディ・リヨネ銀行入行。フューチャーズ・ブローキング・ディビジョン課長などを歴任し、主に金融・債券先物、デリバティブなどを担当。
1994年㈱大原創研を設立し独立。
GINZAX ・グローバル経済投資研究会代表。
元・証券新報顧問
著書には
『韓国企業はなぜ中国から夜逃げするのか』(講談社)
「2012年に日経平均が2万円を超える15の理由」(講談社)
など。
- 最近のエントリー
- [02/09] ★もう悲観論に飽きた人々へ、次に伸びる分野はこれだ!
- [02/01] ★「日本よ、まだ世界はフロンティアにあふれている!」(中央公論別冊)
- [01/14] <老子と投資>その53
- [01/04] ★「日本以外全部沈没」する中でも成長する華僑&イスラム経済圏
- [12/15] <老子と投資その52>
- [12/04] ★<幸運は誰にでも平等に訪れる!>★★『客家大富豪の教え』(PHP研究所)発刊のお知らせ★
- [12/02] ★2012年の日本・世界経済見通し
- [11/28] 週刊朝日増刊「定年後のお金と暮らし」
- [11/24] 「ルーブルはやまわり」有地京子(中央公論社)
- [11/21] <老子と投資>その50<人間は正しいか?>
- カテゴリー
- 自己啓発・精神 [50]
- 金融・経済 [81]
- 月別アーカイブ
- 2012年 02月 [2]
- 2012年 01月 [2]
- 2011年 12月 [3]
- 2011年 11月 [6]
- 2011年 10月 [4]
- 2011年 09月 [5]
- 2011年 08月 [5]
- 2011年 07月 [4]
- 2011年 06月 [2]
- 2011年 05月 [3]
- 2011年 04月 [8]
- 2011年 03月 [15]
- 2011年 02月 [3]
- 2011年 01月 [3]
- 2010年 12月 [2]
- 2010年 11月 [2]
- 2010年 10月 [3]
- 2010年 09月 [3]
- 2010年 08月 [4]
- 2010年 07月 [4]
- 2010年 06月 [2]
- 2010年 05月 [5]
- 2010年 04月 [5]
- 2010年 03月 [5]
- 2010年 02月 [5]
- 2010年 01月 [4]
- 2009年 12月 [2]
- 2009年 11月 [3]
- 2009年 10月 [2]
- 2009年 09月 [2]
- 2009年 08月 [2]
- 2009年 07月 [2]
- 2009年 06月 [3]
- 2009年 05月 [3]
- 2009年 04月 [2]
- 2009年 03月 [3]
- 2009年 02月 [2]
- 2009年 01月 [2]
- 2008年 12月 [3]
- 2008年 11月 [5]
- 2008年 10月 [4]
- 2008年 09月 [3]
- 2008年 08月 [5]
- 2008年 07月 [3]
- 2008年 06月 [3]
- 2008年 05月 [3]
- 2008年 04月 [3]
- 2008年 03月 [4]
- 2008年 02月 [3]
- 2008年 01月 [3]
- 2007年 12月 [4]
- 2007年 11月 [2]
- 2007年 10月 [2]
- 2007年 09月 [4]
- 2007年 08月 [2]
- 2007年 07月 [3]
- 2007年 06月 [4]
- 2007年 05月 [4]
- 2007年 04月 [4]
- 2007年 03月 [4]
- 2007年 02月 [5]
- 2007年 01月 [4]
- 2006年 12月 [5]
- 2006年 11月 [4]
- 2006年 10月 [5]
- 2006年 09月 [5]
- 2006年 08月 [6]
- 2006年 07月 [6]
- 2006年 06月 [4]
- お気に入りリンク
- 油を売る日々
- 「2012年に日経平均が2万円を超える15の理由」セミナー動画
- 投資(株式)基礎講座 大原浩&日下部淑美その2
- 投資(株式)基礎講座 大原浩&日下部淑美その1
- 二番底はもう終った!
- 億の近道セミナー<投資したい企業>
- 億の近道セミナー<エコロジー・電気自動車>
- 億の近道セミナー<大原浩のスタンスと日本の見通し>
- 篠田恵美ブログ 宝石に願いを
- くちびるのとなりの。
- チョコ好き社長
- 一期一会
- 自然回帰ブログ
- よーこりん
- 馬明の中国株で資産大膨張
- 億の近道
- ベンチャーインテリジェンス・日本事業通信網(アジア株)
- 強きは水の力なり
- 小さなAIRCARGOの頑張る社長の中身!?
- 坂野尚子の起業家日誌
- MAYKA GROUND
- GLANCE
- タタメット
- 『奥土居美可』オフィシャルHP
- NAOMiの今日のお天気(つむじかぜホームページ)
- トラッキーの徒然中国株・ベトナム株
- 日記のときの日記
- 世界の肖像
- ふみ社長
- ロータリー米山奨学会
- なまたまごのきもち
- ここみライフ
- 日本UNHCR協会
- 新☆なっちんの気ままにGO!
- 中島セイジのビジネスの達人
- 井上逸平のひとり言
- 地球ことば村
- ドリームゲート(修行憲一)
- 暁玲華 ブログ
- 温泉ナビゲーター 野添ちか子
- T.SUSANのフォトログ日和
- 加東和の開運ブログ
- 別冊社内報
- お姫様経営者 じゅんこのおきらくブログ
- 英ゆりのもけもけ風呂具
- 検索